2011年10月31日月曜日

「粟生よ、覚悟!!」ボスキエロが練習を公開



 6日のWBC世界S・フェザー級タイトルマッチ(東京・国立代々木体育館第二競技場)で王者の粟生隆寛(帝拳)に挑戦する同級9位デビス“ブンブン”ボスキエロ(イタリア)が31日午後、東京・神楽坂の帝拳ジムでメディアに練習を公開した。スパーリングはせず、軽く動いただけだった(27日の来日以来毎朝非公開でスパー等本格的な練習をしているとの情報あり)。
 粟生と比べると小柄に見えるが、筋肉質の引き締まった体はいかにも体力がありそう。ジーノ・フレオ・トレーナーの持つミットに速く鋭いパンチを打ち込んでいた。上半身裸で動いたのは、減量苦はないとのアピール? 今日の時点で59kgというのが事実なら、ほぼS・フェザー級リミットまで落ちているということになるが、本当――?
 練習に先立つ会見でボスキエロは「今度の試合の勝利を亡き母に捧げる」と語り、2年前にがん死した母ケルビーナさんに勝利を誓った。最後に試合を実況する日本テレビのカメラに向かって粟生へのコメントを求められると、笑いながら「粟生、気をつけて!! 試合では痛い思いをするよ」と刺激的なコメントで挑発していた。
※写真上はフレオ・トレーナーとのミット打ち。下は日本の報道陣のカメラの前で筋肉美を誇示するボスキエロ 

MVPに京口 新人王西軍代表決定戦

 全日本新人王の西軍代表決定戦が29日大阪・メルパルクホールで行われ、中日本、西日本、西部日本の各地区から勝ち上がってきた12階級24選手が激突。勝者、引き分け勝者扱いの12選手が決まった。最優秀選手には、無敗の6連勝5度目のKOで飾ったフェザー級京口竜人(大阪帝拳)が選ばれた。技能賞・阪下優友(とよはし)、敢闘・外山春樹(FUKUOKA)。
勝者は12月後楽園ホールで東日本新人王優勝者(東軍)と全日本の座を争うことになっている。
 各級の結果は以下の通り。左のイニシャルは階級、※印引き分けは左側が勝者扱い(新人王規定による。公式記録はあくまで引き分け)。
MM 山本裕貴(江見) 引き分け 北原和馬(畑中)※
LF 沖田英志(JM加古川) 判定 菖蒲晋也(松田)
F  阪下優友(とよはし) TKO5R 岡成紀(明石)
SF 小林健太郎(六島) 引き分け 奥村健太(本田フィットネス)※
B  外山春樹(FUKUOKA) 判定 金裕範(森岡)
SB 小沢有毅(筑豊) 判定 石川慎祐(ハラダ)
Fe 京口竜人(大阪帝拳) KO3R 中尾正茂(三松スポーツ)
SFe 西脇一歩(六島) 引き分け 藤丸英和(畑中)※
L  岩田裕司(中日) 判定 堀井翔(グリーンツダ)
SL 蒔田貴弘(駿河)判定 小川浩一(ハラダ)
W  米尾達也(奈良)判定 堀隆弘(HEIWA)
M  大石豊(風間) 判定 寺西渓(第一スペースK)

2011年10月30日日曜日

スリリングな強打戦 湯場、胡を3回でストップ

 湯場の強打健在――29日夜後楽園ホールで行われた試合のメインカードの8回戦に元3階級日本王者のベテラン、湯場忠志(都城レオスポーツ)が登場、日本ミドル級2位の胡朋宏(横浜光)と強打応酬の末3回2分9秒TKO勝ちした。5月にチャーリー太田の日本&東洋太平洋太平洋S・ウェルター級王座に再び挑んで判定負けしている湯場はこれが復帰戦。
 試合は9戦して8勝はすべてKOという元全日本新人王の胡(えびす)が初回から果敢に前に出て、これに対しサウスポーの湯場がタイミングを測っていきなりの左ストレートを狙い打ちするスリリングな展開。互いに強打が売り物だが、最後は経験とテクニックの差が勝負を決めた。胡も湯場の左を浴びながら強気を崩さず攻め、時折左フックがわき腹を襲った。だが3回、両者の距離が詰まり、打ち合ったところで湯場の左強打が決まると胡たまらずダウン。これはすぐ立ち上がったものの、再開後湯場の左ストレートが直撃すると、一瞬胡は糸の切れた操り人形のように踊り、ここでレフェリーストップがかかった。
 34歳のベテランはこれが29度目のKO勝ち(39勝7敗2分)。現在日本S・ウェルター級2位にランクされるが「4階級獲るまでやめない。チャンスがあれば、ミドル級でもいい」と、飽くなき野望を隠さなかった。

ヌドロブ、敵地でV1 IBF・Jフェザー級

 メキシコのコリマで29日(現地時間)挙行されたIBF世界J・フェザー級タイトルマッチは、王者タカラニ・ヌドロブ(南アフリカ)が挑戦者6位ジョバニ・カロ(メキシコ)を2-0判定で下し、スティーブ・モリター(カナダ)に勝って手に入れたベルトを守った。
 初回いきなり、カロの左でヌドロブが倒れる波乱の幕開け。しかし2回から身長、リーチで勝る王者がコントロール。前回、同じ南アフリカのベチェカとのWBC挑戦者決定戦で被ったカットが癒えないカロは、途中から顔面の出血に悩む。それでも抵抗し続けるカロだが、スピードとスキルの差は歴然。自身も顔面を腫らしたものの、ヌドロブがそのまま逃げ切った。スコアは意外に接近し、114-113が2者に113-113とマジョリティー判定で辛くもヌドロブの手が上がった。

“タイソン”マルケス、電撃KO勝ち WBAフライ級


 メキシコのエルモシージョで29日(現地時間)行われたWBA世界フライ級タイトルマッチはチャンピオン、エルナン“タイソン”マルケス(メキシコ)が前王者ルイス“ニカ”コンセプシオン(パナマ)を初回3度倒してKO勝ち。再戦を制するとともに2度目の防衛を果たした。
 前回パナマで、ダウン応酬の激戦を制したマルケスが地元リングに登場。いきなり突入した打ち合いで、マルケスの左が炸裂。コンセプシオンが倒れる。左右で2度目のダウンを奪ったマルケスはチャンスを逃さず、強烈な左でまた倒すとラファエル・ラモス主審は自動的にKOを宣告した。タイムは1分49秒。
 マルケスは32勝25KO2敗。コンセプシオンは23勝18KO3敗。
=PHOTO/SUMIO YAMADA=

内山、細野大晦日にダブル世界!




怪我で戦列を離れていたWBA世界S・フェザー級王者・内山高志(ワタナベ)の防衛戦が決定、12月31日前回流れた暫定王者ホルヘ・ソリス(メキシコ)との王座統一戦。また細野悟(大橋)も同じリングでWBA世界フェザー級王者セレスティーノ・カバジェロ(パナマ)に挑戦しダブル世界戦となった。プロモーターの大橋秀行会長は「ダイナマイトとバズーカで紅白をぶっとばす。ボクシングで大晦日を変える」と語り、渡辺均会長も「夢にみていた大晦日興行、本物のボクシングでアピールしたい」。会場は横浜文化体育館を予定している。
ゴールデンタイムで試合を中継するテレビ東京は「大晦日はテレビ界で最高峰の時間。この二人で勝負になると確信してぶつけた。強力な番組があるが、あえてここでいく」と力が入る。内山17勝14KO、ソリス40勝29KO、カバジェロ35勝23KO、細野21勝15KOとハイパワーが一堂に会す大会のコピー"THE BEST OF BEST"だ。
1月以来の登場となる内山は「拳は大丈夫。6月から本格的に練習しているので来週にも試合はできる。自分のボクシングをすれば勝利は問題ない。チャンスがあれば倒す」と語り、2度目の挑戦を本来のフェザーで行なう細野も「噛み合いそう。倒しにいきます」と意欲を示した。
当日はアンダーカードも充実し、岡田誠一(大橋)—梅津宏治(ワタナベ)の日本タイトルマッチにホープ原隆二の登場に、高校4冠松本亮(ともに大橋)のプロデビュー戦という豪華版だ。

ムザラネ、サリッツをストップ IBFフライ級

 イタリアのサルディニア島カリアリで28日(現地時間)行われたIBF世界フライ級タイトルマッチは王者モルティ・ムザラネ(南アフリカ)が挑戦者アンドレア・サリッツ(イタリア)に7回TKO勝ちを収め、3度目の防衛を果たした。サリッツは3度目の世界挑戦に失敗。
 試合はスローペースでスタート。しかしムザラネが徐々に地元のサリッツを追い込む。3,5ラウンド手数で優勢に立った王者が7回、パワフルなパンチを浴びせると、サリッツ・コーナーからタオルが投入された。
 3度の防衛戦をいずれもストップ勝ちで飾っているムザラネは28勝19KO2敗。欧州王者サリッツは32勝12KO4敗5分。8年ぶりの世界タイトル戦だった。以前の挑戦試合はオマール・ナルバエスと引き分け、判定負け。

殿堂トレーナー、ブルーサ89歳の死

 南米アルゼンチンの伝説のトレーナー、アミルカル・ブルーサ氏が27日、心不全のため故郷サンタフェで永眠した。23日に89歳の誕生日を迎えたばかりだった。
 ブルーサ氏はこれまで15人の世界チャンピオンを手掛けた名伯楽。特に最初に1970年代のスーパースター、カルロス・モンソン(ミドル級)を育てたことで一躍有名になった。米国カリフォルニアに滞在してゴールデンボーイ・プロモーションの技術顧問を務めたこともある。
 フェザー級王者として杉谷満の挑戦を受けたアントニオ・エスパラゴッサ(フェザー級)に同道したのを含め数回来日。帝拳ジムの田中繊大トレーナーが「世界最高のトレーナー」と崇拝し、ブルーサ氏に師事して何度もサンタフェに足を運んでいた。07年にニューヨークの国際ボクシング殿堂入りも果たしている。

