2009年10月29日木曜日
福本、斉藤が10勝目
2009年10月26日月曜日
第20回エディ賞の候補者募集
エディ賞は、大体その年に顕著な活躍をしたトレーナーが受賞するが、時には縁の下の力持ちとしてボクシング界に長く貢献したトレーナーが受賞することもある。昨年の第19回は、西岡利晃のトレーナー、葛西裕一氏(帝拳)が選ばれた(写真は授賞式から)。 推薦したい人は、エディ賞にふさわしいと思う候補者の名前(アマ・プロ問わず)とその推薦理由をハガキ1点につき1件明記の上、下記の宛先まで送る。
〒164-0012
東京都中野区本町4-48-17 新中野駅上プラザ805号内「エディタウンゼントを偲ぶ会」
締め切りは12月20日到着分まで有効。 寄せられたハガキの中から抽選で20名に記念品を贈呈するということだ。
いよいよ東日本新人王決勝戦
実施12階級中、何と5階級で決勝進出者を送り込むのが角海老宝石ジム。過去に横浜光ジムが4人の東日本優勝者を同時に出した例があるが、角海老勢は果たして何人優勝することができるか。また決勝には新日本カスガジム(長野県)の相馬ホタカ、新日本仙台ジム(宮城県)の菊地祐輔、TI山形ジム(山形県)の健太郎マイモンコンプロモーションなど、首都圏以外の選手も勝ち残っている。特にS・フェザー級の健太郎マイモンコンプロモーションは変わったリングネームのみならず3連続KO中と勢いに乗るサウスポー。同じ左構えのS・ライト級菊地も準決勝をきれいなKO(TKO)で制した。ミドル級の胡朋宏(横浜光)は神戸国際高校時代に国体で優勝した経歴の持ち主。強打とテクニックを併せ持った重量級だ。
なお、東日本優勝者は東軍代表として12月20日の「全日本新人王決定戦」に進む(西軍代表決定戦は11月14日・名古屋で)。
以下は東日本決勝の組み合わせ(ライト、ミドル級のみ4回戦。ほかは5回戦)。
ミニマム級 鈴木翔(6勝1敗1分=角海老宝石)-三田村拓也(4勝1KO=ワールドS)
L・フライ級 前田健太(5勝1KO=角海老宝石)-加藤研二(4勝1KO4敗1分=野口)
フライ級 塩澤直紀(5勝2KO2敗1分=角海老宝石)-時松友二(5勝=熊谷コサカ)
S・フライ級 渡邉秀行(4勝4KO2敗1分=W日立)-野崎雅光(6勝4KO2敗=八王子中屋)
バンタム級 森島勇治(5勝3KO1敗=大橋)-益田健太郎(7勝6KO3敗=新日本木村)
S・バンタム級 鳥本大志(6勝2敗2分=角海老宝石)-長井一(7勝2KO2敗1分=ワタナベ)
フェザー級 緒方勇希(7勝2KO1分=角海老宝石)-今関佑介(5勝6敗1分=花形)
S・フェザー級 健太郎マイモンコンプロモーション(7勝3KO2敗=TI山形)-石川昇吾(5勝=新日本木村)
ライト級 有馬啓祐(4勝3敗=協栄)-今井信成(3勝2KO1敗2分=ワタナベ)
S・ライト級 菊地祐輔(4勝1KO1敗=新日本仙台)-相馬ホタカ(5勝3KO2敗=新日本カスガ)
ウェルター級 清水友輔(4勝3KO=マーべラス)-新藤寛之(5勝1KO1敗=宮田)
ミドル級 胡朋宏(3勝3KO=横浜光)-加藤大樹(5勝2KO=宮田)
SF級暫定王者ロハス初防衛 次はダルチニヤンと
サウスポー同士。身長で上回るロハスが距離を支配してリード。3回、右カウンターで倒した王者がほぼ毎ラウンド主導権を握り、突進するムバンバに決定打を許さない。途中ストップの予感も漂ったが、11回、ロハスは右でダウンを追加したのみにとどまった。公式スコアは117-109が2者に119-108でロハス(32勝22KO11敗1分)の手が上がった。
ロハスは12月、WBC正規王者ビック・ダルチニヤンと正規―暫定統一をかけて対決することが内定している。
敗れたムバンバは初黒星。16勝8KO1敗。
2009年10月25日日曜日
亀田、フィリピンから帰国
2009年10月24日土曜日
訃報・田中幹郎氏(元京華高校監督)
葬儀は明日夕6時より、東京・荒川の町屋斎場で執り行われる。夫人も昨年亡くなっており、教え子らで結成された京華学園ボクシング部OB会・工藤恵輔会長が喪主を務める。
町屋斎場=東京都荒川区町屋1―23―4(電話03-3892-0311)
葬儀に関する問い合わせは株式会社ピープル王子葬祭(電話03-5959-4445)まで。
クリチコ兄、次回防衛戦決まる
試合は12月12日、スイスの首都ベルンにある「ザ・ポストファイナンス・アリーナ」で挙行される。相手はWBC6位ケビン・ジョンソン(米)。
負傷などが原因で約4年のブランクから復帰したクリチコは、サミュエル・ピーター(ナイジェリア)をストップして王座に返り咲いて以来、意欲的に防衛戦を行って行く構えだ。
相手のジョンソンは22勝9KO1分と無敗。ヘビー級にしてはKO率が低いが、最近3試合は連続して倒している。5月に無敗ホープ、デルビン・バルガスを6回TKO勝ち。ランキングを上昇させた。
渡部がMVP レイジングバトル
65キロ級決勝はS・ライト級4位前川洋昭(帝拳)がウェルター級3位の山口裕司(JBS)と対戦。3回に双方が偶然のバッティングで負傷し、これが試合続行不可能と判断され、この回31秒で試合がストップ。山口のシャープな右に苦労しつつも前に出た前川が評価され、30-28、29-28、29-29で辛勝した。60キロ級決勝はフェザー級11位のベテラン澤永真佐樹(赤城)が小林生人(角海老宝石)に2-1判定勝ちした。
