2009年10月29日木曜日

福本、斉藤が10勝目


 28日の後楽園ホールは8回戦が4組。メイン格として行われた日本S・フライ級10位・福本雄基(三谷大和)対芦川尚史(北澤)戦は、福本が6回TKO勝ちした。
 福本の出だしはまずまず。ジャブで相手を引き寄せながら右をヒット。しかし芦川も止まらず前進し密着する。接近戦の福本は隙を見てはスッと離れて打ったりし、徐々に芦川を突き放していく。迎えた6回、右から左フックを返して効かせると、連打で相手陣営のタオル投入を呼び込んだ。スコアはこの回32秒。福本はこれでプロ10勝目(2敗)をあげた。
 また昨年度新人王の斉藤司(三谷大和)は杉浦充訓(協栄)に判定勝ち。斉藤はコンビネーションで何度と相手を追い込むが、打ち終わり狙いの杉浦のタフネスに手を焼いた。6回終了間際にはカウンターでぐらつかされるシーンもあったが、それでも大過なく残りのラウンドをしのいだ。戦績は10勝無敗(6KO)。
 そのほか、中釜兵武(白井・具志堅)と榎本信行(三迫)のベテラン対決は引き分け。加藤健太(三谷大和)は佐々木悟(ヨネクラ)に5回TKO勝ちした。

2009年10月26日月曜日

第20回エディ賞の候補者募集


 新人王戦同様、年末恒例の行事となった「エディ・タウンゼント賞」の選考を前に、今年のエディ賞にふさわしい候補者を推薦してください--と賞を運営する「エディ・タウンゼントを偲ぶ会」が呼び掛けている。エディ賞は、日本で世界王者6人を手掛けたエディ・タウンゼント・トレーナー(1988年没)を記念して設けられた、トレーナーを対象とした唯一の賞で、今回が20回目の選考となる。
 エディ賞は、大体その年に顕著な活躍をしたトレーナーが受賞するが、時には縁の下の力持ちとしてボクシング界に長く貢献したトレーナーが受賞することもある。昨年の第19回は、西岡利晃のトレーナー、葛西裕一氏(帝拳)が選ばれた(写真は授賞式から)。 推薦したい人は、エディ賞にふさわしいと思う候補者の名前(アマ・プロ問わず)とその推薦理由をハガキ1点につき1件明記の上、下記の宛先まで送る。

〒164-0012
東京都中野区本町4-48-17 新中野駅上プラザ805号内「エディタウンゼントを偲ぶ会」

 締め切りは12月20日到着分まで有効。 寄せられたハガキの中から抽選で20名に記念品を贈呈するということだ。

いよいよ東日本新人王決勝戦


 11月3日(祝)に迫った第66回東日本新人王決勝戦の発表会が26日、後楽園飯店で行われた=写真=。「チャンピオンへの登竜門」と言われる新人王トーナメントも8ヵ月にわたる戦いを経て、いよいよ大詰めである。
 実施12階級中、何と5階級で決勝進出者を送り込むのが角海老宝石ジム。過去に横浜光ジムが4人の東日本優勝者を同時に出した例があるが、角海老勢は果たして何人優勝することができるか。また決勝には新日本カスガジム(長野県)の相馬ホタカ、新日本仙台ジム(宮城県)の菊地祐輔、TI山形ジム(山形県)の健太郎マイモンコンプロモーションなど、首都圏以外の選手も勝ち残っている。特にS・フェザー級の健太郎マイモンコンプロモーションは変わったリングネームのみならず3連続KO中と勢いに乗るサウスポー。同じ左構えのS・ライト級菊地も準決勝をきれいなKO(TKO)で制した。ミドル級の胡朋宏(横浜光)は神戸国際高校時代に国体で優勝した経歴の持ち主。強打とテクニックを併せ持った重量級だ。
 なお、東日本優勝者は東軍代表として12月20日の「全日本新人王決定戦」に進む(西軍代表決定戦は11月14日・名古屋で)。
 以下は東日本決勝の組み合わせ(ライト、ミドル級のみ4回戦。ほかは5回戦)。
ミニマム級 鈴木翔(6勝1敗1分=角海老宝石)-三田村拓也(4勝1KO=ワールドS)
L・フライ級 前田健太(5勝1KO=角海老宝石)-加藤研二(4勝1KO4敗1分=野口)
フライ級 塩澤直紀(5勝2KO2敗1分=角海老宝石)-時松友二(5勝=熊谷コサカ)
S・フライ級 渡邉秀行(4勝4KO2敗1分=W日立)-野崎雅光(6勝4KO2敗=八王子中屋)
バンタム級 森島勇治(5勝3KO1敗=大橋)-益田健太郎(7勝6KO3敗=新日本木村)
S・バンタム級 鳥本大志(6勝2敗2分=角海老宝石)-長井一(7勝2KO2敗1分=ワタナベ)
フェザー級 緒方勇希(7勝2KO1分=角海老宝石)-今関佑介(5勝6敗1分=花形)
S・フェザー級 健太郎マイモンコンプロモーション(7勝3KO2敗=TI山形)-石川昇吾(5勝=新日本木村)
ライト級 有馬啓祐(4勝3敗=協栄)-今井信成(3勝2KO1敗2分=ワタナベ)
S・ライト級 菊地祐輔(4勝1KO1敗=新日本仙台)-相馬ホタカ(5勝3KO2敗=新日本カスガ)
ウェルター級 清水友輔(4勝3KO=マーべラス)-新藤寛之(5勝1KO1敗=宮田)
ミドル級 胡朋宏(3勝3KO=横浜光)-加藤大樹(5勝2KO=宮田)

SF級暫定王者ロハス初防衛 次はダルチニヤンと

 24日(現地時間)メキシコのベラクルスで行われたWBC世界S・フライ級暫定タイトルマッチは地元の王者トマス“エル・グサノ”ロハス(メキシコ)が同級1位エバンス・ムバンバ(南アフリカ)から2度ダウンを奪い、大差の判定勝利を飾った。
 サウスポー同士。身長で上回るロハスが距離を支配してリード。3回、右カウンターで倒した王者がほぼ毎ラウンド主導権を握り、突進するムバンバに決定打を許さない。途中ストップの予感も漂ったが、11回、ロハスは右でダウンを追加したのみにとどまった。公式スコアは117-109が2者に119-108でロハス(32勝22KO11敗1分)の手が上がった。
 ロハスは12月、WBC正規王者ビック・ダルチニヤンと正規―暫定統一をかけて対決することが内定している。
 敗れたムバンバは初黒星。16勝8KO1敗。

2009年10月25日日曜日

亀田、フィリピンから帰国


内藤大助に挑戦する亀田興毅が24日夜、フィリピンでのスパーリング・キャンプを終えて帰国した。
フィリピンランカー、チャンピオンらと35ラウンドのスパーをこなしたという亀田は「スパーを始めたばかりで最初はタイミングが合わなかったが、パンチのインパクトが合うようになった。来週から試合までの一ヵ月、しっかりスパーしていきたい。
 試合は、開始ゴングと同時に、前半からいきたい。お客さんが望むのはエキサイティングな試合。その期待に応えて勝負を掛ける。スパーもそうやっていく。だから試合は3回で終わる可能性もある。倒したい、ただ単純に倒したい。バッターン倒したら気分すっきりする。亀田とKOはセット」と意気軒昂だった。

2009年10月24日土曜日

訃報・田中幹郎氏(元京華高校監督)

 元京華学園高校ボクシング部監督で日本アマチュアボクシング連盟理事、東京都アマチュアボクシング連盟理事長等を歴任した田中幹郎氏が23日、心不全のため東京都内の病院で亡くなった。享年76歳。指導者として、岡一輝(昭和62年度全日本高校ウェルター級王者)ら多くの選手を育成し、長く試合役員を務めた。
 葬儀は明日夕6時より、東京・荒川の町屋斎場で執り行われる。夫人も昨年亡くなっており、教え子らで結成された京華学園ボクシング部OB会・工藤恵輔会長が喪主を務める。
 町屋斎場=東京都荒川区町屋1―23―4(電話03-3892-0311)
 葬儀に関する問い合わせは株式会社ピープル王子葬祭(電話03-5959-4445)まで。