日本は1勝3敗3分 ソウルで日韓新人戦


 「日韓新人対抗戦」と銘打ったイベントが29日昼韓国ソウル市の中区区民会館であり、7試合の対抗戦がおこなわれた。70kg契約の宮崎達也(マナベ)がアンを初回に猛攻して1分41秒TKO勝ちした。しかし勝ったのは宮崎だけで、3人が負け、3人が引き分けた。
この企画は去る4月に日韓の協会レベルで企画された「新人王対抗」が試合直前に中止された後、元世界王者同士で親交のある柳明佑、大橋秀行(協会長)両氏が話し合い、独自に日韓新人対抗戦を立ち上げたものだ。試合に先立ち柳、大橋両氏がそれぞれの国家を歌うなど、盛り上げに一生懸命だった。プロモーターのYMWプロモーションは柳氏の会社。
※写真は日本選手として唯一の勝利者となった宮崎と左は真部豊会長

小関&富樫出場の女子ダブル世界戦+東洋戦 11月30日に


東日本ボクシング協会主催の全カード女子プロボクサーばかりの興行「G-レジェンド」が11月30日後楽園ホールで行われることが決まり、29日出場選手らが出席して発表記者会見が開かれた。4度目となる今回は世界戦2試合と東洋太平洋戦1試合のトリプル・タイトル戦。前座の全カードとも女子の試合だ。トリプル戦はいずれも2分10回戦で、次の通りとなっている。
★WBC女子世界アトム級タイトルマッチ
Ⓒ小関桃(青木)-伊藤まみ(新宿イマオカ)
★WBC世界女子L・フライ級タイトルマッチ
Ⓒ富樫直美(ワタナベ)-孫チョーロン(韓国)
★東洋太平洋L・フライ級タイトルマッチ
Ⓒ柴田直子(ワールドスポーツ)-小田美佳(宮田)
 小関と富樫はともに今度が7度目の防衛戦となるが、「何度目かとかは全然気にしない。いつも通り1戦1戦最高の状態に仕上げたい」と小関が言えば、富樫も「女子大会が発展していくようにいい試合をしていく」と、ともにベストの試合を見せたいと意気込みを語った。
 柴田は5月に獲得したベルトの初防衛戦。小田には07年に対戦してTKO勝ちしている。「初めてダウンでTKO負けしているので、今回は勝って必ずリベンジします」と、小田は柴田を前に堂々の報復宣言。柴田は「前回よりいい試合ができればいい」と余裕のコメントだった。
※写真は左から小田、柴田、富樫、小関、伊東のG-レジェンドでタイトル戦に出場する日本の5選手。韓国の孫のみ出席せず

粟生が公開練習で「順調」アピール WBC世界S・フェザー級戦

 9日後に迫ったWBC世界S・フェザー級タイトルマッチ(東京・国立代々木競技場第二体育館)で2度目の防衛戦に臨むチャンピオンの粟生隆寛(帝拳)が29日午後東京・神楽坂の帝拳ジムでメディアに練習を公開。元東洋王者ジョネル・アリビオ(比)を相手に4ラウンドのスパーリングを披露し、順調な仕上がりをアピールした。
 対戦相手のデビス・ボスキエロ(伊)の陣営が見守る中「隠すものは何もない、どうぞ見てください」とチャンピオンは軽めながらいい動きで4ラウンドをこなした。通常この時期は減量と疲れからいい動きはできないが、粟生は仮想ボスキエロのアリビオが振ってくる右を外しざまに、サウスポースタイルからの右フック、左ストレートを狙い打ち。「攻めと守りのバランスを意識している」という通り滑らかな動きの中でスパーを終えた。
「自分のボクシングをすることを心掛ける。その通りにできたら、最後まで行かずに終わる」と、KO予言も飛び出した。

イタリアから粟生の刺客来日 ボスキエロ



 11月6日に予定されるWBC世界S・フェザー級タイトル戦で王者粟生隆寛に挑戦する同級9位のデビス・ボスキエロ(イタリア)が27日イタリアから来日した。イタリア屈指の名トレーナーといわれるジーノ・フレオ氏を含む一行4人はみな初来日。ベニスからパリ経由で成田に早朝の到着にもかかわらず、ロードワーク・コースを下見したりと、意欲的に日本第一日目を過ごした。
 ボスキエロ(30)はプロではこれが初の国外試合だが、アマチュアでは4年連続イタリア王者になった他、中南米など海外試合経験も豊富。
 チャンピオンの粟生については試合映像を見ているといい、「技術のしっかりしたうまいボクサーだ」と評価。ビッグマウスではない反面、かなり警戒しているのか、どんな準備をしてきたかという問いにも「ここでは話せない」と、口を閉ざす。「いい結果を残して帰国したい」と、控えめに必勝宣言をした。

2011年10月27日木曜日

エクトル・ロペス氏が死去


 中量級のテクニシャンとしてならし、世界王座にも3度挑戦したエクトル・ロペス氏が24日(現地時間)メキシコシティの自宅で亡くなった。44歳の若さだった。死因は心筋梗塞と伝えられる。
 メキシコ出身ながら、米国(ロサンゼルス)で育ったロペス氏は、1984年のロサンゼルス・オリンピックにメキシコ代表として出場。弱冠17歳でバンタム級銀メダリストに輝く。プロ入り後はスキンヘッドに上半身タットウという強面の風貌ながら、“トレロ”(闘牛士)のニックネームで呼ばれる端正なテクニシャンとして台頭。WBCライト級王者ミゲール・アンヘル・ゴンサレス(東京三太)、WBO・J・ウェルター級王者ランドール・ベイリー(米)らに挑んだが、ベルト奪取はならなかった。
 近年はメキシコに戻り、ジムで後進の指導にあたり、メキシコ・オリンピック委員会のコーチを務めていた。私生活では離婚し、一人住まいだったという。写真は09年12月、メキシコシティのパンチョ・ロサレスジムで同氏に会った時のもの。(三浦勝夫)

K-1王者が転向 ヘビー級の京太郎


 日本のヘビー級に期待の星が参戦―― K-1のヘビー級王者だった京太郎(本名・藤本京太郎・25)がプロボクシングに転向することになり、26日所属する東京・大塚の角海老宝石ジムで記者会見し、トレーニングを公開した。
 京太郎は、183センチ、106キロ。4年ほど前から打撃の練習のため角海老宝石ジムに通うようになり、「ボクシングで世界ヘビー級王座を目ざそう」と決意した。世界ライト級王者小堀佑介を育てた田中栄民トレーナー、萩森健一プロデューサーのサポートを得て、日本人ヘビー級王者の夢を追う。
 以前はボクシングからK-1に転向する選手が何人もいたが、逆にK-1からボクシングに転向するケースは珍しい。ここ最近K-1も不況にさらされ、試合報酬の不払い問題も起き、活躍の場がなくなっていることも転向の大きな理由。「悩みに悩んだ末、結論を出した。すべてを捨てて、一からボクシングをやりたい」という京太郎。すでにK-1ヘビー級王座を返上して退路を断っている。「日本人がヘビー級で世界を獲るのも無理じゃない。これまでそういう人がいなかっただけ。自分はK-1で証明してきたと思っているし、不安もあるけど楽しみ。ボクシングで日本を熱くさせたい」と力強く抱負を語った。
 京太郎は大阪出身。K-1選手には珍しくカウンターで倒すことができる頭脳派。12月2日の後楽園ホールの試合の際にB級(6回戦)でプロテストを受け、来春にもデビュー戦--という。※写真は田中栄民トレーナーの持つミットに得意の右ストレートを打ち込む京太郎

オロゴンまさかの逆転KO負け

 格闘技からプロボクシングに転向したアンディ・オロゴン(平仲BS)が26日夜後楽園ホールで2戦目を行い、いきなりメイン・カードに登場。タイのクンドン・チャイヨンジムとS・ミドル級6回戦で、1ラウンド、開始して間もなく右強打を決めてクンドンをダウンさせた。早い回のKO勝利かと思わせたが、再開後ガードを開けたまま攻めたところに、タイ選手の右を合わされると、オロゴンもろくもダウン。立ち上がったもののダメージは深く、レフェリーはKOを宣告した。まさかの逆転負けだった。
 なお、デビュー戦でセコンドについた兄のボビー・オロゴンは、他の格闘技に参加したのが明らかになりライセンス停止中。この日は観客席から応援した。
 セミのS・ライト級8回戦では、オロゴンの同僚、中森宏が、コムペット・シットサイトーン(タイ)と対戦し、こちらは初回1分52秒KO勝ちを飾っている。

高校4冠の松本がプロ転向


 世界チャンピオン誕生に沸く大橋ジムから期待の星がプロ転向する。アマチュアで高校4冠に輝いた松本亮(横浜高校3年・17歳)で、25日、八重樫東の一夜明け記者会見の場で大橋秀行会長がメディアに紹介した。
 松本は神奈川県出身。小学校6年から大橋ジムに通って、ちびっ子大会でも活躍した。オーソドックスのボクサーファイターで、53勝39KO3敗のアマ戦績が示すように、軽量級ばなれした強打が売り物。173センチのフライ級ではずば抜けた長身から放つ右ストレートに威力がある。「八重樫さんのように世界チャンピオンになりたい」と抱負を語っていた。
※写真はジムの新王者八重樫に同席してプロ転向を明らかにした松本(左)

2011年10月25日火曜日

八重樫世界王者だ ポンサワンに10回TKO勝ち WBAミニマム級



 WBA世界ミニマム級タイトルマッチは24日夜後楽園ホールで行われ、挑戦者の同級4位八重樫東(大橋)がチャンピオン、ポンサワン・ポープラムック(タイ)を10ラウンド2分38秒TKOに破って王座を獲得した。4年5カ月前、当時の世界チャンピオン、イーグル京和に挑んで、アゴを痛めるアクシデントでチャンスを逃がした八重樫は苦節を乗り越えて悲願を果たした。
 試合前ポンサワンから「逃げないで戦え」と挑発を受けながらも、「足を使ってはいけないというルールはない」と気にしなかった八重樫。その通り、前半4回までは得意のフットワークを使って王者の攻めに空を切らせ、アウトボックス。中盤5回からは足を止めて打ち合う場面も増え、ファンをハラハラさせた。その後もほぼ八重樫優勢で進んだが、8回にはポンサワンの右ストレートを浴びて八重樫が腰くだけになる場面も。
 このまま一進一退の攻防が続くかとみられた終盤10回、王者が下がりながら「打ってこい」と手招きすると、これに応じて八重樫がラッシュを敢行。ポンサワンの苦境を察知しての一気の猛攻だ。右ストレート、左フックがチャンピオンにダメージを与え、防戦一方に陥って手が出なくなったところで、メルキ・メロネン主審(フィンランド)が試合を止め、新チャンピオン誕生を告げた。
 次の瞬間、キャンバスに転がって歓喜をあらわした八重樫。テレビの勝利インタビューでは愛妻と2人の子供(男児と女児)をリングに上げて喜びを分かち合っていた。
 これで日本の現役世界チャンピオンは最多タイの7人となった。
※写真上は9回八重樫の左がヒット。下はレフェリー・ストップの瞬間、両手を上げて勝利を喜ぶ八重樫と左は敗者ポンサワン