またこの日行われた8回戦2試合では、前之園啓史(石丸)が日本S・バンタム級12位の金沢知基(角海老宝石)からダウンを奪って判定勝ち。日本ライト級11位の細川バレンタイン(宮田)は生田真敬(ワタナベ)に何もさせず、2度倒して3回でTKOした。
そのほかの試合結果は以下の通り(左が勝者)。
6回戦 氏家福太郎(新日本木村)TKO6回 古川明裕(W日立)
6回戦 淵上誠(八王子中屋)TKO2回 平林隼人(横浜さくら)
4回戦 大橋健典(角海老宝石)TKO2回 谷田部隆士(湘南RYUJU)
4回戦 平龍太郎(石神井S)判定 西田拓真(ワタナベ)
2009年10月22日木曜日
児玉&田中の亨栄コンビがプロ入り 畑中ジムから11.22デビュー
緊張した面持ちで会見に臨んだ2人だが「畑中会長のように世界チャンピオンになりたい」(児玉)、「誰にも負けない世界チャンピオンになる」(田中)とそろってビッグな野望を語った。まるで高校野球のドラフト会見のような発表会は、ことボクシングでは珍しいが、それも同校の期待感のあらわれか。OBの畑中会長は「自分も薬師寺保栄(元WBCバンタム級王者)も亨栄を卒業しており、全国いろんな高校がある中で世界チャンピオンが2人出ているのは我が享栄だけ。2人が第3号、4号となることを期待してほしい」と熱っぽく話した。
児玉はアマ戦績43勝18KO・RSC9敗、右利きの左ボクサーファイター。昨年インターハイ優勝のほか、9月下旬にセルビアで開催された世界8カ国対抗戦(ゴールデングローブ)ではMVPにも輝いている。一方、オーソドックス型の田中は選抜3位のほか今年のインターハイでも5位入賞。アマ戦績は36勝16KO・RSC6敗。
2人のデビュー戦は11月22日、名古屋国際会議場の日本バンタム級タイトル戦前座4回戦で行われる。
2009年10月21日水曜日
王者名城が始動 V3戦に向け
高山、ランカー対決制す
試合は序盤から高山ペース。独特のタイミングを持つ左フックを武器にペースをつかむ。脚を使った距離のコントロールも巧みに、6回反攻に出た秋葉に押し込まれるも、右カウンター、左フックで乱戦もこなしてランク上位の地力を示した。スコアは77-75.79-75.80-74
前座の結果は以下の通り(左が勝者)
8回戦
平川聖也(斎田)TKO5回加藤和之(銚子)
6回戦
渡辺浩三(斎田)判定加藤大輔(角海老宝石)
4回戦
木下浩太(ヨネクラ)判定高嶋洋行(斎田)
コラレスカワシモ(レイS)TKO2回南部義幸(イマオカ)
高橋諒(本多)TKO1回宮下良宏(斎田)
木下良介(イマオカ)負傷判定3回竹内健人(小熊)
林隼人(稲毛)判定佐々木貫歳(斎田)
岡田哲也(イマオカ)判定戸井弘数(伴流)
井岡3戦目で國重に挑む
キャンプ中の長谷川、粟生
2009年10月20日火曜日
長谷川、次はモレルと! 12月18日神戸で、粟生も登場
モレル(34歳)はWBA世界フライ級王座5度防衛の実績を誇るオーソドックス型。2003年に王座を失った後、S・フライ級でマルティン・カスティーリョ(名城にTKO負け)に挑戦。その後、約3年のブランクを経て08年から活動を再開し、昨年8月WBOインターコンチネンタル・バンタム級王座に就いた。“小さな鋼の拳”との異名を持ち、現在はWBOバンタム級1位にランクされている。
いよいよ大台の2ケタ防衛に挑むチャンピオンは「ちょうどボクシングを始めて10年。バンタムでやってきたことをのすべてを出したい」と意気込みを語った。長谷川側は今回、挑戦者候補を上位から選んでいたものの条件面等で折り合わず、WBCからの働きかけもあって最終的にWBO1位のモレルに至ったという。山下正人会長は「モレルは戦績(41勝21KO2敗)に加え、元WBAフライ級チャンピオンですし、体格的にも恵まれたものを持っている選手(身長169センチ、リーチ178センチ)」と警戒心を隠さず、「いままでのように簡単にはいかないと思う」と話した。なお、かねてから希望している階級アップについてチャンピオンは「会長に任せているが、とりあえず減量はきついし、いろんなことにも挑戦したい。とにかく今回はすべてをぶつける」。集大成の意味を込めてリングに上がる決意だ。
また会見では長谷川-モレル戦のセミに粟生隆寛(帝拳)も登場することが合わせて発表された。7月にWBC世界フェザー級タイトルを失った粟生にとっては再起戦のリング。対戦相手は現在交渉中ながら、世界ランカークラスを予定しているという。会見に出席した粟生は「いい勝ち方をして上のヤツにアピールしたい」と再浮上に腕ぶしている様子だった。
ミハレスが地元にジムをオープン
場所は市内のショッピングセンターの2階で、広いフロアーが自慢。ミハレスはこのジムを2人の実業家のサポートを得て開業。先週土曜日17日にはオープンセレモニーが行われ、WBC女子王者のアナ・マリア・トーレスや地元サッカーチームの選手で、メキシコ代表のゴールキーパー、オスワルド・サンチェスらが出席してミハレスの前途を祝福した。
セレモニーでミハレスは「これは私のボクシングキャリアでの新しい挑戦。企業家としてフレッシュなタレントを発掘したい。短期間のうちに世界的なホープと呼ばれる選手を育てたい。私を応援、サポートしてくれる人々に感謝したい」と抱負を述べた。
9月、ネオマル・セルメーニョ(ベネズエラ)のWBAバンタム級暫定王座に挑戦し、ベルト奪取に失敗したミハレス。敗戦直後には現役引退を口にしたが、数日後それを撤回した。しかし今回のジム開設で、現役続行は微妙になってきた。