クリチコ兄、次回防衛戦決まる


 先月、ロサンゼルスでクリス・アレオーラの挑戦を撃退したばかりのWBC世界ヘビー級王者ビタリ・クリチコ(ウクライナ)の次の防衛戦(3度目)がアナウンスされている。
 試合は12月12日、スイスの首都ベルンにある「ザ・ポストファイナンス・アリーナ」で挙行される。相手はWBC6位ケビン・ジョンソン(米)。
 負傷などが原因で約4年のブランクから復帰したクリチコは、サミュエル・ピーター(ナイジェリア)をストップして王座に返り咲いて以来、意欲的に防衛戦を行って行く構えだ。
 相手のジョンソンは22勝9KO1分と無敗。ヘビー級にしてはKO率が低いが、最近3試合は連続して倒している。5月に無敗ホープ、デルビン・バルガスを6回TKO勝ち。ランキングを上昇させた。

渡部がMVP レイジングバトル


 A級ボクサー4回戦賞金トーナメント“レイジングバトル”決勝戦が23日、後楽園ホールで行われた。実施3階級(60、65、70キロ各級)のどれもが期待されたKO決着ではなかったが、70キロ級の渡部あきのり(ウェルター級6位=協栄)-岳たかはし(ミドル級5位=新田)戦は白熱の内容。岳がロングの左ストレートを当てれば、ぐらつきながらも渡部も持ち直して打ち返す。結局39-38、39-37、38-38の2-0で渡部の勝利が支持され、優勝賞金100万円をゲットした(準優勝の岳は20万円獲得)。また渡部は大会MVP選手にも選ばれ、高級腕時計などの副賞を手にした。
 65キロ級決勝はS・ライト級4位前川洋昭(帝拳)がウェルター級3位の山口裕司(JBS)と対戦。3回に双方が偶然のバッティングで負傷し、これが試合続行不可能と判断され、この回31秒で試合がストップ。山口のシャープな右に苦労しつつも前に出た前川が評価され、30-28、29-28、29-29で辛勝した。60キロ級決勝はフェザー級11位のベテラン澤永真佐樹(赤城)が小林生人(角海老宝石)に2-1判定勝ちした。
 またこの日行われた8回戦2試合では、前之園啓史(石丸)が日本S・バンタム級12位の金沢知基(角海老宝石)からダウンを奪って判定勝ち。日本ライト級11位の細川バレンタイン(宮田)は生田真敬(ワタナベ)に何もさせず、2度倒して3回でTKOした。
 そのほかの試合結果は以下の通り(左が勝者)。
6回戦 氏家福太郎(新日本木村)TKO6回 古川明裕(W日立)
6回戦 淵上誠(八王子中屋)TKO2回 平林隼人(横浜さくら)
4回戦 大橋健典(角海老宝石)TKO2回 谷田部隆士(湘南RYUJU)
4回戦 平龍太郎(石神井S)判定 西田拓真(ワタナベ)

2009年10月22日木曜日

児玉&田中の亨栄コンビがプロ入り 畑中ジムから11.22デビュー

 昨年度アマチュア高校フェザー級チャンピオンの児玉善徳と、今年の選抜大会バンタム級で3位に入った田中裕士(ともに亨栄高3年)のプロ入り発表会見が22日、名古屋市の同校で行われた。両選手は高校の先輩にあたる畑中清詞会長(元WBC世界J・フェザー級王者)が主宰する畑中ジムからデビューする。=写真は左から畑中会長、児玉、田中、中島邦晴・亨栄ボクシング部監督、長谷川信孝・同校校長=
 緊張した面持ちで会見に臨んだ2人だが「畑中会長のように世界チャンピオンになりたい」(児玉)、「誰にも負けない世界チャンピオンになる」(田中)とそろってビッグな野望を語った。まるで高校野球のドラフト会見のような発表会は、ことボクシングでは珍しいが、それも同校の期待感のあらわれか。OBの畑中会長は「自分も薬師寺保栄(元WBCバンタム級王者)も亨栄を卒業しており、全国いろんな高校がある中で世界チャンピオンが2人出ているのは我が享栄だけ。2人が第3号、4号となることを期待してほしい」と熱っぽく話した。
 児玉はアマ戦績43勝18KO・RSC9敗、右利きの左ボクサーファイター。昨年インターハイ優勝のほか、9月下旬にセルビアで開催された世界8カ国対抗戦(ゴールデングローブ)ではMVPにも輝いている。一方、オーソドックス型の田中は選抜3位のほか今年のインターハイでも5位入賞。アマ戦績は36勝16KO・RSC6敗。
 2人のデビュー戦は11月22日、名古屋国際会議場の日本バンタム級タイトル戦前座4回戦で行われる。

2009年10月21日水曜日

王者名城が始動 V3戦に向け


 WBA世界S・フライ級チャンピオン名城信男(六島)が19日から始動している。名城は先月30日に指名挑戦者ウーゴ・カサレスを引き分けで撃退し2度目の防衛に成功。激闘の顔の腫れはすっかり引き、また特に痛めた個所もなく、順調なトレーニング再開。ミット打ちではキレのある右を何度と打ちこんだ。
 あらためてカサレス戦を振り返ってもらうと「ドローでしたが、それなりに力を出せた試合です。やっと自分のスタイルを取り戻してきたというか、確立できる気がします」と、手応えを語るチャンピオン。来年春をメドに計画する次期防衛戦はまだ白紙状態だが「どうせなら強く、名前のある相手とやりたい」(名城)と、暫定王者ノニト・ドネア(比)との統一戦を念頭において動いている。海外強豪との対戦を希望する名城陣営は、アピールを兼ねて韓国のWBC総会にも出席するという。

高山、ランカー対決制す

21日の後楽園ホール、メイン8回戦はフェザー級ランカー対決。2位の高山和徳(船橋ドラゴン)が9位秋葉慶介(角海老宝石)に3-0判定勝ちを収めた。
試合は序盤から高山ペース。独特のタイミングを持つ左フックを武器にペースをつかむ。脚を使った距離のコントロールも巧みに、6回反攻に出た秋葉に押し込まれるも、右カウンター、左フックで乱戦もこなしてランク上位の地力を示した。スコアは77-75.79-75.80-74

前座の結果は以下の通り(左が勝者)
8回戦
平川聖也(斎田)TKO5回加藤和之(銚子)
6回戦
渡辺浩三(斎田)判定加藤大輔(角海老宝石)
4回戦
木下浩太(ヨネクラ)判定高嶋洋行(斎田)
コラレスカワシモ(レイS)TKO2回南部義幸(イマオカ)
高橋諒(本多)TKO1回宮下良宏(斎田)
木下良介(イマオカ)負傷判定3回竹内健人(小熊)
林隼人(稲毛)判定佐々木貫歳(斎田)
岡田哲也(イマオカ)判定戸井弘数(伴流)

井岡3戦目で國重に挑む


 関西の大型ルーキー井岡一翔(日本ミニマム級8位=井岡)が12月29日のプロ第3戦で、世界ランカー國重隆(WBC・L・フライ級9位=大阪帝拳)と対戦することが21日、大阪市内のホテルで発表された。会場は今回も大阪府立体育会館1競技場で、試合はL・フライ級10回戦で行われる。
 この日の会見には両者が出席。33歳國重が「一翔君は素晴らしい選手だが勝つのは僕」と言えば、20歳の井岡も「見ごたえのある試合をして必ず勝ちます」と宣言。2人はこれまでスパー経験があり「7月の前戦前にも集中的にした」(國重)という。たがいの印象は「キャリアを生かして戦われると厳しくなる」(井岡)、「一翔君は懐が深くスピードがあり、パンチもついてきた。攻略するのが難しい」(國重)というもの。特に、追われる身の國重は「世界戦なみに気を引き締めてやらないといけない」と警戒心を隠さない。
 7月の松本博志戦で評価を急上昇させた大器が、世界挑戦も経験した老かいなサウスポー相手にどう戦うのかが注目される。=写真は國重㊧と井岡=