2011年10月24日月曜日

しずちゃんがプロの世界王者と真剣スパー



 タレントで五輪を目指すアマチュアボクサー、しずちゃんこと山崎静代(梅津ボクシングクラブ)が24日昼、プロの世界王者とスパーリングで対決した。
 来日中のWBC女子世界ライト級チャンピオン、エリカ・アナベラ・ファリアス(亜)が声をかけたのに応じて、東京・大塚の角海老宝石シムで異例のスパーが実現したもの。山崎は日連の許可を取りつけてこの日のスパーに臨んだ。ミドル級の山崎と比べて、ファリアスはアマチュアなら3階級軽いライト級だが、4度の防衛戦をいずれも規定ラウンド内で片付けている現役バリバリのプロの世界王者。しかもアマでも世界選手権銀メダリストの実績があるだけに、山崎がどこまで戦えるか不安もあった。
 いつもながらワイドショーのテレビカメラが何台も取り囲む中でのスパーに、世界チャンピオンはビックリ。いよいよ本番。2分2ラウンドのスパーは、開始直後から両者手を出し合う"熱戦"。ファリアスの速い連打に防戦一方になる場面もあったが、山崎よくこらえて最後まで戦い切った。試合ならファリアスのポイント勝ちだが、山崎の健闘も印象強かった。
 ファリアスは山崎がタレントだとは知らなかったというが、それでもスパー後は「もっと練習して経験を積めば、オリンピックでもいい成績を残せるわ」とリップサービスしていた。一方の山崎は「カーッとしてしまい……」と反省しつつも、「すごい勉強をさせてもらいました」と素直に喜んでいた。
 ファリアス(27)はプロ戦績11勝7KO不敗。日本での試合を希望しており、12月にも無冠戦が計画されているという。

ドネア、ナルバエスに完勝 次は西岡挑戦?


 WBC・WBO世界バンタム級チャンピオン、ノニト・ドネア(比)が22日(現地時間)ニューヨークのMSGデビューを白星で飾った。不敗の元WBOフライ&S・フライ級王者オマール・ナルバエス(亜)にワンサイドの判定勝ちで、保持する2本のベルトを守った。
 サウスポーの挑戦者はドネアの強打を警戒してガードを固め、巧みなボディーワークも駆使してディフェンシブな戦法に終始した。ドネアも力強いスイングで右ストレート、左フックと得意のブローを放って積極的に攻め続けたものの、決定打を打ち込めずに12ラウンドを終えた。スコアは3人のジャッジ全員が「120-108」とチャンピオンのフルマークをつける一方的なものだった。
 モンティエル戦のような劇的なKOシーンは期待外れに終わり、ドネアは勝者にもかかわらず「ファンをがっかりさせて申し訳ない」と謝罪した。「ベストを尽くしたが、本当に自分もイライラした」とも。しかし敗者は「ノニトのような相手と対戦する時はひとつのミスが命とりになる」と消極戦法を弁解し、38戦目の初黒星にもかかわらず自らの出来に満足していると語った。また再戦の希望も口にしたが、その可能性はほぼない。ドネアは今後S・バンタム、フェザーで戦うことを宣言しているからだ。次戦でWBC王者西岡利晃への挑戦も期待される。
 勝ったドネアの戦績は27勝18KO1敗。敗者ナルバエスは 35勝18KO1敗2分。
※写真はガードを固めるナルバエスに右強打を放つ王者ドネア。

フックKO防衛V8 WBOクルーザー級戦 

 22日(現地時間)ドイツのルートヴィヒスブルクで行われたWBO世界クルーザー級タイトルマッチで、チャンピオンのマルコ・フック(ドイツ)は同級15位のロへリオ・ロッシ(亜)の挑戦を6ラウンドKOで撃退し、8度目の王座防衛に成功した。
 ”キャプテン・フック”のニックネームを持つチャンピオンはこの試合、サウスポーの挑戦者を問題とせず、3回に一度、5回に2度のダウンを奪うなど強打で圧倒。4回には終了ゴング後のパンチで倒し、2点減点されたが、これも勝負に影響はなく、6回は2度倒し、最後は右をボディーに打ち込んでフィニッシュした。
 フック(26)は09年にこのタイトルを獲得してハイピッチで防衛を重ねている。34勝25KO1敗。負けたロッシ(30)は17勝11KO3敗1分。

2011年10月23日日曜日

ポンサワン、八重樫計量一発パス





試合を明日に控えたWBA世界ミニマム級タイトルマッチの計量が本日午後2時に行なわれ、王者ポンサワン・ポープラムック(タイ)、挑戦者八重樫東(大橋)の両者ともリミットの105ポンド、47.5キロでパスした。
計量に先立った会見で、来日当初から終始上機嫌の王者は「私のパンチの威力を皆にお見せすることを楽しみにしている。チャンスがあればKOしたい」と相変わらず意欲的。一方の挑戦者は「前回の世界挑戦は顎の骨折でボクシングどころではなかったが、今回はしっかりしたボクシングをお見せする」と語り、「KO? 僕は自分のボクシングを貫くだけです」と落ち着いて話した。
プロモーターの大橋秀行会長は「このベルトは20年前私がチャナ・ポーパオインから奪ったもの。今回、弟子があのチャナと同じ陣営と争うことになった。チャンピオンはターミネーターと呼ばれるが、八重樫も顎の骨折からこの場に戻ってきた。こっちもターミネーター。日、タイ、どちらのターミネーターが強いか…」と好ファイトへの期待を語った。
この日の検診結果は王者の体温36.9度、脈拍76.血圧139/84。八重樫は37.0度、67.129/77
この試合の審判団は、主審エリキ・メロネン(フィンランド)、副審ルーベン・ガルシア(アメリカ)シルベストレ・アバインザ(フィリピン)ピエル・ルイジ・ポッピ(イタリア)。立会人シン・ヤンソップ(韓国)の各氏。

2011年10月22日土曜日

「逃げるな」に八重樫反撃 世界戦予備検診




 24日に後楽園ホールで挙行されるWBA世界ミニマム級タイトルマッチの予備検診が22日東京水道橋の日本ボクシングコミッション事務局で行われた。チャンピオンのポンサワン・ポープラムック(タイ)と挑戦者で同級4位の八重樫東(大橋)を検診した羽生信義コミッション・ドクターは「両選手とも異常は認められない」と明かした。
 恒例となっている両選手の体格等データ計測では、八重樫の脈拍が47と王者の63に対して低かった。八重樫自身は4年前の世界初挑戦時より体格の数値がアップしており、これについては最近大橋ジムが導入した酸素カプセルを利用している効果を強調。「減量も楽になった」という。
 王者のポンサワンはこの日も八重樫に対し「逃げないでファイトしろ」と20日の初練習時と同じメッセージを送り挑発した。これを聞かされた八重樫は「足を使ってはいけないというルールはない」とサラリとかわす。すかさず大橋秀行会長が「ランニング・シューズを用意するか」とまぜっ返し、笑いを誘っていた。以下はこの日計測された両選手のデータ比較。

      ポンサワン    八重樫
身長   159cm    161.5cm
頸周   35.5cm   36.5cm
胸囲   86cm     85.5cm
胸厚   20.5cm   20.5cm
視力   左1.2 右1.0    左0.8、右0.9
リーチ  161cm    162cm
ナックル 左26.5cm 右27.0cm 左26.0cm 26.5cm
血圧   118/79   134/85
脈拍   63       47
体温   36.2     36.7
※写真は上から羽生ドクターの検診を受けるポンサワン、八重樫。下は予備検診後の記念撮影で八重樫に鋭い視線を送る王者。挑戦者は「こういうのは得意じゃないんで。どうしていいか分かりませんでした」と感想を述べていた

宮森、神谷に負傷判定勝ち—古河


日本S・フライ級12位の宮森卓也(18古河)が地元・茨城県古河市のリングに登場。神谷優季(ピューマ渡久地)との8回戦は、初回にバッティングで神谷の左目上が切れる。勝負を急いでプレスを強める神谷に対し、宮森はアウトボクシングをベースに右アッパー、ボディーブローで迎撃した。しかし神谷は連打の数を増やして突破をはかり試合は打ち合いに。神谷は何度となく宮森をロープに押し込んだ。
ロングレンジの精度でまさる宮森は接近戦でもカウンターの左ボディーを決めて譲らない試合は神谷の傷が広がって6回でストップされ、1ポイント差の2−1判定で宮森の手が挙がった。
セミ8回戦は倒し合い。杉田純一郎(ヨネクラ)が2回に左フックでダウンを奪うと、3回に大塚隆太(18鴻巣)が右アッパーで倒し返す。大塚はそのままラッシュしてレフェリーストップを呼び込んだ。

ポンサクレックが難敵撃退し王座防衛 WBCフライ級

 21日バンコクで行われたWBC世界フライ級タイトルマッチは、王者ポンサクレック・ウォンジョンカム(タイ)が同級1位のエドガル・ソーサ(メキシコ)を3-0判定で撃退してベルトを守った。
 1階級下のWBC世界L・フライ級王座を返上して2階級制覇を狙ったソーサに対し地元のチャンピオンはサウスポーからの正確な左ストレートで対抗。ダウンはなかったものの、4、8回終了時の途中公開採点でも優勢だったように終始リードを保った。9回に偶然のバッティングでソーサがカットし中断。主審はポンサクレックから1点減点したが、それも勝負に影響せず、3ジャッジのスコアはモロー(米)116-111、ミン(米)117-110、浦谷信彰(日本)117-110と明白な差がついていた。
 34歳のベテラン王者は、17度このタイトルを防衛した後1度は内藤大助に敗れ無冠となったものの、2年たらずで暫定王者として復活。昨年3月亀田興毅を破って王座を統一してからでもこれが3度目の防衛成功。驚異の戦績を83勝45KO3敗1分としている。対してこれが50戦目のソーサ(36歳)は43勝26KO7敗。