久高も再戦を要求――もてもてデンカオセーン
6日にデンカオセーンに退けられた亀田大毅(亀田)陣営は採点を不服としWBAに再戦要求しているが、初防衛戦の相手だった久高寛之(仲里・ATSUMI)側もここにきて再戦の要望書をWBA本部に送った。
久高は5月に王者の地元タイへ乗り込み挑戦し、1-2判定で惜敗。以降も再挑戦に向けてタイ側へのアプローチを続けており「12月にできるように準備している」(林隆治マッチメーカー)という。亀田も年内の再挑戦を希望しているが、原則的に直接のリマッチは禁止されているため、先行きは不透明だ。さらにフライ級を卒業したと思われていた前王者・坂田健史(協栄)もS・フライ級との両にらみ状態のようで、金平桂一郎会長が現在タイに渡っているという。
なお、同級は9月に暫定王者ルイス・コンセプシオン(パナマ)が誕生している。本来ならデンカオセーンとの統一戦となるのが筋だが、こちらは11月に初防衛戦を行う情報がある。
2009年10月19日月曜日
亀田史郎氏JBCに処分解除を求める
東協会-ボクシングの日制定へ
①日本ランキングに新設されたS・ミドル級以上の重量級ボクサーのプロテストを12月8日に開催。受験者は12名。
②白井義雄氏が始めて日本に世界タイトルをもたらした5月19日をボクシングの日として定め、イベントを開催。またボクシング殿堂設立へ本格着手する。③東日本新人王戦でプレゼンター、インタビュアーを務めているキャンペーンガールを来年度も継続する。
2009年10月18日日曜日
スーパー6開幕 アブラハム豪快KO、フロッチ競り勝つ
ドイツ・ベルリンでは前IBF世界ミドル級王者アルツール・アブラハム(アルメニア)が元ミドル級統一王者ジャーメイン・テイラー(米)と対戦。会場は1万4千人超のファンでソールドアウトになる盛況。ジャブをコンスタントに放つテイラーに対して、中盤からアブラハムがダメージングブローを叩き込む。クライマックスは最終12ラウンド。終了間際アブラハムの右がテイラーを直撃すると、元ミドル級王者はキャンバスに激しくダイブ。KOタイムは2分54秒。
アブラハム(31勝25KO無敗)は次戦でアンドレ・ダーレル(米)、テイラー(28勝17KO4敗)はアンドレ・ウォード(米)と対戦する。
一方、英国ノッティンガムではカール・フロッチ(英)が米国のホープ、ダーレル(WBC2位)と保持するWBC王座をかけて対戦。試合前、両者の舌戦で盛り上がった一戦は、前半ダーレルがワンツーでフロッチを後退させるなど優勢。しかし終盤、奮起した英国人が左右連打で追い詰める。防戦に回るダーレルがホールディングで減点される場面も。判定にもつれ込んだ試合はジャッジ2人が115-112でフロッチ、もう一人は114-113でダーレル。2-1でフロッチが防衛に成功するとともにトーナメント1勝目をあげた。
フロッチ(26勝20KO無敗)は次戦でミケル・ケスラーを迎える。惜敗のダーレルは18勝13KO1敗。
写真はフロッチ(左)-ダーレル戦=Photo/Sumio Yamada=
大内が37歳鈴木に負傷判定勝ち
初回に鈴木が飛び込みざまのパンチで大内のバランスを崩しダウンをマークすると、今度は2回大内が右カウンターで倒し返す。以降は大内が右ストレート、左フックで鈴木をたじろがせるシーンが目立ち、ベテラン鈴木も時折右クロスを返すが形勢をひっくり返すまでにはいたらなかった。7回大内は偶然のバッティングで左マブタをカットし、この傷が続行不可能とされた。スコアは67-66、67-65、68-65で大内の勝利を支持した。
また日本フライ級4位のサウスポー殿村雅史(角海老宝石)は自慢の左強打でしつこい永安潤之介(川島)を2度ダウン。7回TKO勝ちした。S・フライ級ランカーの奈須勇樹(角海老宝石)は元ランカー白石豊土(協栄)のインファイトで競り負け、5回にストップされた。そのほかの試合結果は以下の通り(左が勝者)。
8回戦 坂本大輔(角海老宝石)判定 五百久寛行(厚木平野)
8回戦 東上剛(ドリーム)判定 松本良一(角海老宝石)
6回戦 久永志則(角海老宝石)引き分け 将生潤(ワタナベ)
4回戦 コーチ義人(角海老宝石)TKO4回 小野木協栄(協栄)
4回戦 関豪介(角海老宝石)判定 横田佳久(厚木平野)
2009年10月17日土曜日
ホプキンス地元で前哨戦
ホプキンスの凱旋ファイトは2003年以来。リング登場は昨年のケリー・パブリック戦から1年ぶりとなる。ホプキンス同様、ゴールデンボーイ・プロモーションズ(GBP)傘下のオルネラスはミドル級ランカーで、S・ミドル級上位コンテンダー、リブラード・アンドラーデの実弟。メキシコ出身で米カリフォルニア育ちの29歳。
「ビッグマネーを探すなら、ラスベガスやアトランティックシティで戦う。フィラデルフィアに試合を持ってきたことに意味がある」と会見で語るホプキンスだが、この一戦は来春予定されるロイ・ジョーンズ戦への調整試合と位置づけられる。
同日ジョーンズは自身初の海外ファイトをオーストラリアのシドニーで行う。相手は王者のダニー・グリーン(豪州)。米国では2元中継も予定され、両者が勝って試合景気を盛り上げる計画だ。
20歳木村、元世界ランカーを倒す
2009年10月16日金曜日
ボクシング・ビート11月号本日発売!!