キャンプ中の長谷川、粟生


 V10戦が決まった長谷川穂積(真正)は18日からキャンプ中。神戸市北区の有馬ロイヤルゴルフクラブでみっちりと走り込んでいる。20日も発表会見を終えてすぐ合宿地にとんぼ返りし、午後のメニューを消化した。
 今回のキャンプには長谷川と同じリングで再起戦を行う前世界王者・粟生隆寛(帝拳)はじめ、石崎義人、山田卓哉の真正ジム勢も参加。起伏の激しいコースを朝夕と走り、またダッシュ系のトレーニングも取り入れて下半身強化に励んでいる。
キャンプは23日まで行われる。

2009年10月20日火曜日

長谷川、次はモレルと! 12月18日神戸で、粟生も登場


 V10戦は“小さな鋼の拳”モレルと――WBC世界バンタム級チャンピオン長谷川穂積(真正)が12月18日(金)に神戸ワールド記念ホールでエリック・モレル(米)との10度目の防衛戦に臨むことが20日、神戸市のポートピアホテルで発表された。
 モレル(34歳)はWBA世界フライ級王座5度防衛の実績を誇るオーソドックス型。2003年に王座を失った後、S・フライ級でマルティン・カスティーリョ(名城にTKO負け)に挑戦。その後、約3年のブランクを経て08年から活動を再開し、昨年8月WBOインターコンチネンタル・バンタム級王座に就いた。“小さな鋼の拳”との異名を持ち、現在はWBOバンタム級1位にランクされている。
 いよいよ大台の2ケタ防衛に挑むチャンピオンは「ちょうどボクシングを始めて10年。バンタムでやってきたことをのすべてを出したい」と意気込みを語った。長谷川側は今回、挑戦者候補を上位から選んでいたものの条件面等で折り合わず、WBCからの働きかけもあって最終的にWBO1位のモレルに至ったという。山下正人会長は「モレルは戦績(41勝21KO2敗)に加え、元WBAフライ級チャンピオンですし、体格的にも恵まれたものを持っている選手(身長169センチ、リーチ178センチ)」と警戒心を隠さず、「いままでのように簡単にはいかないと思う」と話した。なお、かねてから希望している階級アップについてチャンピオンは「会長に任せているが、とりあえず減量はきついし、いろんなことにも挑戦したい。とにかく今回はすべてをぶつける」。集大成の意味を込めてリングに上がる決意だ。
 また会見では長谷川-モレル戦のセミに粟生隆寛(帝拳)も登場することが合わせて発表された。7月にWBC世界フェザー級タイトルを失った粟生にとっては再起戦のリング。対戦相手は現在交渉中ながら、世界ランカークラスを予定しているという。会見に出席した粟生は「いい勝ち方をして上のヤツにアピールしたい」と再浮上に腕ぶしている様子だった。

ミハレスが地元にジムをオープン


 メキシコからの情報で、同国の元WBC&WBA世界スーパー・フライ級王者クリスチャン・ミハレスが地元トレオン市にボクシング&フィットネスジムをオープンしたことが伝えられた。
 場所は市内のショッピングセンターの2階で、広いフロアーが自慢。ミハレスはこのジムを2人の実業家のサポートを得て開業。先週土曜日17日にはオープンセレモニーが行われ、WBC女子王者のアナ・マリア・トーレスや地元サッカーチームの選手で、メキシコ代表のゴールキーパー、オスワルド・サンチェスらが出席してミハレスの前途を祝福した。
 セレモニーでミハレスは「これは私のボクシングキャリアでの新しい挑戦。企業家としてフレッシュなタレントを発掘したい。短期間のうちに世界的なホープと呼ばれる選手を育てたい。私を応援、サポートしてくれる人々に感謝したい」と抱負を述べた。
 9月、ネオマル・セルメーニョ(ベネズエラ)のWBAバンタム級暫定王座に挑戦し、ベルト奪取に失敗したミハレス。敗戦直後には現役引退を口にしたが、数日後それを撤回した。しかし今回のジム開設で、現役続行は微妙になってきた。

久高も再戦を要求――もてもてデンカオセーン

 王者デンカオセーン巡る“争奪戦”――WBA世界フライ級王者デンカオセーン・カオウィチット(タイ)への次期挑戦者の座を巡り日本人選手が争奪戦を繰り広げている。
 6日にデンカオセーンに退けられた亀田大毅(亀田)陣営は採点を不服としWBAに再戦要求しているが、初防衛戦の相手だった久高寛之(仲里・ATSUMI)側もここにきて再戦の要望書をWBA本部に送った。
 久高は5月に王者の地元タイへ乗り込み挑戦し、1-2判定で惜敗。以降も再挑戦に向けてタイ側へのアプローチを続けており「12月にできるように準備している」(林隆治マッチメーカー)という。亀田も年内の再挑戦を希望しているが、原則的に直接のリマッチは禁止されているため、先行きは不透明だ。さらにフライ級を卒業したと思われていた前王者・坂田健史(協栄)もS・フライ級との両にらみ状態のようで、金平桂一郎会長が現在タイに渡っているという。
 なお、同級は9月に暫定王者ルイス・コンセプシオン(パナマ)が誕生している。本来ならデンカオセーンとの統一戦となるのが筋だが、こちらは11月に初防衛戦を行う情報がある。

2009年10月19日月曜日

亀田史郎氏JBCに処分解除を求める

亀田三兄弟の父、史郎氏が10月19日午前、日本ボクシングコミッション(JBC)を訪れ、資格停止中のセコンド・ライセンスの停止解除の嘆願書を提出した。同氏は一昨年10月のWBC世界フライ級タイトルマッチ、内藤大助-亀田大毅戦のトラブルでライセンスの無期限停止の処分を課されている。JBCは協議の上、倫理委員会に諮って可否を決定する。

東協会-ボクシングの日制定へ

東日本ボクシング協会は10月19日、定例理事会を開いた。主な決定事項は次の通り。
①日本ランキングに新設されたS・ミドル級以上の重量級ボクサーのプロテストを12月8日に開催。受験者は12名。
②白井義雄氏が始めて日本に世界タイトルをもたらした5月19日をボクシングの日として定め、イベントを開催。またボクシング殿堂設立へ本格着手する。③東日本新人王戦でプレゼンター、インタビュアーを務めているキャンペーンガールを来年度も継続する。

2009年10月18日日曜日

スーパー6開幕 アブラハム豪快KO、フロッチ競り勝つ


 スーパー・ミドル級トップボクサー6人によるトーナメント「スーパー6」の初戦がドイツと英国で行われた。
 ドイツ・ベルリンでは前IBF世界ミドル級王者アルツール・アブラハム(アルメニア)が元ミドル級統一王者ジャーメイン・テイラー(米)と対戦。会場は1万4千人超のファンでソールドアウトになる盛況。ジャブをコンスタントに放つテイラーに対して、中盤からアブラハムがダメージングブローを叩き込む。クライマックスは最終12ラウンド。終了間際アブラハムの右がテイラーを直撃すると、元ミドル級王者はキャンバスに激しくダイブ。KOタイムは2分54秒。
 アブラハム(31勝25KO無敗)は次戦でアンドレ・ダーレル(米)、テイラー(28勝17KO4敗)はアンドレ・ウォード(米)と対戦する。
 一方、英国ノッティンガムではカール・フロッチ(英)が米国のホープ、ダーレル(WBC2位)と保持するWBC王座をかけて対戦。試合前、両者の舌戦で盛り上がった一戦は、前半ダーレルがワンツーでフロッチを後退させるなど優勢。しかし終盤、奮起した英国人が左右連打で追い詰める。防戦に回るダーレルがホールディングで減点される場面も。判定にもつれ込んだ試合はジャッジ2人が115-112でフロッチ、もう一人は114-113でダーレル。2-1でフロッチが防衛に成功するとともにトーナメント1勝目をあげた。
 フロッチ(26勝20KO無敗)は次戦でミケル・ケスラーを迎える。惜敗のダーレルは18勝13KO1敗。
 写真はフロッチ(左)-ダーレル戦=Photo/Sumio Yamada=