ドネア、勝てば次は西岡に挑戦!? ナルバエス戦計量パス


 日本にも影響しそうな軽量級注目の一戦が22日(現地時間)ニューヨークのMSGで行われる。WBC及びWBO世界バンタム級チャンピオン、ノニト・ドネア(比)が不敗の2階級制覇王者オマール・ナルバエス(亜)の挑戦を受ける12回戦。前日の21日には両選手が公式計量に臨んだ。ドネアは116.25ポンド、ナルバエス117ポンドと、軽量級からあがった両者だけに、いずれもバンタム級の118ポンドのリミットを1ポンド以上下回って計量をパスした。
 軽量級のスーパースターになりつつあるドネアは、これに勝てば、さらに上のS・バンタム級に上がり、4階級制覇を狙って西岡利晃(帝拳)に挑戦する計画もある。ナルバエスはフライ、J・バンタム(S・フライ)と2階級で世界を制したサウスポーの強豪。36歳ながらこれまで37戦負け知らず。五輪にも2度出場しており、豊富なキャリアとテクニックでドネアを苦戦させるのではと期待されている。
※写真は計量を終え、対峙するドネア(左)とナルバエス。=PHOTO/SUMIO YAMADA

ホプキンスは依然王者 WBCが判定覆す


 ホプキンスに1週間ぶりにチャンピオンベルトが戻った――。WBC(世界ボクシング評議会)が異例の判定変更に踏み切った。15日ロサンゼルスで行われた世界L・ヘビー級タイトル戦で、チャド・ドウソンがバーナード・ホプキンスに「TKO勝ち」して新チャンピオンとされた判定を「負傷引き分け」と覆し、ホプキンスが依然としてチャンピオンであると20日に正式発表したのだ。
 この試合の2回、ホプキンスはドウソンにダッキングされ右パンチをミスした直後、ドウソンに投げ捨てられるようにして落下。この際に肩を負傷し試合を続行できないと訴えた。しかし主審はこれを認めず、試合放棄としてドウソンのTKO勝ちを宣告し、タイトルが移動していた。
 しかしこの判定結果は大いに論議を呼び、メキシコ市のWBC本部は試合映像を取り寄せて検証した。試合後ホプキンスが病院で検査の結果、左肩の鎖骨と肩甲骨を結ぶ肩鎖関節のジョイントの分離が認められたこともあり、WBCは世界選手権規則の「負傷判定ルール」を適用。試合が5ラウンドに入っていなかったため、「テクニカル・ドロー(負傷引き分け)」の結果になった。これほど注目された一戦の結果が後に覆るのは異例である。今後再戦が命じられるかどうかについては、WBCの発表でもまだ触れられていない。

ツニャカオ強し「亀田とやりたい!」

WBC世界バンタム級8位のマルコム・ツニャカオ(真正、フィリピン)が21日、神戸中央体育館のリングに上がり、チャトラペッチ・シットモーセン(タイ)を4回TKOで下した。
試合はツニャカオのワンマンショー。ガードの堅いチャトラペッチを左ボディーから右フックの高速コンビネーションで圧倒した。凶暴な右アッパーで3、4回と倒し、最後はラッシュでストップ。タイムは1分13秒。
相変わらずのパフォーマンスを披露し笑顔のツニャカオは「亀田と戦いたい!」。山下正人会長も「受けてくれるならどこでも行く」とアピールした。SフライからSバンタムまでの3階級でチャンスを求めている。
同じリングで行われた8回戦では、真正ジムの日本ランカーがそろって勝利。ライト級12位の鈴木悠平はキレのある動きから右を決めて西原竜二(フジタ)を初回TKO。Sバンタム級の菊地永太は高埜剛(尼崎亀谷)のしつこい攻撃に手を焼いたものの、左ジャブをヒットしまくって7回にストップした。

2011年10月20日木曜日

王者ポンサワン公開練習-「ヤエガシ、逃げるなよ」





 八重樫東(大橋)の挑戦を受けるWBA世界ミニマム級王者ポンサワン・ポープラムック(タイ)が協栄ジムでトレーニングを公開した。
 練習前の会見から王者は絶好調。カメラに向かってポーズを取り、「初防衛戦なので緊張しているが、いい意味での緊張。チャンスがあればKOしたいし、その自信はあります」ときっぱり。勝利のためにディフェンスを強化し、持ち前の攻撃力は元S・バンタム級王者プーンサワット、元フライ級王者デンガオセーンらと120ラウンドのスパーで練り上げてきたという。
 ムエタイ300戦でルンピニースタジアムのミニマム、L・フライのメジャータイトルを獲得した闘将は自らのストロングポイントを「タフネス」と言い切った。公開された練習はミット打ちとサントジバッグ打ちのみでスパーはなかったが、ニックネームの“ターミネーター”どおりの武骨でガツガツ攻める姿勢を明らかにしている。そしてテレビカメラに向かって「ヤエガシ、逃げるなよ」と打ち合いを要求した。

2011年10月19日水曜日

八重樫公開練習—24日世界挑戦





24日後楽園ホールでWBA世界ミニマム級王座に挑む八重樫東が大橋ジムで公開練習。トレーニングに先立っておこなわれた会見で八重樫は「調整はいうまくいった。このままコンディションを崩さずにいきたい。相手が出てくるのはわかっている。頭をクリアにして戦いたい」とクレバーな戦いを示唆するとともに、「苦しくても負けない気持ちをつくってきた。それを試合で出したい」と頭脳の明晰さを支えるメンタルの重要さも口にした。
先輩・川嶋勝重氏から勝利祈願のネックレスを贈られたことを明かし「川嶋さんほど頑張れるものではないだろうが、そばにいてそこを学びました。それに家族ができて、試合中に考える余裕はないでしょうが、子供たちがいるから、倒れないと思います」と充実のコメント。
スパーは2ラウンドのごく軽いものだったが、バッグ打ち、ミット打ちにロープスキップとひと通りの練習を公開した八重樫、疲れがたまった様子も見せず、動きは軽快でウェイトも問題ないという。
王者ポンサワン・ポープラムック陣営は昨日来日しているがこの公開練習には姿を見せていない。

新鋭吉田痛い初黒星 佐藤の左に沈む

 18日後楽園ホールの前座8回戦で、日本S・フェザー級6位の新鋭吉田恭輔(帝拳)が初黒星を喫した。佐藤通也(石丸)を相手に優勢裡に試合を進めながら、4回に佐藤の右強打でダウン。これは回復して挽回に務めたが、終盤6回の打ち合いで左フックのカウンターを浴びて痛烈なダウン。レフェリーはノーカウントで試合をストップした(タイムは2分58秒)。殊勲の佐藤(32)は9勝6KO3敗1分。吉田(22)は8勝5KO1敗2分。
 同じく8回戦で、アマチュアから転向後3連続KOをマークしていた大塚博之(25)が、土生拓郎(折尾)に3-0判定勝ち。的確なヒットで上回ったが、しつこく手を出し続けた土生の抵抗に遭い初めて最後まで戦うことになった。

標的はチャーリー! 中川、田中を4回で倒す

 三浦-ペレス戦(18日)のセミとして行われた71.5キロ契約の8回戦で、元日本ウェルター級王者、中川大資(帝拳)が、日本ミドル級7位の田中徹(横浜光)相手に格の違いを見せつけた。4回ラウンド右強打を叩きつけて2度のダウンを奪ったところで、レフェリーが試合を止めた。2分59秒TKO勝ち。
 S・ウェルター級に転向して現在日本1位の中川(34)は、王者チャーリー太田(八王子中屋)への挑戦が濃厚。安泰王者と評判の高いチャーリーだが、中川は「ずっと生観戦していろんな穴も見えている。やれば勝てる」と強気の必勝宣言。18勝14KO2敗2分。

内山倒した強打不発……三浦が復帰戦飾る

 横浜光ジムから帝拳ジムに移籍した元日本S・フェザー級王者三浦隆司(現WBA同級9位)が18日夜後楽園ホールで元WBCユース王者のホルヘ・ペレス(メキシコ)に大差判定勝ち。1月に世界王者内山高志に挑戦し一度は左強打でダウンを奪ったものの敗退していたが、これで再起戦を飾り、今後はライト級で改めて世界を目指すことになった。
 「倒したかった……」と試合後のインタビューでも三浦は不本意そうだった。この日は、サウスポースタイルから売り物の強打をふるって終始攻め続けたものの、ペレスが徹底して守りに回ったため、最終10回にスリップ気味のダウンを奪うにとどまった。ペレスは頻繁に左右にスイッチを繰り返す変則戦法で三浦を幻惑したが、勝利ではなく倒されないことが目的の消極戦法では、試合は盛り上がらない。三浦は5回に左ストレートをクリーンヒットしたものの、ペレスにクリンチされ追撃できず、わずかなKO機を逸した。
 三浦(27)はこれで21勝16KO2敗2分。ペレス(26)は15勝2KO9敗1分1NC。

2011年10月17日月曜日

表紙は西岡 ボクシング・ビート11月号発売中


 日本人世界チャンピオンとして初めて本場ラスベガスで王座防衛に成功した西岡利晃の対ラファエル・マルケス戦を巻頭で特集したボクシング・ビート11月号は現在好評発売中。島篤史編集長のラスベガス・リングサイドリポートと迫力カラーなど、内外の試合リポートはもちろん、これから行われる試合のプレ・ビューや、独自の企画ページ、連載コラムも充実。ボクシングの魅力を満喫できる一冊です。
 ボクシング・ビートは定価920円(税込)。お近くの書店でお申込みください。問い合わせは、(株)フィットネススポーツ(☎03-5653-1322)