もちろん、11月29日さいたまスポーツアリーナで行われることに決まった内藤×亀田の世界フライ級タイトルマッチについても特報。「専門家たちはこの試合のどこに注目しているか?」「舌戦からうかがう両者の現状戦力」などを、カラー&モノクロで計7ページにわたってご紹介しています。
この他、名城×カサレス、センチェンコ×佐々木、デンカオセーン×亀田大毅の3つの世界戦リポートや、パッキアオ×コット戦の直前情報、また半世紀ぶりにヘビー級ランキングが復活したのを機に、「日本の重量級 ミドル級超~ヘビー級の男たち」といった特集記事もあります。浜田剛史、ジョー小泉、リック吉村、尾崎恵一各氏の好評連載コラムも掲載。
2009年10月15日木曜日
バレロに暫定王座 デマルコ-アルファロで決定戦
暫定王者決定戦は今月31日、ラスベガスのトレジャーアイランド・ホテル&カジノで、1位アントニオ・デマルコ(メキシコ)と前WBA王者ホセ・アルファロ(ニカラグア)の間で行われる。
日本で小堀佑介と対戦したアルファロは王座返り咲きのチャンス。対するデマルコはすでにバレロへの指名挑戦権を得ているが、まずはタイトル獲得を優先した。メキシコ・ティファナでロムロ・キラルテ・トレナー(マヌエル・メディナ、ラウル・ペレス、ディナミタ・エストラーダらの王者を育てた人)の指導の下トレーニング中のデマルコは「バレロに挑戦することに何の恐れもないけど、私のマネジャーは暫定戦で経験を積んでからでも遅くない、と判断した」とコメント。アルファロとの強打戦は今から楽しみだ。
なお同日のメインはジョセフ”キングコング“アグベコ(ガーナ)-ジョニー・ペレス(コロンビア)のIBF世界バンタム級タイトルマッチ。
一方、12月ベネズエラで自ら主催する興行で防衛戦を予定するバレロの相手は近々決定することになっている。
2009年10月14日水曜日
昭和の逆転KO男・清水精さん、米国で病死
2009年10月13日火曜日
サーシャが東洋太平洋王座返上
中真茂・沖縄ワールド会長によると、現在モスクワに滞在中のサーシャと電話で話し合ったものの「試合の意思を明確にしなかったため、これ以上迷惑は掛けられない」と、ジム側の判断でタイトル返上を決めたもの。
サーシャ(28)は7月5日沖縄の初防衛戦直後に家族とロシアに”一時帰国”したが、その後ロシアのプロモーターと契約したという噂も出ていた。
現在WBC世界バンタム級位、WBAでも位にランクされるサーシャはなかなか世界挑戦が実現しないのが不満で、今年協栄ジムから沖縄ワールドジムに移籍したばかりだった。戦23戦全勝10KOの不敗レコードを維持している。
辰吉に勝った男サーカイ死す 福岡の試合で
この日宗像ユリックスでメインのS・バンタム級10回戦に出場したバンタム級サーカイ・ジョッキージム選手(本名ソムブーン・ウィアンチャイ=19歳)で、日本S・バンタム級7位仁木一嘉(FUKUOKA)と対戦し、最終10ラウンドにストップされた後意識不明に陥り、近くの病院に収容されたものの、手術もできない状態だったという。
サーカイ選手は、去る3月8日バンコクで辰吉丈一郎と対戦し7回TKO勝ちした後1度KO負けしていた。今回の試合では初回に軽いダウンを喫した後も試合を投げず、その後勇敢な奮闘ぶりで仁木選手を苦戦させていた。サーカイ選手の戦績は、11勝5KO6敗。19歳とはあまりにも若い死だった。
仁木、大庭、タイ選手をKO 福岡の試合
12日午後、福岡県の宗像ユリックスで10回戦2試合が行われた。メインに登場の日本バンタム級8位の仁木一嘉(FUKUOKAジム)は、今年の3月、バンコックで辰吉丈一郎をTKOでくだした、サーカイ・ジョッキージムを迎えた。初回から、フックの壮絶な打ち合いになる。ラウンド終盤、仁木の右フックカウンターでサーカイは、キャンバスに手をつくダウン。しかし、ダメージは無い。
試合は激しい打撃戦に突入する。ややガードの低い仁木は、たびたび被弾するが、ボディを叩いて反撃。場内は、大いにわく。一進一退でラウンドが進むが、5回からサーカイは疲れて手数が減った。仁木のボディ打ちが効いてきたか。
7回から、サーカイはクリンチにゆく場面が増える。9回、仁木の左ショートフックが効いた。迎えた最終回、仁木の右ストレートでサーカイが、大きくぐらついたところに、すかさずレフェリーが割って入り、試合をストップさせた。仁木は中盤から冷静に戦ったのが良かった。
セミファイナルに登場した、日本スーパーフライ級1位の大庭健司(FUKUOKAジム)は、タイのガオタワン・シットサイトーンと対戦。この試合に勝てば、12月18日、広島市で日本同級王者の中広大悟に挑戦が内定している、大庭のタイトル前哨戦。リングサイド最前列には、その中広の姿もあった。