大内が37歳鈴木に負傷判定勝ち

 17日夜、後楽園ホールで行われた「角海老ボクシング」は8回戦が5試合と、ボリューム感たっぷりの興行。メイン格の日本ミニマム級6位大内淳雅(角海老宝石)対同5位鈴木誠(元同級王者=野口)の一戦は7回1分5秒負傷判定で大内が勝利した。
 初回に鈴木が飛び込みざまのパンチで大内のバランスを崩しダウンをマークすると、今度は2回大内が右カウンターで倒し返す。以降は大内が右ストレート、左フックで鈴木をたじろがせるシーンが目立ち、ベテラン鈴木も時折右クロスを返すが形勢をひっくり返すまでにはいたらなかった。7回大内は偶然のバッティングで左マブタをカットし、この傷が続行不可能とされた。スコアは67-66、67-65、68-65で大内の勝利を支持した。
 また日本フライ級4位のサウスポー殿村雅史(角海老宝石)は自慢の左強打でしつこい永安潤之介(川島)を2度ダウン。7回TKO勝ちした。S・フライ級ランカーの奈須勇樹(角海老宝石)は元ランカー白石豊土(協栄)のインファイトで競り負け、5回にストップされた。そのほかの試合結果は以下の通り(左が勝者)。
8回戦 坂本大輔(角海老宝石)判定 五百久寛行(厚木平野)
8回戦 東上剛(ドリーム)判定 松本良一(角海老宝石)
6回戦 久永志則(角海老宝石)引き分け 将生潤(ワタナベ)
4回戦 コーチ義人(角海老宝石)TKO4回 小野木協栄(協栄)
4回戦 関豪介(角海老宝石)判定 横田佳久(厚木平野)

2009年10月17日土曜日

ホプキンス地元で前哨戦


 44歳の今も意気軒昂、パウンド・フォー・パウンド・ランキングでも上位を占めるバーナード・ホプキンス(米)が久々に地元フィラデルフィアに登場することが決まった。ホプキンスは12月2日、エンリケ・オルネラス(メキシコ=米)とL・ヘビー級契約の10回戦を行う。
 ホプキンスの凱旋ファイトは2003年以来。リング登場は昨年のケリー・パブリック戦から1年ぶりとなる。ホプキンス同様、ゴールデンボーイ・プロモーションズ(GBP)傘下のオルネラスはミドル級ランカーで、S・ミドル級上位コンテンダー、リブラード・アンドラーデの実弟。メキシコ出身で米カリフォルニア育ちの29歳。
 「ビッグマネーを探すなら、ラスベガスやアトランティックシティで戦う。フィラデルフィアに試合を持ってきたことに意味がある」と会見で語るホプキンスだが、この一戦は来春予定されるロイ・ジョーンズ戦への調整試合と位置づけられる。
 同日ジョーンズは自身初の海外ファイトをオーストラリアのシドニーで行う。相手は王者のダニー・グリーン(豪州)。米国では2元中継も予定され、両者が勝って試合景気を盛り上げる計画だ。

20歳木村、元世界ランカーを倒す


 韓国と日本のリングを行き来して戦う横浜さくらジムの木村隼人が16日、後楽園ホールで元世界ランカーのジョルダルイジ石原(本名ホベン・ホルダ=グリーンツダ)と対戦。比国人のベテラン・サウスポーを4回TKOに仕留めた。
 開始から木村がスピードあふれるワンツー、コンビネーションで攻めた。ジョルダルイジも右フックを合わせたり、変則的なアッパーを決めて抵抗するが、木村は連打の中で左ボディーを効果的に打ち込み、ベテランの戦力を削いでいく。迎えた4回、ロープを背負わせた木村は右カウンターをヒット。すぐさまラッシュに持ち込むと、ジョルダルイジがクリンチに来たところを左フックでとらえた。たまらずジョルダルイジは倒れかかり、福地主審が試合をストップ。20歳の新鋭の活きのいいパフォーマンスだった。
 木村はこれで15勝10KO1敗。唯一の黒星は4月に韓国バンタム級王座を争ったときのものだが、それ以前に木村は韓国S・フライ級王座、WBOアジアパシフィック同級王座を獲っている。現在はOPBF・S・フライ級7位。次戦は韓国のWBC総会期間中、11月6日に比国人と対戦を予定している。「最近やっとリングに慣れてきた」と笑顔で話した。
 そのほか、この日の試合結果は以下の通り(左が勝者)。
8回戦 濱中優一(国際)TKO4回 ソングウィット・ポーティティマ(タイ)
4回戦 高山祐喜(新日本カスガ)判定 小川昂大(KS)
4回戦 古矢直(新松戸高橋)引き分け 高橋徹(E&Jカシアス)
4回戦 原口一喜(熊谷コサカ)KO1回 中尾裕之(相模原ヨネクラ)
4回戦 浜田祐輔(角海老宝石)TKO3回 渡邉裕次郎(京浜)
4回戦 樋口幸資(新松戸高橋)TKO1回 藤山健二(F・I)
4回戦 佐々木小次郎(レイS)判定 須山龍一(京浜)

2009年10月16日金曜日

ボクシング・ビート11月号本日発売!!

 リナレスまさかの王座転落、そして西岡のアゴ割りパンチ――衝撃もダブルだった10.10ダブル世界タイトル戦をアンダーカードも含め巻頭11ページにわたって特報した「ボクシング・ビート11月号」は本日16日発売です。お近くの書店でお求めください(発行フィットネススポーツ社、定価920円=本体876円)
 もちろん、11月29日さいたまスポーツアリーナで行われることに決まった内藤×亀田の世界フライ級タイトルマッチについても特報。「専門家たちはこの試合のどこに注目しているか?」「舌戦からうかがう両者の現状戦力」などを、カラー&モノクロで計7ページにわたってご紹介しています。
 この他、名城×カサレス、センチェンコ×佐々木、デンカオセーン×亀田大毅の3つの世界戦リポートや、パッキアオ×コット戦の直前情報、また半世紀ぶりにヘビー級ランキングが復活したのを機に、「日本の重量級 ミドル級超~ヘビー級の男たち」といった特集記事もあります。浜田剛史、ジョー小泉、リック吉村、尾崎恵一各氏の好評連載コラムも掲載。 

2009年10月15日木曜日

バレロに暫定王座 デマルコ-アルファロで決定戦


 WBCは4月の王座決定戦以降リングから遠ざかっているWBC世界ライト級王者エドウィン・バレロ(ベネズエラ)に対して暫定王者を設ける決断を下した。理由はズバリ「ブランクが長い」。11月ラスベガスに登場を予定していたバレロだが、アメリカの入国ビザ取得を拒否され、母国へUターンを余儀なくされていた。
 暫定王者決定戦は今月31日、ラスベガスのトレジャーアイランド・ホテル&カジノで、1位アントニオ・デマルコ(メキシコ)と前WBA王者ホセ・アルファロ(ニカラグア)の間で行われる。
 日本で小堀佑介と対戦したアルファロは王座返り咲きのチャンス。対するデマルコはすでにバレロへの指名挑戦権を得ているが、まずはタイトル獲得を優先した。メキシコ・ティファナでロムロ・キラルテ・トレナー(マヌエル・メディナ、ラウル・ペレス、ディナミタ・エストラーダらの王者を育てた人)の指導の下トレーニング中のデマルコは「バレロに挑戦することに何の恐れもないけど、私のマネジャーは暫定戦で経験を積んでからでも遅くない、と判断した」とコメント。アルファロとの強打戦は今から楽しみだ。
 なお同日のメインはジョセフ”キングコング“アグベコ(ガーナ)-ジョニー・ペレス(コロンビア)のIBF世界バンタム級タイトルマッチ。
 一方、12月ベネズエラで自ら主催する興行で防衛戦を予定するバレロの相手は近々決定することになっている。