ホプキンス不満のTKO陥落 ドウソン新王者に WBC世界L・ヘビー級戦


 15日ロサンゼルス・ステープルズセンターのメインカード、WBC世界L・ヘビー級タイトルマッチは論議を呼ぶ判定で王座交代--。46歳の王者バーナード・ホプキンスが29歳の元王者チャド・ドウソン(いずれも米)の挑戦を受けた一戦は、2回TKOでドウソンの手が上がり新チャンピオンとなったが、パンチによる決着ではなかったため、後味の悪さが残った。この回右をミスしたホプキンスがそのままダックしたドウソンの上体にのしかかる。すると、ドウソンは上体を起こしつつホプキンスの体を投げ捨てる。ロープ際に落下したホプキンスはこの時左肩を痛めたと訴え、試合続行に応じなかった。
 しばしの混乱状態の後、ラッセル主審はドウソンに明らかな反則行為はなかったとし、試合を続行しなかったホプキンスのTKO負けを宣した。
「ファンをがっかりさせたが、ホプキンスが試合をしたがらなかった」とドウソン。対して敗者は「ドウソンはきたない手を使った。反則だから俺の勝ちだ」と不満をぶちまけた。ホプキンスが判定以外で敗れたのは63戦目の今回が初(52勝32KO6敗2分1NC)。今後ホプキンス側が抗議して、再戦に持ち込む可能性もある。ドウソンは31勝18KO1敗。
※写真はキャンバスに倒れたまま苦痛を訴えるホプキンス=PHOTO/SUMIO YAMADA=

カバジェロ、バロスにリベンジ WBAフェザー級

 14日(現地時間)アルゼンチン・ブエノスアイレスの老舗会場ルナ・パークで行われたWBA世界フェザー級“レギュラー”王座タイトルマッチは挑戦者で、元S・バンタム級スーパー王者セレスティーノ・カバジェロ(パナマ)が3-0判定勝ちで王者ジョナタン・バロス(アルゼンチン)を下し、ベルトを奪取した。
 両者は7月、バロスの地元メンドサで対戦。2度ダウンを奪うなど優勢に進めたと思われたカバジェロだったが、判定は2-1でバロスを支持。パナマ人陣営の抗議により、WBAは即リマッチを命じた。試合は手数を繰り出すバロスに、長身のカバジェロは右クロスなどを決め、ポイントをゲット。終盤11ラウンド、カバジェロは王者をロープへ詰め、ダメージを与える。2度マウスピースを落としたバロスはストップ負けのピンチだったが、終了ゴングまでこぎ着けた。
 スコアカードは117-111、118-111、116-112で、今度はカバジェロが支持された。
 晴れて2階級制覇のカバジェロは35勝23KO4敗。バロスは33勝18KO2敗1分。

リナレス大流血 デマルコに逆転TKO負け


 ロサンゼルスのステープルズ・センターで15日(現地時間)行われたWBC世界ライト級王座決定戦は、ランク1位アントニオ・デマルコ(メキシコ)が2位ホルへ・リナレス(帝拳=ベネズエラ)に11ラウンド2分32秒TKO勝ち。リナレスの3階級制覇はならなかった。
 試合はスピードで勝るリナレスが軽快なフットワークに乗せてコンビネーションを叩き込みリード。アウトボクシングが冴えるリナレスに対し、デマルコも中盤からヒットが増え、白熱の攻防が展開される。だが6回、鼻柱をカットしたリナレスはラウンドを重ねるごとに傷が悪化。2度ドクターチェックがかかり続行が許されたリナレスは、それでも断続的に高速連打を繰りだし見せ場をつくる。しかし多量の出血による戦力低下は見逃せない。11回、ダメージングブローを叩き込んだデマルコに対し、ダウンを拒否するリナレスだったが、ロープ際で捕まったところで、ラウル・カイース主審が割って入った。
 10回までのスコアカードは99-91、98-92が2者と大差でリナレスが優勢だった。敗者にもファンから健闘を称える熱い拍手が送られた。
同じリングで行われたWBC1位&IBF2位S・ライト級決定戦はWBC5位ダニー・ガルシア(米)が元WBO王者ケンドール・ホルト(米)に2-1判定勝ちを飾った。ガルシアは、この勝利でNABO王座も獲得している。(三浦勝夫)
=PHOTO/SUMIO YAMADA=

安達は東洋ランカーにKO勝利! 岐阜の試合

16日、岐阜県・岐阜商工会議所にて行われた第35回 岐阜ボクシング・カーニバル(岐阜ヨコゼキジム主催)のメインイベント、S・ライト級8回戦は、地元のホープ 安達寿彦(岐阜ヨコゼキ)が東洋太平洋同級9位のラマダン・ウェリュー(インドネシア)に2回2分50秒TKO勝ち。昨年5月の再起から4連勝を飾った。
大きな左右スイングを振るい、やる気を見せていたラマダンだが、2回、安達の左ボディが効果的にヒットすると失速。最後は青コーナー際へと追い込んだ安達の左フックが炸裂し、ダウンを奪うとレフェリーはそのまま試合を止めた。
 59.5kg契約で行われたセミファイナル8回戦では、ここまで7戦全勝(5KO)、無敗の新鋭 宇佐美太志(岐阜ヨコゼキ)が、日本フェザー級4位の脇本雅行(高砂)を迎えてのチャレンジマッチに臨んだ。体格で上回る宇佐美は正面からビックパンチを振るって前に出るが、しかしサウスポーの脇本は位置を変えながら、バリエーション豊富な右で宇佐美を捌く。地元の宇佐美の攻勢に会場は湧いたが、脇本の的確性と巧さが目立つ。しかし採点は77-76(宇佐美)、77-76(脇本)、76-76の三者三様の引き分けだった。 <SA>

2011年10月15日土曜日

リナレス―デマルコ明日対決

 リナレスの3階級制覇なるか――。明日15日(現地時間)ロサンゼルスのステープルズ・センターで挙行されるWBC世界ライト級王座決定戦の計量が14日午後、同地のハリウッド・ブルバードで行われ、1位アントニオ・デマルコ(メキシコ)、2位ホルへ・リナレス(帝拳=ベネズエラ)とも無事パスした。両者のウェイトはリナレスが61.05キロ、デマルコが60.96キロだった。(リミットは61.23キロ)
 またメインのWBC世界L・ヘビー級戦は王者バーナード・ホプキンス(米)が78.65キロ、挑戦者チャド・ドウソン(米)が79.02キロ。NABO・J・ウェルター級戦はケンドール・ホルト(米)、ダニー・ガルシア(米)とも63.23キロだった。

2011年10月14日金曜日

長瀬初防衛ならず 和宇慶大差判定で新王者 日本S・ライト級戦



 日本スーパー・ライト級タイトルマッチ10回戦は14日、後楽園ホールで行われ、チャンピオンの長瀬慎弥(フラッシュ赤羽)が挑戦者日本同級1位和宇慶勇二(ワタナベ)に3-0判定で敗れ初防衛は成らなかった。サウスポーの和宇慶(わうけ)は初回リードブローの右フックでダウンを奪って勢いづき、多少の反撃は許したものの、大差の判定でベルトをものにした。スコアは99-93(福地)、98-93(安部)、99-92(浦谷)。
 和宇慶(30)はこれが2度目の日本タイトル挑戦だったが「ボクシングを始めた時からチャンピオンになると決めていたのでとても嬉しい。トレーナーの教えに従って冷静に戦うことができたのが大きかったと思います」とスタッフに感謝していた。15勝7KO3敗1分。無冠となった長瀬(29)は19勝9KO4敗2分。
 セミの10回戦では、長瀬の同僚で東洋太平洋S・ミドル級チャンピオンの清田佑三(フラッシュ赤羽)が無冠戦に登場。インドネシアのラフマン・アンボダルに強打を爆発させ、2回3度のダウンを奪ってKO勝ちしている。
 写真上は初回に長瀬からダウンを奪う宇和慶、同じく下はインドネシア人を3度倒した清田

ヘイが公約どおり? 引退表明

 前WBA世界ヘビー級チャンピオンで、クルーザー級統一王者でもあったデビッド・ヘイ(米)が13日、現役引退を発表した。ヘイは同日、31歳の誕生日を迎え、以前から公言していた「31歳をもってグローブ脱ぐ」という約束を実行したことになった。
 ヘイは7月、ウラジミール・クリチコ(ウクライナ)とのヘビー級3冠王座統一戦の前も「31歳引退」を口にしていたが、もしクリチコに勝っていれば、撤回されたと推測される。しかしクリチコに屈したことで、キャリアに区切りをつける決心を下した。「昨夜、時計の針が12時を過ぎたところで、私のボクシング・キャリアは終了した。私が世界ヘビー級チャンピオンであった事実は誰も取り下げることができない」(ヘイ)

 今後、俳優の道を歩むかもしれないヘイだが、クリチコ兄弟のマネジャーなどによると、来年ビタリに挑戦する話は消滅していないという。だが、勝機が少ないことが引退に踏み切る理由だとささやかれる。

2011年10月11日火曜日

亀田興12月7日にV3戦 大毅も世界戦出場?