左ジャブをつく大庭に対し、左でレバーブローを狙うガオタワンという立ち上がり。2,3回とガオタワンは狙いすぎだ。大庭は3回から、左ジャブが当りだす。5回に、ガオタワンはオープンブローで減点される。大庭は、ワンツーをヒットさせながらチャンスをうかがっている。迎えた6回、ガオタワンがラフに来るのを落ち着いて見切った、大庭は終盤、見事なコンビネーションをヒットさせる。たまらず、ダウンしたガオタワンは、座り込んだまま、10カウントを聞いた。KO タイムは6回3分9秒。
変則に来るタイ人を落ち着いてさばいた格好の大庭だった。
2009年10月12日月曜日
清田圧勝V3-OPBF・S・ミドル
清田は小柄なシマモラを初回から打ち捲る。しかし決して力尽くではなく、ジャブでリズムをつくって右強打につなげる落ち着いた試合運び。シマモラは顔面、ボディーにパンチを浴びるたびに苦笑いを浮かべながら耐えたが、3回清田が強烈な右ストレートを打ち下ろしたところで、これ以上の続行は危険と判断したレフェリーが試合をストップした。
「もっと左で遊びたかった。鼻血ブーとか。でも右で倒すのがテーマだったからよかった」と王者。10月6日が誕生日だったが減量中。「きょうは喜び二倍です」(清田)
四ヶ所OPBF女子フライ級王座獲得
10月12日後楽園ホール前座結果
嘉陽王座追われる 新鋭宮崎が殊勲
ベラミーMVP「最強後楽園」
S・ウェルター級は2位のチャールズ・ベラミー(八王子中屋)が7位池田好治(宮田)を初回痛烈に倒しTKO勝ち。ベラミーは11月1日に行われる野中悠樹(尼崎)-柴田明雄(ワタナベ)戦勝者への挑戦権を獲得すると同時にMVP賞にも選ばれた。
S・ライト級は無敗ホープの亀海喜寛(帝拳)が小出大貴(緑)に7回TKO勝ちし、優勝。こちらは技能賞に選出された。順当にトーナメントを制した亀海は、12月14日小野寺洋介山(オサム)-西尾彰人(姫路木下)戦の勝ったほうにチャレンジすることに。
S・フライ級は佐藤洋太(協栄)が杉田純一郎(ヨネクラ)を7回TKOで制し、敢闘賞。
そのほかの結果は以下の通り(左が勝者)。
LF級 滝澤卓(タキザワ)判定 須田拓弥(沼田)
SB級 玉越強平(千里馬神戸)判定 田内絹人(横浜光)
SFe級 岡田誠一(大橋)判定 川村貢治(ワタナベ)
フアンマ命拾い 大乱戦制す
10日(現地時間)ニューヨークMGMシアターのリング。ロペスは前半、勇敢に前進する挑戦者ロジャー・ムタグワ(タンザニア)を巧妙にコントロール。5回には右でダウンを奪う。しかしムタグワは異常なタフネスを発揮して対抗。パンチを食らっても突進を続け、食い下がる。ほとんどノーガードの挑戦者の攻勢にロペスも巻き込まれ、終盤は観衆総立ちの大乱戦。11ラウンド、ダメージを被ったロペスは最終回、リングを夢遊病者のようにさまよったが、主審のストップはかからず。最初2-0でロペスの勝ちと発表されたスコアは116-111,114-113,115-111のユナニマスに訂正されている。
同じく行われたWBA世界暫定フェザー級戦は王者ユリオルキス・ガンボア(キューバ)が昨年ホルへ・リナレスと対戦したワイベル・ガルシア(パナマ)に4回、右で倒してこの回56秒TKO勝ち。
2009年10月11日日曜日
バスケス復帰戦にKO勝ち
久々の実戦のせいか、序盤からプリオロの右をもらうバスケスは2回に左目を切り、右目もアザができる。ブランクをつくる原因となった眼疾が再発するのではと危惧されるが、6回、バスケスはパンチをまとめて優勢に立つ。だが、7回、左マブタがパックリと開き、血が噴き出す。ドクターストップがかかってもおかしくない傷だが、続行が許される。迎えた9回、傷だらけのバスケスのアタックの前にプリオロはダウン。バスケスが2度ダウンを追加すると、主審が試合を止めた。KOタイムは2分10秒。
ラファエル・マルケスとの第4戦が噂されるなど表舞台に戻ってきたバスケスだが、傷つきやすい目が気がかかりだ。(三浦勝夫)
大番狂わせ! リナレス倒れた! WBA世界S・フェザー級戦
ガードをしたつもりが、僅かのスキを突かれて、左フックをテンプルに直撃されると、リナレスはもろくもキャンバスに崩れ落ちた。辛くも立ち上がったが、すぐさまサルガドの猛攻にロープにつまり、左右を乱打されて2度目のダウン。これも立ったが、今度はレフェリーも続行を認めなかった。
リナレスはせっかくゴールデンボーイ・プロモーションと契約し、これに勝てば次からアメリカでビッグマッチへのルールが敷かれていたが、修正が迫られること必至。これだから、ボクシングはこわい!