2009年10月14日水曜日

昭和の逆転KO男・清水精さん、米国で病死


 元日本J・フェザー級チャンピオン、清水精(くわし)さんが10月6日(現地時間)、入院先の米カリフォルニア州サンタモニカの病院で、肺炎のため死去していたことが分かった。享年62歳。10日にロサンゼルス市内で葬儀が営まれた。
 清水さんは山梨県甲府市出身。ヨネクラジムからデビューし、1969(昭和44)年、太郎浦一(新和)を倒して第2代日本同級王者となった。ボクシング・フアンの間で語り草となったのは、この年3度にわたる中島建次郎(船橋)との逆転に次ぐ逆転の倒し合い。清水さんが1度失った王座を奪回した第2戦は年間最高試合賞に選ばれている。
 16日発売のボクシング・ビート11月号に詳細記事あり。

2009年10月13日火曜日

サーシャが東洋太平洋王座返上 

 東洋太平洋バンタム級チャンピオン、サーシャ・バクティン(沖縄ワールド)が8日付で日本ボクシングコミッション経由OPBF(東洋太平洋ボクシング連盟)宛に王座返上を届け出ていたことが判明した。同選手は韓国・済州島で開かれるWBC総会期間中の11月7日に同地で2位蔡昇錫(韓)を相手に2度目の防衛戦を予定していたが、中止に。
 中真茂・沖縄ワールド会長によると、現在モスクワに滞在中のサーシャと電話で話し合ったものの「試合の意思を明確にしなかったため、これ以上迷惑は掛けられない」と、ジム側の判断でタイトル返上を決めたもの。
 サーシャ(28)は7月5日沖縄の初防衛戦直後に家族とロシアに”一時帰国”したが、その後ロシアのプロモーターと契約したという噂も出ていた。
 現在WBC世界バンタム級位、WBAでも位にランクされるサーシャはなかなか世界挑戦が実現しないのが不満で、今年協栄ジムから沖縄ワールドジムに移籍したばかりだった。戦23戦全勝10KOの不敗レコードを維持している。

辰吉に勝った男サーカイ死す 福岡の試合で


 昨12日福岡県宗像市の試合でTKO負けしたタイ選手が、試合後意識不明となり、病院に運ばれたが、急性硬膜下血腫のため死亡した。
 この日宗像ユリックスでメインのS・バンタム級10回戦に出場したバンタム級サーカイ・ジョッキージム選手(本名ソムブーン・ウィアンチャイ=19歳)で、日本S・バンタム級7位仁木一嘉(FUKUOKA)と対戦し、最終10ラウンドにストップされた後意識不明に陥り、近くの病院に収容されたものの、手術もできない状態だったという。
 サーカイ選手は、去る3月8日バンコクで辰吉丈一郎と対戦し7回TKO勝ちした後1度KO負けしていた。今回の試合では初回に軽いダウンを喫した後も試合を投げず、その後勇敢な奮闘ぶりで仁木選手を苦戦させていた。サーカイ選手の戦績は、11勝5KO6敗。19歳とはあまりにも若い死だった。

仁木、大庭、タイ選手をKO 福岡の試合

12日午後、福岡県の宗像ユリックスで10回戦2試合が行われた。メインに登場の日本バンタム級8位の仁木一嘉(FUKUOKAジム)は、今年の3月、バンコックで辰吉丈一郎をTKOでくだした、サーカイ・ジョッキージムを迎えた。初回から、フックの壮絶な打ち合いになる。ラウンド終盤、仁木の右フックカウンターでサーカイは、キャンバスに手をつくダウン。しかし、ダメージは無い。
試合は激しい打撃戦に突入する。ややガードの低い仁木は、たびたび被弾するが、ボディを叩いて反撃。場内は、大いにわく。一進一退でラウンドが進むが、5回からサーカイは疲れて手数が減った。仁木のボディ打ちが効いてきたか。
7回から、サーカイはクリンチにゆく場面が増える。9回、仁木の左ショートフックが効いた。迎えた最終回、仁木の右ストレートでサーカイが、大きくぐらついたところに、すかさずレフェリーが割って入り、試合をストップさせた。仁木は中盤から冷静に戦ったのが良かった。
セミファイナルに登場した、日本スーパーフライ級1位の大庭健司(FUKUOKAジム)は、タイのガオタワン・シットサイトーンと対戦。この試合に勝てば、12月18日、広島市で日本同級王者の中広大悟に挑戦が内定している、大庭のタイトル前哨戦。リングサイド最前列には、その中広の姿もあった。
左ジャブをつく大庭に対し、左でレバーブローを狙うガオタワンという立ち上がり。2,3回とガオタワンは狙いすぎだ。大庭は3回から、左ジャブが当りだす。5回に、ガオタワンはオープンブローで減点される。大庭は、ワンツーをヒットさせながらチャンスをうかがっている。迎えた6回、ガオタワンがラフに来るのを落ち着いて見切った、大庭は終盤、見事なコンビネーションをヒットさせる。たまらず、ダウンしたガオタワンは、座り込んだまま、10カウントを聞いた。KO タイムは6回3分9秒。
変則に来るタイ人を落ち着いてさばいた格好の大庭だった。

2009年10月12日月曜日

清田圧勝V3-OPBF・S・ミドル


メインのOPBF・S・ミドル級戦は、チャンピオン清田祐三(フラッシュ赤羽)が10位ヤント・シマモラ(インドネシア)に圧勝。3回でケリを付けて3度目の防衛に成功。
清田は小柄なシマモラを初回から打ち捲る。しかし決して力尽くではなく、ジャブでリズムをつくって右強打につなげる落ち着いた試合運び。シマモラは顔面、ボディーにパンチを浴びるたびに苦笑いを浮かべながら耐えたが、3回清田が強烈な右ストレートを打ち下ろしたところで、これ以上の続行は危険と判断したレフェリーが試合をストップした。
「もっと左で遊びたかった。鼻血ブーとか。でも右で倒すのがテーマだったからよかった」と王者。10月6日が誕生日だったが減量中。「きょうは喜び二倍です」(清田)

四ヶ所OPBF女子フライ級王座獲得


10月12日、トリプルタイトルマッチのオープニングカードは、初代女王を決めるOPBF女子フライ級タイトルマッチ10回戦。2位の四ヶ所麻美(フラッシュ赤羽)が3位のOA・ゴーキャットジムと対戦、8回レフェリーストップでタイトルを獲得した。
序盤は、1階級下のWBC王者・富樫直美に挑戦経験のあるサウスポーOAがロングレンジから左ストレートを飛ばす。四ヶ所は積極的にワンツーで飛び込んで連打へとつなげた。距離をつかんだ四ヶ所はペースをつかむと、7回にラッシュし右ストレートをクリーンヒット。翌8回右カウンターを打ち抜いてストップを呼び込んだ。

10月12日後楽園ホール前座結果


10月12日、後楽園ホールのトリプルタイトルマッチのアンダーカード結果は次の通り(左が勝者)
6回戦
深谷知之(三迫)判定 斉藤剛史(フラッシュ赤羽)
女子6回戦
山口直子(白井・具志堅)TKO4回 マルネージェ・ベラーノ(比)
4回戦
島村唯将(オサム)判定 冨山晃生(フラッシュ赤羽)
江藤光喜(白井・具志堅)TKO2回石井達也(協栄カヌマ)=写真

嘉陽王座追われる 新鋭宮崎が殊勲


 清田戦とダブルメインとして行われた日本L・フライ級タイトルマッチで波乱――チャンピオン嘉陽宗嗣(白井・具志堅S)が6位宮崎亮(井岡)に王座を奪われた。宮崎が最終10回1分13秒負傷判定勝ちしたもの。
 試合は挑戦者宮崎が右をうまくヒットしてリード。嘉陽もボディー連打で挽回を試みるが、宮崎のフットワークとスウェー、クリンチにさえぎられてしまう。宮崎優位で迎えた最終10回、バッティングで嘉陽は右マブタをカットし、この傷が続行不可能とされて試合はストップ。スコアは97-94、98-94、99-94で宮崎が支持された。
 井岡ジムは創設8年目で初のチャンピオン誕生。宮崎は10勝5KO無敗2分。