 亀田ジムは10日、東京・葛飾区の亀田ジムで会見を行い、恒例の“亀田祭り”を12月7日、出身地の地元・大阪府立体育館で行うと発表した。WBA世界バンタム級王者亀田興毅(24)の3度目の防衛線と元WBA世界フライ級王者で2階級制覇を目指す同世界スーパーフライ級1位大毅(22)の世界戦をメインにWBC世界ユース・バンタム級王者の三男・和毅(20)も世界ランカーとのノンタイトル戦を予定している。三兄弟が揃ってリングに立つのは昨年に続いて2度目。いずれも対戦相手は未定で近々発表される。
 興毅は暫定王者ウーゴ・ルイス(メキシコ)が近々暫定王座の防衛戦を行うことから挑戦者は選択となりそう。大毅は王者清水智信(金子)が王座に就いた8月のウーゴ・カサレス(メキシコ)戦で右眼眼窩骨折。暫定王者テーパリット・シンワンチャー(タイ)を標的にする。嶋聡マネジャーは「興毅、大毅選手とも交渉中で近々発表出来るようにしたい」とダブル世界に意欲を見せた。前回の試合で暴力団関係者が観戦していたと警察から指摘されコミッションの注意を受けたこともあり、今度は警察と協力して「暴排」につとめるという。※写真は記者会見で、警察官風の帽子をかぶり、試合をアピールする亀田興毅

ラモス-リゴンドウ戦入札 トップランクが勝利

 パナマのWBA本部で10日(現地時間)行われたタイトル戦の入札で、WBA世界S・バンタム級戦は暫定王者ギエルモ・リゴンドウ(キューバ)を擁するトップランク社が興行権を獲得した。
 入札の出席者はトップランク社のカール・モレッティ副社長のみ。対抗馬はなく、12万6千ドルで落札した。
 あっけない結果になったが、米国メディアによると、事は単純ではないらしい。当初この一戦は、トップランク社が主催するコット-マルガリート戦(12月3日、ニューヨークMSG)のアンダーカードで行われる予定だった。しかし正規王者リコ・ラモス(米)のグーセン・プロモーターとヘイモン・マネジャーは、今回の落札額の約2倍にあたる22万5千ドルをラモス一人に支払うとほのめかして、独自の興行を行うことを主張。入札に持ち込まれた。
 だが、この“戦略”は逆効果となった。ラモス陣営に資金の裏づけはなく、入札を放棄することに。このままだとラモスの取り分は7万ドル、リゴンドウは5万6千ドルとなる見込み。トップランク社によると、試合は12月17日か来年1月10日、アメリカ国内で挙行されるという。
 同じく行われたWBAウェルター級戦の入札は王者ヴァチェスラフ・センチェンコ(ウクライナ)側が1位ブラッド・ソロモン(米)に勝利。金額は110万ドルだった。

ゲレロ負傷判定勝ち IBF・J・バンタム級決定戦

 8日(現地時間)メキシコ・ティファナで行われたIBF世界J・バンタム級王座決定戦は、ランク3位ロドリゴ“ガト”ゲレロ(メキシコ)が6回終了負傷判定で1位ラウル“コブリータ”マルティネス(米)を下し、ベルトを巻いた。
 両者の第1戦で2-1判定勝利を得ているマルティネスがスピードで勝り、ゲレロは左右スイッチしながらボディーを叩く。3回終了直前、メキシカンの左クロスでマルティネスがダウン。その後、試合は打撃戦が展開され、会場を沸かせる。6回、ややゲレロが打ち勝つ中、バッティングでマルティネスは右マブタを深くカット。インターバルのドクターチェックでストップがかかった。
 スコアカードに委ねられた勝敗は59-54に57-56が2者の3-0でリードしていたゲレロの手が上がった。
 以前ビック・ダルチニアンに判定負けしていたゲレロは2度目の挑戦で戴冠。この王座はクリスチャン・ミハレス(メキシコ)が返上し、空位になっていた。
 メイン格の女子10回戦は地元の前WBC・S・バンタム級暫定王者ジャッキー・ナバ(メキシコ)がソレダー・マティセー(アルゼンチン)に3-0判定勝ち。スコアは99-91に100-90が2者。

2011年10月10日月曜日

芹江、橋元をストップV5

10日、後楽園ホールで行なわれた日本S・バンタム級タイトルマッチは、チャンピオン芹江匡晋(伴流)が8位橋元隼人(ワールドスポーツ)を6回レフェリーストップのTKOに下し5度目の防衛に成功。
試合は初回から打撃戦に突入し、王者は2回に右を狙い打って2度のダウンを奪う。橋元も粘りをみせて食いつき、両者は接近戦で激しい攻防を繰り広げたが、王者のパワーが試合を支配。6回開始から芹江がラッシュすると、主審が割って入り試合を止めた。タイムは17秒。
セミ8回戦は国体王者からプロ転向、韓国王者、元世界王者と連破した戸部洋平(三迫)が元日本、東洋王者で世界戦経験もある河野浩平(ワタナベ)と8回戦。戸部はラッシャー河野をアウトボクシングを主体に踏み込んだアッパーで迎撃。初体験の8ラウンドを堂々と戦いぬき、77−76.77−75.78−75の判定勝ち。無傷3連勝を飾った。
他の8回戦は竹中良(三迫)木村毅(緑)を4回右一撃で倒してTKO勝ち。小原佳太(三迫)が小口幸太(宮田)に2回TKO勝ち。山元浩嗣(ワタナベ)が東上剛司(ドリーム)に、小林和優(RK)が神崎宜紀(角海老)に判定勝ちしている。

2011年10月8日土曜日

村田快挙だ!! 金か銀 アマ世界選手権準決勝突破

 バクー市で開催中のAIBA世界選手権大会もいよいよ大詰め。8日には準決勝戦が行われ、日本選手で唯一勝ち残っている村田諒太(東洋大職)がこの日もまた勝ち、明日の決勝へと進出した。村田はE・ファルカン(ブラジル)に24-11と大差をつけてポイント勝ちしたもの。世界選手権で日本人選手が決勝に進出するのは、今回の村田が初めて。
 今大会最多の67人がエントリーしたミドル級トーナメントで、世界王者アトエフにRSC勝ちするなどすでに6勝している村田。明日8日の決勝でキトロフ(ウクライナ)に勝てば金メダル、負ければ銀メダルが確定する。

鈴木もロンドン五輪出場決まる バクーの世界選手権大会

 バクーで開催中のAIBA世界選手権大会は8日行われたウェルター級準決勝で、サピエフ(カザフスタン)がカバリオスカス(リトアニア)を2回3分棄権に追い込み、決勝に進出した。これにより、3回戦でサピエフに敗れている鈴木康弘(自衛隊体育学校)のベスト10内が決まり、村田に続いて五輪出場権獲得となった。

2011年10月7日金曜日

名城がタイでスリヤン挑戦! 11.4バンコク

 WBA世界スーパーフライ級王座を過去2度獲得したWBC同級7位の名城信男(29=六島)が、11月4日にタイ・バンコクでWBC同級王者スリヤン・ソールンビサイ(22=タイ)に挑戦することになった。6日、所属ジムが発表した。前WBC王者トマス・ロハス(メキシコ)を8月に地元タイで撃破したスリヤン陣営からオファーがあり、名城はプロ20戦目で初の海外リングに立つことになった。
 名城はこの日、大阪市内の所属ジムで会見。「こんなに早くチャンスが巡ってきて感謝している。(今年2月に挑んで判定負けした)ロハスに勝った強いチャンピオンだが、できる限りのことをして何としても敵地で奪取したい。タイに行くのは初めてだし、不安がないことはないが、試合ができる喜びの方が大きい」と話した。
 王者スリヤンの印象については「スピードがあって正統派なボクシングをするし、テクニックもある。身長は160センチくらい。(163センチの)自分より小さい相手とほとんど試合したことはないが、苦手ではない」とした。既にスパーリングを多く消化しており、約1週間前にタイに向かう予定だという。
 枝川会長は「運がいい男。これで9回目の世界戦。実力があっても1回もできずに終わっていく選手もいるんだから。今回がラストチャンスくらいの気持ちでやらないといけない」と奮起を促した。

2011年10月6日木曜日

村田メダル確定!井上は無念…アマ世界選手権

 アゼルバイジャンのバクー市で開催中の2011AIBA世界選手権大会で、日本選手の中で唯一勝ち残っているミドル級村田諒太(東洋大職)がまた勝った--。5日の準々決勝に進出した村田は、D・オニール(アイルランド)と対戦し、終始強打で圧倒。特に右ショートのダブルが効果的で、3回にはサウスポーの相手のボディー、顔面に強打を打ち込み、スタンディング・カウントを聞かせた。結局ストップには持ち込めなかったものの、18-9の大差ポイント勝ち。村田はすでに五輪出場を決めているが、この日の勝利で銅メダル以上を確実にした。
 7日の準決勝では、ブラジルのE・ファルカンとの対戦が決まっている。過去に世界選手権でメダルを獲得した日本選手は石井幸喜(1978)、川内将嗣(2007)の2人だけ。いずれも銅メダルだったから、村田がファルカンに勝てば日本選手最高位の銀メダル以上が確定する。
 なお4日にベィティア(キューバ)に惜敗した井上尚弥(相模原清涼高)は、勝ったベィティアがこの日の準々決勝でRSC負けを喫したためベスト10に残る目はなくなり、五輪出場権獲得はならなかった。今後アジア予選で五輪を目指すことになる。

2011年10月5日水曜日

村田が殊勲の五輪出場権獲得 アマ世界選手権


 自力で五輪切符ゲット!! バクー市で開催中の2011AIBA世界選手権大会の競技8日目(4日)、ミドル級の村田諒太(東洋大職員)=写真=がS・ハーテル(ドイツ)に18-15でポイント勝ちしてベスト8に残り、自動的に来年ロンドンで開催されるオリンピックの出場資格を得た。次は5日、メダルの懸かる準々決勝でD・オニール(アイルランド)と対戦する。
 村田(25)は奈良県出身。南京都高校から東洋大学で活躍し、高校で5冠の後、全日本選手権4度獲得。現在は東洋大職員として現役を続けながら後輩を指導している。
 なおこの日L・フライ級3回戦出場の高校生・井上尚弥(相模原青陵高)は、キューバの難敵Y・ベイティア・ソト(キューバ)に健闘したもののポイント負けを喫し、トーナメントから無念の敗退。それでも昨年4月開催の世界ユース選手権大会で対戦した際は0-11の完敗だったが、今回は15-12と、3ポイント差の惜敗だった。またウェルター級でベスト16まで残っていた鈴木康弘(自衛隊体育学校)はこの日、05、07年の世界選手権でL・ウェルター級優勝者のセリク・サピエフ(カザフスタン)と対戦したが、25-12でポイント負けし、ベスト8に残れなかった。しかし、井上、鈴木とも勝った相手が今後決勝まで勝ち残れば、ともにベスト10以内となり五輪の出場資格が得られる。