それでも、試合後記者会見に応じたリナレスは「いつでも誰とでもやるつもりでいるが、今はサルガドとリマッチをしたい」と、再戦を訴えた。また、GBPのボス、オスカー・デラホーヤ氏の代理でやってきたロベルト・ディアス・マッチメーカーも「ボクシングでは当たり前の出来事。ホルヘは今でもGBPの一員、もっと大きくなって帰ってくると信じている」と、なおリナレスに期待を寄せている。
挑戦者のあご割り西岡V3 WBC世界S・バンタム級戦
パッキアオに強力な援軍
コット戦に向けてパッキアオはS・ウェルター級ホープのショーン・ポーターという選手とライト級ランカー、ウルバノ・アンティロンを相手にスパーリングをこなしているが、現地情報ではあまり有効なスパーになっていないらしい。そこで今回、コットに体型やスタイルが似ているカスティーリョが抜擢された。
現在ウェルター級周辺で戦うカスティーリョは、以前メキシコの英雄フリオ・セサール・チャベスのパートナーを長く務め、チャベスがスターダムに君臨する手助けをした。カスティーリョ自身もチャベスらとの手合わせで力をつけ、王者に就いた経緯がある。
決戦まで1ヶ月あまり。パートナーとして実績抜群の援軍を得て、パッキアオの調子が上向くと予測される。
2009年10月9日金曜日
4選手とも計量パス-明日ダブル世界戦
リナレス サルガド
2009年10月8日木曜日
リナレス「3~5回以降KOできる」サルガド「彼を倒す」
今や油の乗り切ったチャンピオンに挑むのは、これまた負け知らずの同級6位フアン・カルロス・サルガド(メキシコ)。「リナレスは4団体で一番強いチャンピオン。でも私にはモチベーションが上がりこそすれ、プレッシャーにはならない。リングに上がれば戦争だ。ぜひ彼を倒してメキシコにタイトルを持ち帰りたい」と、こちらも強気の発言をした。
なお、観戦を予定していたゴールデンボーイ・プロモーション(GBP)の総帥オスカー・デラホーヤ氏が来日できなくなり、代わりにロベルト・ディアス・マッチメーカーが「西岡、リナレス両チャンピオンの健闘を祈る」とのボスのメッセージを代読した。今度の試合に勝てば、リナレスはGBPと帝拳の共同プロモートで米国に進出するが、これについて聞かれると「今は土曜日の試合に集中したい」と一言。本田会長も「サルガドもいい選手だし、そう簡単に勝てると思っていないから」と、慎重だった。
ダブル世界戦まであと2日! 4選手が記者会見
WBC世界S・バンタム級タイトルマッチで3度目の防衛戦を迎える西岡利晃(帝拳)は、落ち着いた表情でまず試合を組んでくれた本田明彦帝拳ジム会長他関係者の名を挙げて感謝の意を表し、その上で「勝つことを確信している。自分の力のすべてを出し切って、すばらしい試合をお見せします。頑張ります」と、王者らしいコメント。ゴンサレス戦の見事なKOの再現を期待する声も多いが「いつもKOは狙っていない。(倒す)チャンスは必ずくるので、これをしっかりモノにしたい」。狙いはしないものの、結果的にはKOを期待していいということか。
対する挑戦者(5位)イバン・エルナンデス(メキシコ)は、「メキシコから勝つために来た。土曜日はいい試合、忘れられない試合をする」と3年ぶりに巡ってきた世界のチャンスを前に、静かに闘志をかきたてていた。=続く=
2009年10月7日水曜日
西岡、エルナンデスも異常なし WBC・S・バンタム級戦予備検診
リナレス、サルガドともに順調な調整ぶり WBA・S・フェザー級戦予備検診
亀田陣営採点に不満-WBAへ提訴
6日、大阪市中央体育館の試合結果
6回戦
山川浩平(グリーンツダ)判定花木章年(大一スペースK)
4回戦
今村則之(正拳)判定澤野伸吾(新日本大阪)
佐藤成吾(松田)KO2回鴨下善幸(岡崎)
森仁志(オール)判定村瀬恭兵(岐阜ヨコゼキ)
西口直輝(森岡)反則失格石川慎祐(ハラダ)
2009年10月6日火曜日
亀田大毅試合後コメント
亀田大毅0-2判定負け WBAフライ級挑戦
亀田は持ち前の体力でデンガオセーンに迫ったが、王者は脚を使いつつ右ボディーストレートなどを当てて的確さをアピール。予想された後半のペースダウンにも、クリンチでごまかしながらしのいだ。ダウンシーンはなし。スコアはジャッジ1人が114-114とドローにしたものの、残りの2人は115-113でデンガオセーンの防衛を支持していた。
王者は坂田から奪ったタイトルの2度目の防衛に成功し、一方の亀田は2年前の内藤戦以来の2敗目を喫した。もし今回獲れば兄・興毅(WBA・Lフライ級)と兄弟世界王座獲得の記録が生まれていたが、それも叶わなかった。
岡山が総合優勝 新潟国体
岡山は少年フェザー級・藤田大和、成年ライト級の清水聡が優勝。決勝に3人を送り込んだ新潟も成年ウェルター級平野義幸、同ミドル級石山俊朗が優勝したが、岡山県の得点(54)に届かなかった。
各決勝の結果は以下の通り(左が勝者)。なお来年の国体は千葉県で開催される。
■少年の部
LF 井上尚弥(神奈川)P 浦上弘樹(香川)
F 青木貞頼(広島)RSC2回 飛田貴大(岐阜)
B 中澤奨(大阪)P 山田将太(福岡)
Fe 藤田大和(岡山)P 井上浩樹(神奈川)