ベラミーMVP「最強後楽園」

 日本タイトル挑戦権獲得トーナメント「最強後楽園」の決勝が10月11日、後楽園ホールで行われ実施6階級で優勝者が決まった。
 S・ウェルター級は2位のチャールズ・ベラミー(八王子中屋)が7位池田好治(宮田)を初回痛烈に倒しTKO勝ち。ベラミーは11月1日に行われる野中悠樹(尼崎)-柴田明雄(ワタナベ)戦勝者への挑戦権を獲得すると同時にMVP賞にも選ばれた。
 S・ライト級は無敗ホープの亀海喜寛(帝拳)が小出大貴(緑)に7回TKO勝ちし、優勝。こちらは技能賞に選出された。順当にトーナメントを制した亀海は、12月14日小野寺洋介山(オサム)-西尾彰人(姫路木下)戦の勝ったほうにチャレンジすることに。
 S・フライ級は佐藤洋太(協栄)が杉田純一郎(ヨネクラ)を7回TKOで制し、敢闘賞。
 そのほかの結果は以下の通り(左が勝者)。
LF級 滝澤卓(タキザワ)判定 須田拓弥(沼田)
SB級 玉越強平(千里馬神戸)判定 田内絹人(横浜光) 
SFe級 岡田誠一(大橋)判定 川村貢治(ワタナベ)

フアンマ命拾い 大乱戦制す

 フアン・マヌエル・ロペス(プエルトリコ)が思わぬ苦戦を強いられながら、WBO世界J・フェザー級王座を守った。
 10日(現地時間)ニューヨークMGMシアターのリング。ロペスは前半、勇敢に前進する挑戦者ロジャー・ムタグワ(タンザニア)を巧妙にコントロール。5回には右でダウンを奪う。しかしムタグワは異常なタフネスを発揮して対抗。パンチを食らっても突進を続け、食い下がる。ほとんどノーガードの挑戦者の攻勢にロペスも巻き込まれ、終盤は観衆総立ちの大乱戦。11ラウンド、ダメージを被ったロペスは最終回、リングを夢遊病者のようにさまよったが、主審のストップはかからず。最初2-0でロペスの勝ちと発表されたスコアは116-111,114-113,115-111のユナニマスに訂正されている。
 同じく行われたWBA世界暫定フェザー級戦は王者ユリオルキス・ガンボア(キューバ)が昨年ホルへ・リナレスと対戦したワイベル・ガルシア(パナマ)に4回、右で倒してこの回56秒TKO勝ち。

2009年10月11日日曜日

バスケス復帰戦にKO勝ち


 リングから離れていた前WBC世界S・バンタム級王者イスラエル・バスケス(メキシコ)が1年7ヶ月ぶりに登場。10日(現地時間)ロサンゼルスのノキア・シアターで元ランカー、アンヘル・プリオロ(コロンビア)と10回戦を行った。
 久々の実戦のせいか、序盤からプリオロの右をもらうバスケスは2回に左目を切り、右目もアザができる。ブランクをつくる原因となった眼疾が再発するのではと危惧されるが、6回、バスケスはパンチをまとめて優勢に立つ。だが、7回、左マブタがパックリと開き、血が噴き出す。ドクターストップがかかってもおかしくない傷だが、続行が許される。迎えた9回、傷だらけのバスケスのアタックの前にプリオロはダウン。バスケスが2度ダウンを追加すると、主審が試合を止めた。KOタイムは2分10秒。
 ラファエル・マルケスとの第4戦が噂されるなど表舞台に戻ってきたバスケスだが、傷つきやすい目が気がかかりだ。(三浦勝夫)

大番狂わせ! リナレス倒れた! WBA世界S・フェザー級戦


 10日午後東京・原宿の国立代々木競技場第二体育館のダブル世界タイトルマッチで、日本のリング今年最大の番狂わせが起きた--WBA・S・フェザー級タイトル戦で、王者ホルへ・リナレス(帝拳)が6位フアン・カルロス・サルガド(メキシコ)の強打を浴びて初回わずか1分13秒TKO負けし、王座から転落したのだ。
ガードをしたつもりが、僅かのスキを突かれて、左フックをテンプルに直撃されると、リナレスはもろくもキャンバスに崩れ落ちた。辛くも立ち上がったが、すぐさまサルガドの猛攻にロープにつまり、左右を乱打されて2度目のダウン。これも立ったが、今度はレフェリーも続行を認めなかった。
 リナレスはせっかくゴールデンボーイ・プロモーションと契約し、これに勝てば次からアメリカでビッグマッチへのルールが敷かれていたが、修正が迫られること必至。これだから、ボクシングはこわい!
 それでも、試合後記者会見に応じたリナレスは「いつでも誰とでもやるつもりでいるが、今はサルガドとリマッチをしたい」と、再戦を訴えた。また、GBPのボス、オスカー・デラホーヤ氏の代理でやってきたロベルト・ディアス・マッチメーカーも「ボクシングでは当たり前の出来事。ホルヘは今でもGBPの一員、もっと大きくなって帰ってくると信じている」と、なおリナレスに期待を寄せている。

挑戦者のあご割り西岡V3 WBC世界S・バンタム級戦

 10日のダブル世界タイトルマッチのメインカード、WBC・S・バンタム級戦は王者西岡利晃(帝拳)が5位イバン・エルナンデス(メキシコ)の挑戦を3回終了TKOで撃退して王座を守った。挑戦者が3回に受けた西岡の強打で下顎骨折の疑いがあり、この回終了後に棄権したもの(実際に2か所骨折していたという)。
 西岡はこれでV3を達成。日本人世界王者で3連続KO防衛は4人目。初防衛戦からの3連続は、渡辺二郎についで2人目。西岡自身は「これからが見せ場と感じていたのに……」と、相手の突然の棄権にやや拍子抜け。それでも、手応えのあるパンチを3回に決めたと明かした。

パッキアオに強力な援軍

 11月14日のミゲール・コットとのビッグファイトに備えて母国フィリピンのバギオ市でキャンプ中のマニー・パッキアオに心強いヘルパーが到着した。元WBC世界ライト級王者ホセ・ルイス・カスティーリョ(メキシコ)がスパー相手として加わったのだ。
 コット戦に向けてパッキアオはS・ウェルター級ホープのショーン・ポーターという選手とライト級ランカー、ウルバノ・アンティロンを相手にスパーリングをこなしているが、現地情報ではあまり有効なスパーになっていないらしい。そこで今回、コットに体型やスタイルが似ているカスティーリョが抜擢された。
 現在ウェルター級周辺で戦うカスティーリョは、以前メキシコの英雄フリオ・セサール・チャベスのパートナーを長く務め、チャベスがスターダムに君臨する手助けをした。カスティーリョ自身もチャベスらとの手合わせで力をつけ、王者に就いた経緯がある。
 決戦まで1ヶ月あまり。パートナーとして実績抜群の援軍を得て、パッキアオの調子が上向くと予測される。

2009年10月9日金曜日

4選手とも計量パス-明日ダブル世界戦




 決戦をあすに控えた9日、WBA世界S・フェザー級及びWBC世界S・バンタム級タイトルマッチに出場する4選手が午後3時から後楽園ホール展示場で計量に臨み、エルナンデスはパンツを脱いでの計量となったが、全員1度でパスした。
WBA・S・フェザー級戦
      リナレス   サルガド
ウェイト  58・8㌔  58・9㌔
体温    36・6度  36・8
脈拍    48     55
血圧    162/80 147/63
WBC・S・バンタム級戦 
     西岡     エルナンデス
ウェイト  55・2㌔  55・3㌔
体温    36・4度  36・5度
脈拍    52     66
血圧    133/70 136/76