荒川ピンチに耐え幸運の新王者 東洋ライト級王座決定戦

 三垣龍次の王座返上によって空位となったOPBF(東洋太平洋)ライト級王座の決定戦、WBA同級6位荒川仁人(八王子中屋)対OPBF1位ジェイ・ソルミナオ(フィリピン)の12回戦は4日後楽園ホールで行われ、荒川が2-1判定で勝利をおさめ新チャンピオンとなった。日本ライト級王座を返上して、東洋にグレードアップしたかたちだが、比国の不敗ホープの力強いアタックを受けてかつてない苦戦をしいられた。
 サウスポー同士のこの試合、荒川は2ラウンド、ソルミナオの左ストレートを叩き込まれて痛烈なダウンを喫したが、からくもピンチをしのいで反撃に出た。といっても、その後もソルミナオの強打に悩まされ続け、顔はすっかり変型し、何度も苦境に立たされる展開。終盤は左目が腫れふさがり、目測が狂って荒川らしからぬ大振りミスも再三。頭脳派ボクサーとして知られる荒川がこの日見せたのは12回を戦い抜く気力のすごさだった。
 3審判のスコアは、ユーロ(比国)が115-112でソルミアノの勝ち、葛城明彦(日本)が115-113で荒川の勝ちとし、残る中立国からの主審・金在奉(韓国)が115-114で荒川の勝ちを支持。ソルミナオに同情の声も多く、幸運の新王者も「チャンピオンとしての実感はまだない。指名試合をしっかりクリアして、認められたい」と謙虚にコメントした。

荒川の後継者は加藤 日本ライト級王座決定戦

 荒川の返上で空位となった日本ライト級王座決定戦は4日後楽園ホールの東洋太平洋同級王座決定戦と同じリングで行われ、日本同級1位加藤善孝(角海老宝石)が同2位稲垣孝(フラッシュ赤羽)を接戦の3-0判定に破り、新チャンピオンとなった。大きな見せ場はなかったが、5、8ラウンドに加藤が右フックで稲垣をぐらつかせたのがポイントになった。それ以外の攻防はいささか退屈だったが、加藤の勝利は固かった。加藤自身は試合後「しょっぱい試合だった」と自覚。「でも勝つことが目的だった」と一応の満足感を示した。
 3ジャッジのスコアは、杉山97-94、浅尾96-95、中村98-93で加藤の勝ちだった。2度目のタイトル戦で初戴冠の加藤(26)は20勝5KO4敗1分、敗れた稲垣は13勝6KO10敗1分。

亀海米国デビュー戦飾る ムニョスにTKO勝ち


 西岡-マルケス戦の前座試合、ウェルター級10回戦で、元日本S・ライト級王者の亀海喜寛(帝拳)がヘクター・ムニョス(米)に6回1分39秒TKO勝ちし、米本土デビューを果たした。
 攻撃的に出てくるメキシコ系ファイターのムニョスに対し、技巧が売り物の亀海は持ち前のかわしては打つ戦法でワンサイドの展開。タフなムニョスを倒すことはできなかったが、多彩なブローでムニョスをほぼサンドバッグのように打ちまくった。ストップしてもいい場面が何度かあった。迎えた6回、亀海の強い左フックがピシリと顔面に決まったところで、ようやくレフェリー・ストップがかかった。亀海(28)はこれで19戦全勝17KOをマークした。
※写真は亀海の左フックがムニョスをとらえたストップ直前のシーン =PHOTO/SUMIO YAMADA=

2011年10月4日火曜日

五輪切符まであと1勝――井上、村田勝つ アマ世界選手権大会8日目

 バクー市で開催中の2011AIBA世界選手権大会は3日競技8日目に入り、L・フライ級井上尚弥(相模原青陵高)と、ミドル級村田諒太(東洋大職員)の2人が勝ちベスト16に進出。いよいよ五輪出場権獲得まであと1勝となった。
 井上はこの日AIBA世界ランキング5位にランクされるH・ダニエラン(アルメニア)と対戦、積極的に攻めて2回1分20秒RSC勝ちの殊勲を挙げた。また村田もサタープール(イラン)に22-11でポイント勝ちした。井上の次の対戦者Y・ベイティア・ソト(キューバ)とは昨年世界ユース選手権で対戦し完敗した相手。この大きな難関をどうクリアするか。村田はS・ヘルテル(ドイツ)と対戦する。
 この日バンタム級の清水聡(自衛隊体育学校)はJ・パリネッロ(イタリア)に22-13でポイント負けし、ベスト16に残れず。3回は6-6と肉薄したが、それまでの失点を挽回できなかった。

2011年10月3日月曜日

ロマゴンも鮮やか米国デビュー 三浦らも勝つ



 西岡-マルケス戦と同じラスベガスMGMグランドのリングで行われたWBA世界L・フライ級タイトル戦は、王者ローマン・ゴンサレス(ニカラグア)が同級12位のオマール・ソト(メキシコ)を2回KOに沈め、同タイトルの3度目の防衛に成功した。
 軽量級きっての倒し屋ゴンサレスは、これが米国デビュー戦。前日計量で体重オーバーしたソトに対し、初回から的確で伸びのいい連打を繰り出した。そして2回早々右ストレートから左アッパーを決めて倒す。ソトはそのまま10カウントを聞いた。タイムはこの回36秒。初めて試合を見た米国ファンを魅了する見事なKOシーン。ロマゴンは30回目の勝利を25回目のKOで飾った。
 なおこの日の前座では他にも帝拳ジムの2選手がリングに上がり、白星を飾っている。日本S・ミドル級1位の三浦広光はエクトール・エルナンデス(米)と6ラウンドの熱闘を乗り切って3-0判定勝ち。体格で劣る三浦だったが、左フック、右クロスで懸命に攻め、ポイントをあげた。三浦は8勝3KOと不敗を維持。同じく日本ミドル級1位のカーロス・リナレスはケビン・ライディング・イン(米)に初回75秒KO勝ち。左フックで倒した後、追撃してレフェリー・ストップに持ち込んだ。※写真上はゴンサレスのKOシーン、下はライディング・インを沈めたリナレス =PHOTOS/SUMIO YAMADA=

鈴木快勝も須佐、川内は敗退 アマ世界選手権

 バクー市で開催中の2011AIBA世界選手権大会は競技7日目の2日、2回戦に進出した自衛隊体育学校の3選手が登場した。07年シカゴ大会の銅メダリスト川内将嗣と、国際大会での優勝歴を誇る須佐勝昭の期待のベテラン2人は無念の敗退……。一方ウェルター級の鈴木康弘がイタリアのダニロ・クレアティをポイントでくだし3回戦に進出した。
 サウスポーの鈴木は長身から打ちおろす左ストレートからの返しの右フックがよくヒット。初回こそ4-4とイーブンだったが、2回8-4、3回7-3と引き離し、終わってみれば19-11と明白な差がついていた。次勝てばベスト16だが難関。07年シカゴ大会の優勝者で昨年のアジア大会金メダリスト、シャピエフとの対戦が控えている。
 L・ウェルター級の川内は08年世界ユース大会銀メダリストの新鋭ダニヤル・エレウシノフ(カザフスタン)に14-4で完敗。フライ級須佐も新鋭カリド・ヤファイ(英)に28-16でポイント負けだった。
 3日は井上尚弥、清水聡、村田諒太の3選手が3回戦進出をかける。

宮崎、1位挑戦者をKO撃退 世界前哨戦

 2日夜大阪・IMPホールで行われた東洋太平洋(OPBF)L・フライ級タイトルマッチで、チャンピオンの宮崎亮(井岡)が同級1位のヘルソン・マンシオ(比)の挑戦を4回KOに沈め、昨年家住勝彦から奪った同タイトルの3度目の防衛に成功した。
 試合前日の計量でL・フライ級リミットを1・1キロもオーバーするポカをやり、再計量でギリギリ48.09キロに落としてことなきを得た宮崎。試合ではそんなトラブルも感じさせない速い動きでマンシオを寄せつけず、4回開始早々右ストレートを叩き込んで10カウントを聞かせた(タイムはこの回26秒)。感激屋の宮崎は、テレビインタビュー中に言葉につまった。計量失敗の後、ジムをあげて減量に協力してくれたことを思い出してうれし泣きしたのだ。
 現在WBA2位、WBCでは6位にランクされる宮崎には、今年暮れに同僚井岡一翔とともにダブル世界タイトル戦が計画されている。2月の井岡の世界獲得戦でも同じリングで勝っており、「今度も一緒なら絶対に勝ちます」といつものビッグマウスに戻っていた。

西岡、本場ラスベガスで防衛! WBC・S・バンタム級


 夢の扉が開いた――現地時間1日、米国ラスベガス・MGMグランドで行われたWBC世界S・バンタム級戦は、王者・西岡利晃(帝拳)が挑戦者ラファエル・マルケス(メキシコ)に3-0判定勝ち。日本人世界チャンピオンとして初めて本場のリングで防衛を果たした。
 序盤は互いに強打を警戒し合い、隙を探り合いつつの攻防。しかし西岡はたえずポジションを変え、多彩な角度から左を狙っていく。5回にこれをクリーンヒットすると勢いづき、終盤も攻めに攻めてマルケスを追いこんでいった。KOの期待もふくらんだ最終回は西岡の猛攻にさすがのマルケスも辛そうな表情。見ごたえのあるフルラウンドを終え、発表されたスコアカードは115-113(ロス)、116-112(モレッティ)、117-111(ホイル)と3者ともチャンピオンの防衛を支持していた。35歳2ヵ月の西岡はこれで内藤大助の持つ日本人最高齢防衛記録(34歳8ヵ月)をも塗りかえたことになる。
「プレッシャーはあったがホッとしています」。日本人初の偉業を達成した西岡に本田明彦会長も「道が開けた」と称えた。本田会長は、西岡のこれまでの実績、そして年齢、今後の人生を考え「あと1試合にしたい」と次戦を“引退試合”とする考えを明かした。西岡本人の考えもあるが「ラストにふさわしい場所と相手を見つけたい」という。この日観戦に訪れたノニト・ドネアがその有力候補となるはずだ。ドネアは「西岡は速いだけじゃなくてパワーもあり、トリッキーだ」と印象を語り「フラッシュ対スピードキングだね」と乗り気のコメントを残した。
 ※写真はマルケスに左ストレートを打ち込む王者西岡 =PHOTO/MARSH STARKS=