L 内藤律樹(神奈川)P 田中一(北海道)
LW 吉野修一郎(栃木)失格2回 齋藤晶(福島)
W 浅岡亮太(埼玉)P 西條貴陽(群馬)
M 漆原祥(神奈川)棄権2回 加納大地(広島)
■成年の部
LF 林田太郎(千葉)P 柏崎刀翔(石川)
F 豊田大(福岡)P 及川太郎(岩手)
B 戸部洋平(千葉)P 丸亀光(広島)
Fe 藤沢勝久(兵庫)P 中野慎也(新潟)
L 清水聡(岡山) P 杉浦剛史(青森)
LW 川内将嗣(佐賀)P 鈴木康弘(北海道)
W 平野義幸(新潟)P 山田崇人(奈良)
M 石山俊朗(新潟)RSC3回 濱崎良太(岡山)
2009年10月5日月曜日
強打鈴木、タイ選手を3度ダウン 3回TKO勝ち
タイ選手はズングリ型のサウスポー。同じリングで川崎タツキ、大迫亮、加山利治にKO負けしており、今回も鈴木14度目のKOは時間の問題と思われた。初回慎重に左リード・ブローを放つだけで右を温存した鈴木。2回に最初のダウンを奪ったのは左フックを顔面に打ち込んだもの。すぐさま2度目のダウン。自動的KOとなる3度目は時間が足りなかったが、続く3ラウンド開始早々、右ショートを決めると、タイ選手はあえなく倒れ、ここでウクリッド主審が試合終了をコールした。鈴木はKO率をさらにアップしてレコードを16勝14KO2敗1分とした。
セミのS・ライト級8回戦は、岩渕真也(草加有澤)が森下裕己(協栄)に4回のワンチャンスで連打しこの回2分59秒レフェリーストップによるTKO勝ち。他の8回戦結果は、フェザー級鈴木徹(横浜光)が山本敏充(江坂)に判定勝ち、フェザー級山崎武人(本多)が橋本歩和(草加有澤)の傷で5回7秒負傷判定勝ち。
横内香子写真集&写真展「IN THE BOX」
横内さんはワタナベジムの練習生として15年のキャリアがあり、練習仲間のボクサーたちの魅力を伝えたいと写真を学び、5年前から撮影を続けていた。今回の写真集に収められた作品では、内山高志、河野公平他多くのワタナベジムの選手や、トレーナーたちにもカメラを向け、特に試合前の控え室のショットが多い。
写真展は5日から18日まで、東京・新宿の「ギャラリー蒼穹舎」(Tel.03-3358-3974)で開催。入場無料。毎日午後1時から7時まで。なお写真集は写真展会場、ワタナベジム他で購入できる。詳しくは蒼穹舎ホームページ(http://sokyusha.com)で。
6週間高地練習で絶好調――不敗のサルガド
サルガドもメキシコ市近くのトルーカ(標高約3500メートル)で高地トレーニングを6週間続けてきたといい、スタミナ対策も万全という。
これまで21戦20勝14KO1分と負け知らずだが、世界チャンピオンとのスパー経験はないとのこと。それでも、リナレスを「4団体の中でも一番いいチャンピオン」(サルガド)と評価しつつ、「リナレスは勝利を確信しているだろうが、試合で初めてそれが間違いだと知る」(キンタナ・プロモーター)と、挑発的発言も。こちらも調子はよさそうだ。
「試合中は西岡を尊敬しない!」挑戦者が公開練習
最初にジムに現れたWBC世界S・バンタム級5位、イバン”チョコ”エルナンデス(26)が、記者の質問に答えた上で、トレーニング開始。これまで消化してきたスパーの数は、「120~150ラウンド」とずいぶんアバウトだが、ホームタウンのエンセナーダ市近くの3000メートル近い高地でトレーニングしてきたため、コンディションは絶好調だという。高地トレーニングは今回が初めてとか。世界のチャンスをモノにしたいという意欲のあらわれだろう。この日はスパーはせず、シャドウボクシング、ミット打ちなど軽目の練習で切り上げた。
「西岡を世界チャンピオンとしてリスペクトしているが、リングの上ではそれは捨て去る」と対抗意識を露にしていたエルナンデス。同行のロサダ・プロモーターは過去の来日でクリスチャン・ミハレスが川嶋勝重に2度勝っており、「イバンが日本で3度目の勝利をもたらしてくれるだろう」と期待している。
なおエルナンデスは日本食が大好物だそうで、「計量をパスしたらスシを食べたい」と、今はガマン――。
新潟国体準決勝の結果
デンガオセーン50・7キロ、亀田50・8キロ-WBAフライ級戦
先だって行われた調印式は記者からの質問もほとんどなく、両者が抱負を述べ合うもの。調印式と計量後の写真撮影で両者が握手した時に、挑戦者がグッと強く握ったが、王者は「よくあること。マナーとして問題はあるけれど」と余裕で受け流した。使用グローブはメキシコ製。
検診の結果は次の通り。
デンガオセーン 亀田
体温 36・5 35・9
脈拍 85 47
血圧 122/79 141/80
※オフィシャル
レフェリー ラファエル・ラモス(アメリカ)
ジャッジ レビ・マルティネス(アメリカ)
シルベストレ・アバインザ(フィリピン)
セルジオ・カイズ(アメリカ)
立会人 アラン・キム(韓国)
2009年10月4日日曜日
長嶋、無冠戦で55秒KO勝ち
佐々木判定負け WBA世界ウェルター級戦
試合開始ゴング直後、佐々木はチャンピオン目がけて突進し先制攻撃に出た。しかしセンチェンコはこれをかわすと、身長で8センチ、リーチで9センチの体格の利を生かして、佐々木得意の接近戦を許さず、アウトボックス。ジャブ、ワンツーを積極的に放って、元アマの名選手らしい巧みな試合運びをみせた。
