2011年10月25日火曜日

八重樫世界王者だ ポンサワンに10回TKO勝ち WBAミニマム級



 WBA世界ミニマム級タイトルマッチは24日夜後楽園ホールで行われ、挑戦者の同級4位八重樫東(大橋)がチャンピオン、ポンサワン・ポープラムック(タイ)を10ラウンド2分38秒TKOに破って王座を獲得した。4年5カ月前、当時の世界チャンピオン、イーグル京和に挑んで、アゴを痛めるアクシデントでチャンスを逃がした八重樫は苦節を乗り越えて悲願を果たした。
 試合前ポンサワンから「逃げないで戦え」と挑発を受けながらも、「足を使ってはいけないというルールはない」と気にしなかった八重樫。その通り、前半4回までは得意のフットワークを使って王者の攻めに空を切らせ、アウトボックス。中盤5回からは足を止めて打ち合う場面も増え、ファンをハラハラさせた。その後もほぼ八重樫優勢で進んだが、8回にはポンサワンの右ストレートを浴びて八重樫が腰くだけになる場面も。
 このまま一進一退の攻防が続くかとみられた終盤10回、王者が下がりながら「打ってこい」と手招きすると、これに応じて八重樫がラッシュを敢行。ポンサワンの苦境を察知しての一気の猛攻だ。右ストレート、左フックがチャンピオンにダメージを与え、防戦一方に陥って手が出なくなったところで、メルキ・メロネン主審(フィンランド)が試合を止め、新チャンピオン誕生を告げた。
 次の瞬間、キャンバスに転がって歓喜をあらわした八重樫。テレビの勝利インタビューでは愛妻と2人の子供(男児と女児)をリングに上げて喜びを分かち合っていた。
 これで日本の現役世界チャンピオンは最多タイの7人となった。
※写真上は9回八重樫の左がヒット。下はレフェリー・ストップの瞬間、両手を上げて勝利を喜ぶ八重樫と左は敗者ポンサワン

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