フアンマ・ロペス、序盤TKOで再起

 プエルトリコのバヤモンで1日(現地時間)リングに立った前WBO世界フェザー級王者フアン・マヌエル“ファンマ”ロペス(プエルトリコ)は元ランカー、マイク・オリバー(米)から3度ダウンを奪い、2回でストップ勝ち。
 サウスポー同士。前回オルランド・サリド(メキシコ)に意外なTKO負けで王座を追われたロペス。この一戦もいきなり右をもらって防戦に回り、いきなりヒヤリとする。だが軽く出した右でオリバーはバッタリ。ラウンド終了直前、相打ち状態から倒れたのは、またもオリバー。2回、パンチを振り回す“ファンマ”は相変わらず危なっかしいが、ロープに詰めて乱打を見舞うと、オリバーは3度目のダウン。起き上がったが戦意を示さず、主審はストップをかけた。タイムは2分32秒。
 この勝利でWBOラティーノ・フェザー級王座を獲得したロペスはサリドとの再戦が確実視される。

マルティネスまたKO防衛 WBCミドル級

“マラビージャ”ことセルヒオ・マルティネス(アルゼンチン)がまたもミドル級最強の実力を誇示した。マルティネスは1日(現地時間)米アトランティックシティのボードウォーク・ホールで、欧州王者ダレン・ベーカー(英)を11ラウンドKOで下し、WBCミドル級ダイヤモンドベルトを守った。
 サウスポーのマルティネスは終始右ガードを下げたポーズで対処。その構えから速射砲のようなパンチを繰り出して攻め込む。だが端正なヨーロッパスタイルのボクシングを見せるベーカーは身長、リーチを生かした左ジャブをコネクト。右も当たり始め、マルティネスは鼻血を流す。それでもパンチの回転力で勝る王者は中盤のポイントを連取。ベーカーも執拗に食い下がり、勝負は終盤へ。そして11回、マルティネスが左右連打から右をこめかみに打ち込むと、ベーカーはブロックしていたにもかかわらず、仰向けにダウン。そのままカウントアウトされた。KOタイムは1分29秒。
 ウィリアムズ第2戦、ジンジルク戦に続くKO決着のマルティネスは48勝27KO2敗2分。初黒星のベーカーは23勝14KO1敗。

キューバのエルナンデスがIBF獲得

 1日(現地時間)ドイツのノイブランデンブルクで挙行されたIBF世界クルーザー級タイトルマッチは、挑戦者でWBA同級暫定王者のヨアン・パブロ・エルナンデス(キューバ)が王者スティーブ・カニンガム(米)に6ラウンド終了負傷判定勝ちを収めた。
 初回終了20秒前、サウスポーのテクニシャン、エルナンデスが放った左オーバーハンドを食らったカニンガムがダウン。ダメージは深刻だったが、ややロングカウント気味で生き延びる。2回、エルナンデスが畳み掛けなかったことも幸いし、3回になるとチャンピオンが反撃。キューバ人はヘッドバッドで額に大きなカットを負う。その後カニンガムがジャブからきれいなボクシングを見せれば、エルナンデスは時折、強烈な左フックで応戦した。だが6回の攻防で再びバッティングが発生し、挑戦者の傷が悪化。インターバルでエルナンデスのセコンドが「続行不可能」と主審に申し出ると、ミッキー・バン主審(英)はあっさりストップをコール。
 公式スコアは割れ、2ジャッジが58-55、59-54でエルナンデス、もう一者は57-56でカニンガム。2-1で王者交代となった。

ライト級王者候補ペレスがストップ勝ち

 南米コロンビアの強打者、WBAライト級5位ダーレイ・ペレスが30日(現地時間)、アジョセ-シバー戦のセミファイナルに登場。オスカル・メサ(メキシコ)に6回終了TKO勝ちを飾った。
 初回からペレス(28)がハイペースで試合を進め、鋭いジャブから左フックを決めてリード。手数でも優勢なコロンビア人は5回、バッティングでカットを負ったものの、6回ダメージングブローを叩き込むと、メサ(24)は次ラウンド開始ゴングに応じなかった。
 ゲイリー・ショウ・プロモーション傘下で世界挑戦を目指すペレスは23勝18KO無敗。メサは22勝18KO5敗。

アジョセ、シバーに大差の勝利 WBC・S・ライト級挑戦者決定戦

 30日(現地時間)米カリフォルニア州サンタイネスのシューマッシュ・カジノで行われたWBC世界S・ライト級挑戦者決定戦は、1位オルセガン・アジョセ(ナイジェリア)が6位アリ・シバー(フランス)に3-0判定勝ち。王者エリク・モラレス(メキシコ)への挑戦権を獲得した。
 試合は3ラウンドに2度ダウンを奪ったサウスポー、アジョセが優勢。勇敢に反撃する長身のシバーは打ち合いに応じてチャンスをうかがう。しかしスピードに勝るナイジェリア人が途中スタミナ切れの様相を呈しながらもアウトボクシングで乗り切り終了。スコアカードは119-107が2者に120-106と大差でアジョセを支持した。
 このタイトルは、9月17日モラレスが同国のパブロ・セサール・カノをストップして支配者になった。しかしランキング的には、この試合の方が決定戦に相応しかったという声もある。もっともWBAのように暫定チャンピオンを設けなかっただけでも救いか。
 ロンドン在住のアジョセ(31)は30勝14KO無敗。カナダ在住のフレンチ、シバー(26)は35勝28KO2敗。

2011年10月1日土曜日

好調村田、世界王者にRSC勝ち アマ世界選手権

 バクー市で開催中のアマチュア2011AIBA世界選手権大会で、またまた日本選手の朗報が入ってきた。競技6日目の1日、ミドル級2回戦に進出した村田諒太(東洋大職員)が、世界チャンピオンを3回RSCに破って今大会2勝目をマークしたのだ。
 この日の相手アボス・アトエフ(ウズベキスタン)は07年シカゴ大会のL・ヘビー級優勝、09年ミラノ大会ではミドル級優勝と世界選手権3連覇を狙っていたディフェンディング・チャンピオン。しかし村田は難敵にもひるむことなく初回から打ち合い、3回に村田の連打が爆発し、アトエフに2度スタンディング・カウントを聞かせRSCとなった。ストップの時点でポイントは14-8で村田の優勢だった。
 なおこの日ライト級では中山翔太(日大)が出場したが、ガニ・ザイトフ(カザフスタン)に18-12でポイント負けだった。初回4-7、2回は5-5と食い下がったが、3回に3-6と取られて失点を挽回できなかった。

高山、韓国新人王をストップ


1日、後楽園ホールで行なわれた角海老ボクシング、メインは朴眞用(韓国=同国ウェルター級3位)のキャリアが3戦(全勝全KO)のため6回戦で挙行され、キャリア、地力にまさる高山樹延(角海老宝石=日本ウェルター級4位)が4回レフェリーストップした。高山は数字どおりのパワーにタフネス、ガッツを見せる韓国新人王に右をかぶせて2ラウンドにタウンを奪う。その後も安定した攻めを続けて4回朴に鼻血を吹き出させ、ストップした。
セミ8回戦は新人王のコーチ義人(角海老宝石)がサウスポー和氣慎吾吾(古口)とドロー。コーチは終盤ダウン寸前まで追い込まれている。スコアは77−76.76−77.76−76。
この日4回戦デビューした元高校王者・岡田博喜(駿台学園—角海老宝石)は、こちらも元アマ全日本2位の中野和也(花形)を2回見事な右カウンターで倒してフィニッシュしている。
他の8回戦は、小野心(花形)が石川雄策(角海老宝石)に、尹文鉉(ドリーム)が長島謙吾吾(角海老宝石)に、関豪介(角海老宝石)が深谷知之(三迫)に判定勝ち。

西岡とマルケスともに計量合格 ロマゴンの相手はオーバー


 明日に迫ったラスベガスのWBC世界S・バンタム級戦は9月30日、会場のMGMグランド・ボールルームで計量が行われ、両選手が一発でクリアーした。
 王者・西岡利晃(帝拳)はリミット122ポンド、挑戦者ラファエル・マルケス(メキシコ)は121ポンド。西岡はコンディションのよさをうかがわせる表情で、日本からも駆けつけたファンの声援に応えた。マルケスを間近で見て西岡は「フェザー級の時よりも大分締まってはいる」と感じたという。
 一方のマルケス側、ダニエル・サラゴサ・トレーナーは西岡について「安定していて偉大なチャンピオン。でも私は日本のボクサーの弱点をよく知っているよ」とニヤリ。「マルケス兄弟とは現役時代の私とよくスパーしていたんだから」とも明かし、サウスポーとの対戦も問題なしとした。
 また、今回西岡はグラント社製のグローブを選んだ。これまではメキシコ・レイジェス社製のものがおなじみだったが「フィット感がある。一番いいグローブかな」(西岡)と気に入っている様子。本田明彦会長によると、拳を傷めにくくするため、マルケス戦に向けた練習段階から試していたのだという。マルケスはレイジェス製を使用する。
 同じリングで行われるWBA世界L・フライ級戦だが、こちらは計量でハプニング――。挑戦者のオマール・ソト(メキシコ)が規定体重をつくれず、再計量をしても結局3ポンド・オーバーの111ポンドを計測。もしソトがゴンサレスに勝利したとしても、王座は空位となる。

「自分流のボクシング極める」祝勝会の清水


 WBA世界S・フライ級チャンピオンの清水智信(金子)が30日午後、静恵夫人とともに東京・赤坂のレストラン「バードランド」で開かれたジムの後援企業主催の祝勝パーティーに出席。祝福とプレゼント攻めにうれしい悲鳴をあげていた。
 挨拶に立った清水は、3度目の世界挑戦でチャンピオンになった達成感から、今後何をモチベーションに戦うか迷ったと明かした。それでも「今後は自分流、清水流のボクシングを窮めたい」と、新たな目標も定まった。
 王座獲得のカサレス戦で眼窩底骨折し「全治3ヵ月」と診断されたため、初防衛戦は来年3月頃になる模様。それでも、ドクターから軽い練習はOKの許可が出たため、1日から郷里の福井に戻り、軽いトレーニングを始めるという。ベストのフライ級で挑戦するはずが試合1ヵ月前にS・フライ級に変更となり、コンディションは必ずしもベストではなかった。「今度はしっかりS・フライ級の体を作っていきたい」と、初防衛に向けじっくりと肉体改造をはかるつもりだ。
※写真は大勢のフアンに囲まれるチャンピオン