ポイントではセンチェンコがリードしたものの、6回にはバッティングで右目を切り出血。クリストドール主審(南アフリカ)はこれを故意の反則ととり、佐々木に2ポイントの原点を科した。佐々木も持ち前のトリッキーなボクシングで後半王者を脅かした。9回には王者が左目もカットし出血に苦しんだところにラッシュを敢行。ペースが変わるかと思われたが、センチェンコも慎重に佐々木の攻撃をかわし、変則的な挑戦者の不意打ちパンチを食うリスクを冒さない。結局両者12回フルに戦い、佐々木は自ら予言した「番狂わせ」を起こすには至らなかった。
3ジャッジの採点は、全員が9ラウンドを佐々木につけた以外は王者が取り、119-107の大差がついていた。
佐々木の話「やはりチャンピオンは強かった。くやしいけれど、でも(実力を)全部出したので、悔いはない。できるなら今すぐにももう一度やりたい。でも(世界戦は)これが最後かな」
2009年10月3日土曜日
内山も1位撃破-V5
フィリピン王者のメルガレホは内山と同タイプ。アップライトの構えからスウェーと足で距離をコントロールして右カウンターを狙う。王者はこれを警戒して持ち前のパワーは抑え目のスタート。じっくりチャンスを待った。3回から挑戦者も次第に前掛かりになると、内山は強烈な左ボディーでダメージを与えてジワジワ弱らせた。そして迎えた7回、相手の消耗を見て取った内山がスパート。フルパワーでメルガレホを打ちまくり、タオル投入のTKO勝ちを飾った。
内山は現在WBA4位、WBC2位。「指名挑戦も視野に入った」と渡辺会長。内山は「チャンスはそうはない。一度で取りたい。チャンスが来るまで頑張ってさらにレベルを上げたい」と語っている。
河野初防衛 タンポスに判定勝ち
河野は初回早々スリップ気味のダウンを奪われたが、持ち前のエネルギッシュなファイトで挽回。この日は打ってはステップし、多彩なパンチでタンポスを攻め立てた。これにタンポスもノーモーションの左フック、右アッパーで対抗し、最後まで王者を苦しめる。しかし河野は最終12回押されながらもスリップ気味のダウンを奪い返し、ダメ押しのポイントを奪った。ジャッジのスコアはアルメダ(比)が116-110、浦谷(日)が116-111、主審の金が116-111で全員が河野を支持した。
この日のアンダーカードは以下の通り(左が勝者)。
8回戦 伊藤和也(宮田)負傷判定5回 大川泰弘(ワタナベ)
8回戦 金城智哉(ワタナベ)KO4回 斐基錫(韓)
8回戦 佐藤祐太(ワタナベ)引き分け 渡邉卓也(青木)
4回戦 井上義夫(E&Jカシアス)判定 齋藤志朗(ワタナベ)
メキシコから刺客2人が来日
西岡に挑むエルナンデス(26)は、「サウスポーは得意。これまで6度やって負けたことがない」と豪語。西岡がメキシコ人と8戦全勝という実績についても「レベルが高い相手はジョニー・ゴンサレスだけ。それもラッキー・パンチだった」と挑発ともとれる刺激的発言をした。不敗のサルガド(24)も、これまで一度もダウンしたことがないと頑丈さをアピールした上で、「リナレスは完成されたボクサーだが、私のようなレベルの高い選手と対戦したことがないのでは」と、こちらも十分刺激的なコメント。 写真はポーズをとるエルナンデス(左)とサルガド
佐々木がウクライナで世界挑戦 計量パス
試合は市内のドゥルズバ・スポーツパレスで行われる。なお使用グローブはWBAルールで8オンスとされ、挑戦者陣営を戸惑わせた(日本のルールではウェルター級以上は10オンス)が、佐々木本人は「8オンスのほうがいい」と強打を生かせる軽いグローブの使用を歓迎しており、もめごとには至らなかった。
センチェンコ(31)は4月に同胞ユーリ・ヌズネンコを判定で攻略して王座につき、これが初防衛戦。元五輪代表からプロ転向して29戦全勝20KOの右ボクサー。佐々木については「(ビデオテープで)3試合みたうち2試合はサウスポーの相手だった」とぼやいており、情報の入手には苦労したようだ。それでも、佐々木を頭脳派のボクサーとして把握しており、「きつい試合になっても大丈夫。ユーリ戦(王座獲得戦)以上の調子でリングに上がるつもり」と語っている。
一方27日に現地入りした佐々木(33)は、プロ年、41戦目(32勝20KO7敗1分)でつかんだ初の世界挑戦。日本を発つ前は「番狂わせでなければ勝てない」と言いつつも、これまで何度も演じてきた番狂わせを、敵地ウクライナで再び起こすことに自信を持っているようだった。以下は佐々木のブログから――。
「挑戦、しかも勝てそうにない勝負には俺強いから。 今まで勝てないと言われた相手に勝ってきたから。 日高、湯場、ダウディ・バハリ、サンティリャン。(中略)むしろ勝てないだろうと言われて勝てなかった試合がない。 今まで40戦やってきての話」
これまでの相手とは違うと、重々認識した上でのこのコメントに期待したい。勝てばウェルター級史上初の日本人世界王者が誕生する。写真は王者センチェンコと握手する佐々木=Photo/Union Boxing Promotion=