OPBFフェザー級戦
細野 57.0㌔/榎 57.1㌔


日本S・フェザー級戦
三浦 58.8㌔/小口 58.9㌔

2009年10月8日木曜日

リナレス「3~5回以降KOできる」サルガド「彼を倒す」

 一方、WBA世界S・フェザー級王者ホルヘ・リナレス(帝拳)は、これが2年8ヵ月ぶりの日本の試合となる。まず「ずーっと待っていたから、うれしい」と日本での試合が実現したことを素直に喜び、その上で「挑戦者はいい選手。でもいつもと同じ、3~5ラウンドでチャンスあったら、KOできる。最初だけ気をつける」と、経験した世界戦4戦すべてをKO勝利で終わらせているだけに、倒して当然?のコメントだった。今回が2度目の王座防衛戦となる。
 今や油の乗り切ったチャンピオンに挑むのは、これまた負け知らずの同級6位フアン・カルロス・サルガド(メキシコ)。「リナレスは4団体で一番強いチャンピオン。でも私にはモチベーションが上がりこそすれ、プレッシャーにはならない。リングに上がれば戦争だ。ぜひ彼を倒してメキシコにタイトルを持ち帰りたい」と、こちらも強気の発言をした。
 なお、観戦を予定していたゴールデンボーイ・プロモーション(GBP)の総帥オスカー・デラホーヤ氏が来日できなくなり、代わりにロベルト・ディアス・マッチメーカーが「西岡、リナレス両チャンピオンの健闘を祈る」とのボスのメッセージを代読した。今度の試合に勝てば、リナレスはGBPと帝拳の共同プロモートで米国に進出するが、これについて聞かれると「今は土曜日の試合に集中したい」と一言。本田会長も「サルガドもいい選手だし、そう簡単に勝てると思っていないから」と、慎重だった。

ダブル世界戦まであと2日! 4選手が記者会見


 決戦を2日後に控えた8日、「10.10.ダブル世界タイトル戦」出場の4選手が揃って都内のホテルで記者会見に臨み、それぞれ試合に向けて自信のほどを語った。
 WBC世界S・バンタム級タイトルマッチで3度目の防衛戦を迎える西岡利晃(帝拳)は、落ち着いた表情でまず試合を組んでくれた本田明彦帝拳ジム会長他関係者の名を挙げて感謝の意を表し、その上で「勝つことを確信している。自分の力のすべてを出し切って、すばらしい試合をお見せします。頑張ります」と、王者らしいコメント。ゴンサレス戦の見事なKOの再現を期待する声も多いが「いつもKOは狙っていない。(倒す)チャンスは必ずくるので、これをしっかりモノにしたい」。狙いはしないものの、結果的にはKOを期待していいということか。
 対する挑戦者(5位)イバン・エルナンデス(メキシコ)は、「メキシコから勝つために来た。土曜日はいい試合、忘れられない試合をする」と3年ぶりに巡ってきた世界のチャンスを前に、静かに闘志をかきたてていた。=続く=
写真は勢ぞろいした出場選手、左からエルナンデス、西岡、リナレス、サルガド

2009年10月7日水曜日

西岡、エルナンデスも異常なし WBC・S・バンタム級戦予備検診


 WBC世界S・バンタム級戦の予備検診も、王者西岡利晃(帝拳)と挑戦者イバン・エルナンデス(メキシコ)ともが好調を印象付けた。
 西岡は今回かつてのJ・バンタム級王者を迎えるわけだが、診断の結果は体格的に酷似していた。これに関して「体格差があまりなく戦いやすい」とチャンピオンはコメント。写真撮影では笑顔も見せるなど、表情からも順調な調整ぶりがうかがえる。
 体調がいいのはエルナンデスも同じのようで「いい試合ができると思う」とハキハキと答えた。西岡の印象を「もっとシリアスな選手だと思っていたけど笑ってくれた」とし、最後までスマイルを絶やすことはなかった。
 WBC世界S・バンタム級戦の数値は以下の通り。
     西岡     エルナンデス
身長   168.5    167.5
頚周   37      36
胸囲   93.5     92.0
胸厚   23      23
リーチ  174.5    175
血圧   110/70  120/70
脈拍   48      60
体温   36.2     36.3

リナレス、サルガドともに順調な調整ぶり WBA・S・フェザー級戦予備検診


 10日のダブル世界戦に出場する4選手の予備検診が7日、東京都内のホテルグランドパレスで行われた。
 WBA世界S・フェザー級王者ホルヘ・リナレス(帝拳)は「フェザーの頃と比べてやっぱり全然違う」と笑顔。浜田剛史代表も「ここから(フェザーまで)1.8キロ落とすのは大変だったと思う。いまがベストでしょう」と、130ポンドのゴールデンボーイに期待を寄せた。
 一方の挑戦者フアン・カルロス・サルガドも自身の数値に満足げ。「一番厳しい試合になる」と予想する今回のリナレス戦に備え、何よりも体調面を第一にトレーニングしてきたという。海抜4000メートル級の高地での練習はその一環だった。スピード練習も積んできたというサルガドは「強いパンチの交換になる」と試合展開を予測。判定よりKO決着を狙っているようだ。
 WBA世界S・フェザー級戦の数値は以下の通り。
     リナレス     サルガド
身長   173.5      174.5
頚周   38        37
胸囲   96        89.5
胸厚   24.5       23
リーチ  176       178
血圧   130/80    104/60
脈拍   60        54
体温   36.4       37.0

亀田陣営採点に不満-WBAへ提訴


昨日デンガオセーンからタイトル奪取に失敗した亀田陣営が7日7時半から大阪市内のホテルで会見し、採点が不服だとしてWBAに提訴、再戦を要求することを明らかにした。
 同ジムの五十嵐会長は「昨日の試合は、前半確実にポイントを取っていたと思う。チャンピオンはテクニカルだったがホールドが多かった。減点されないのはチャンピオンのうまさかもしれないが、それでもホールドは目立った。3ポイントは勝っていると思う。ダイレクトに再戦を要求したい。スーパーバイザーも我々の主張を認めてくれている。いい試合で終われるものではなく、引き下がれない」と語った。
 スーパーバイザーのアラン・キム氏も「クレームとビデオをWBAに提出して再戦要求することを勧める」と語ったが、「納得できないなら提訴する権利がある、ということ。採点に関して? 私はレフェリーでもジャッジでもない。立会人の仕事はタイトルマッチがスムーズに行われるようにすること。判定について意見を言うことはできない。個人的な意見だが、試合はクロスファイトで素晴らしかった。だから再戦を勧める。スコアとは関係ない。先日大阪で名城と引き分けたカサレス陣営からもクレームがあった。その試合もWBAに再戦を勧めている」。 亀田陣営とはニュアンスが異なるキム氏だが、亀田サイドから提訴され次第早急に検討する、とした。(写真はキム氏(中央)と五十嵐会長㊧)

6日、大阪市中央体育館の試合結果

※左が勝者
6回戦
山川浩平(グリーンツダ)判定花木章年(大一スペースK)
4回戦
今村則之(正拳)判定澤野伸吾(新日本大阪)
佐藤成吾(松田)KO2回鴨下善幸(岡崎)
森仁志(オール)判定村瀬恭兵(岐阜ヨコゼキ)
西口直輝(森岡)反則失格石川慎祐(ハラダ)

2009年10月6日火曜日

亀田大毅試合後コメント


2度目の世界挑戦に失敗した亀田大毅は次のように語った。「悔しいっすね。始めは堅かったが大体思い通りにできた。チャンピオンは思ったとおりだった。チャンピオンが苦しいのも分っていたけれど、俺が(攻めて)いけなかった。100%出せたかといえば、100ではないけれど、思っていたことはやった。相手のクリンチは、減点されていないので、あれもテクニック。判定? 僕から言うことはないです。世界に近づいた?勝負は勝たなアカンし……。ファンは勝っても負けてもありがとうと言いたい」もう一度挑みたいかという質問にはしばしの沈黙の後、「このためだけにやってきたので……家族もおるし、ボクシングしかないし……」と敗者。王者の右ボディーを打たれ続けたことには「右のボディー?……ボディー?……」覚えていない?「そんなことはないですけれど……」今後の課題を聞かれると、「今は俺負けているし、言うことないです」といって会見を終了した。

亀田大毅0-2判定負け WBAフライ級挑戦


 大毅のチャレンジは失敗――6日夜、大阪市中央体育館でWBA世界フライ級王者デンガオセーン・カオウィチット(タイ)に挑んだ亀田大毅(亀田)だが2-0判定負け。初のタイトル獲得はならなかった。
 亀田は持ち前の体力でデンガオセーンに迫ったが、王者は脚を使いつつ右ボディーストレートなどを当てて的確さをアピール。予想された後半のペースダウンにも、クリンチでごまかしながらしのいだ。ダウンシーンはなし。スコアはジャッジ1人が114-114とドローにしたものの、残りの2人は115-113でデンガオセーンの防衛を支持していた。
 王者は坂田から奪ったタイトルの2度目の防衛に成功し、一方の亀田は2年前の内藤戦以来の2敗目を喫した。もし今回獲れば兄・興毅(WBA・Lフライ級)と兄弟世界王座獲得の記録が生まれていたが、それも叶わなかった。

岡山が総合優勝  新潟国体


 6日、新潟県の加茂市で第64回国体決勝が行われ、全日程を終えて岡山県が総合優勝を果たした。2位は地元の新潟県、3位以下は北海道、広島県、神奈川県の順。
 岡山は少年フェザー級・藤田大和、成年ライト級の清水聡が優勝。決勝に3人を送り込んだ新潟も成年ウェルター級平野義幸、同ミドル級石山俊朗が優勝したが、岡山県の得点(54)に届かなかった。
 各決勝の結果は以下の通り(左が勝者)。なお来年の国体は千葉県で開催される。
■少年の部
LF 井上尚弥(神奈川)P 浦上弘樹(香川)
F 青木貞頼(広島)RSC2回 飛田貴大(岐阜)
B 中澤奨(大阪)P 山田将太(福岡)
Fe 藤田大和(岡山)P 井上浩樹(神奈川)
L 内藤律樹(神奈川)P 田中一(北海道)
LW 吉野修一郎(栃木)失格2回 齋藤晶(福島)
W 浅岡亮太(埼玉)P 西條貴陽(群馬)
M 漆原祥(神奈川)棄権2回 加納大地(広島)
■成年の部
LF 林田太郎(千葉)P 柏崎刀翔(石川)
F 豊田大(福岡)P 及川太郎(岩手)
B 戸部洋平(千葉)P 丸亀光(広島)
Fe 藤沢勝久(兵庫)P 中野慎也(新潟)
L 清水聡(岡山) P 杉浦剛史(青森)
LW 川内将嗣(佐賀)P 鈴木康弘(北海道)
W 平野義幸(新潟)P 山田崇人(奈良)
M 石山俊朗(新潟)RSC3回 濱崎良太(岡山)

2009年10月5日月曜日

強打鈴木、タイ選手を3度ダウン 3回TKO勝ち


 日本ミドル級1位鈴木典史(ピストン堀口)が5日夜後楽園ホールのメイン8回戦に出場、タイのノーランカー、ペットナムエーク・シットサイトーンを3度倒して3回23秒TKO勝ちした。これで鈴木は昨年敵地兵庫で日本ミドル級王者(当時)江口啓二(姫路木下)に挑んで判定負けした後5連勝をマーク。
 タイ選手はズングリ型のサウスポー。同じリングで川崎タツキ、大迫亮、加山利治にKO負けしており、今回も鈴木14度目のKOは時間の問題と思われた。初回慎重に左リード・ブローを放つだけで右を温存した鈴木。2回に最初のダウンを奪ったのは左フックを顔面に打ち込んだもの。すぐさま2度目のダウン。自動的KOとなる3度目は時間が足りなかったが、続く3ラウンド開始早々、右ショートを決めると、タイ選手はあえなく倒れ、ここでウクリッド主審が試合終了をコールした。鈴木はKO率をさらにアップしてレコードを16勝14KO2敗1分とした。
 セミのS・ライト級8回戦は、岩渕真也(草加有澤)が森下裕己(協栄)に4回のワンチャンスで連打しこの回2分59秒レフェリーストップによるTKO勝ち。他の8回戦結果は、フェザー級鈴木徹(横浜光)が山本敏充(江坂)に判定勝ち、フェザー級山崎武人(本多)が橋本歩和(草加有澤)の傷で5回7秒負傷判定勝ち。

横内香子写真集&写真展「IN THE BOX」


 写真家でワタナベジムの練習生でもある横内香子さんが5年にわたって撮り続けた作品をまとめた写真集「IN THE BOX」(蒼穹舎・税込2940円)が5日発売になった。同時に本日から東京都内で写真展も開催されている。
 横内さんはワタナベジムの練習生として15年のキャリアがあり、練習仲間のボクサーたちの魅力を伝えたいと写真を学び、5年前から撮影を続けていた。今回の写真集に収められた作品では、内山高志、河野公平他多くのワタナベジムの選手や、トレーナーたちにもカメラを向け、特に試合前の控え室のショットが多い。
 写真展は5日から18日まで、東京・新宿の「ギャラリー蒼穹舎」(Tel.03-3358-3974)で開催。入場無料。毎日午後1時から7時まで。なお写真集は写真展会場、ワタナベジム他で購入できる。詳しくは蒼穹舎ホームページ(http://sokyusha.com)で。

6週間高地練習で絶好調――不敗のサルガド


 エルナンデスに約1時間遅れて、リナレスのWBA世界S・フェザー級王座に挑む同級6位フアン・カルロス・サルガド(24)が、同じく帝拳ジムでジム・ワークを公開した。こちらもスパーはせず、シャドウやサンドバッグ打ちと、軽目のメニュー。体重も「リミットまであと2キロ」は想定通りということだ。「これまでウェイトで問題を起こしたことはない」とも。
 サルガドもメキシコ市近くのトルーカ(標高約3500メートル)で高地トレーニングを6週間続けてきたといい、スタミナ対策も万全という。
 これまで21戦20勝14KO1分と負け知らずだが、世界チャンピオンとのスパー経験はないとのこと。それでも、リナレスを「4団体の中でも一番いいチャンピオン」(サルガド)と評価しつつ、「リナレスは勝利を確信しているだろうが、試合で初めてそれが間違いだと知る」(キンタナ・プロモーター)と、挑発的発言も。こちらも調子はよさそうだ。

「試合中は西岡を尊敬しない!」挑戦者が公開練習


 10月10日のダブル世界戦で王者西岡利晃、ホルヘ・リナレスと対戦するメキシコの挑戦者2人が5日午後、東京・神楽坂の帝拳ジムでメディアに練習を公開した。
 最初にジムに現れたWBC世界S・バンタム級5位、イバン”チョコ”エルナンデス(26)が、記者の質問に答えた上で、トレーニング開始。これまで消化してきたスパーの数は、「120~150ラウンド」とずいぶんアバウトだが、ホームタウンのエンセナーダ市近くの3000メートル近い高地でトレーニングしてきたため、コンディションは絶好調だという。高地トレーニングは今回が初めてとか。世界のチャンスをモノにしたいという意欲のあらわれだろう。この日はスパーはせず、シャドウボクシング、ミット打ちなど軽目の練習で切り上げた。
「西岡を世界チャンピオンとしてリスペクトしているが、リングの上ではそれは捨て去る」と対抗意識を露にしていたエルナンデス。同行のロサダ・プロモーターは過去の来日でクリスチャン・ミハレスが川嶋勝重に2度勝っており、「イバンが日本で3度目の勝利をもたらしてくれるだろう」と期待している。
 なおエルナンデスは日本食が大好物だそうで、「計量をパスしたらスシを食べたい」と、今はガマン――。

新潟国体準決勝の結果


 新潟県の加茂市で開催中の第64回国体は5日準決勝が行われ、少年・成年ともに明日の決勝進出者が決まった。
 少年の部は神奈川県が井上尚弥(LF級)、井上浩樹(Fe級)、内藤律樹(L級)、漆原祥(M級)の4人を決勝に送り込む勢い。先のインターハイで兄弟同時優勝の快挙を成し遂げた岡山県の藤田ブラザースはこの日までに弟・健児(B級)が敗れ、兄の大和(Fe級)のみが勝ち進んでいる。ほか青木貞頼(F級=広島)や吉野修一郎(LW級=栃木)らも決勝進出を決めた。
 一方成年の部は地元・新潟県の中野慎也(Fe級)、平野義幸(W級)、石山俊朗(M級)が勝ち上がり気を吐いている。特に中野は準決勝で昨年の全日本王者・重田誠(熊本)にポイント勝ちする殊勲を挙げた。Lウェルター級の川内将嗣(佐賀)、ライト級清水聡(岡山)の北京五輪代表はじめ、バンタム・丸亀光(広島)、Lフライ級林田太郎(千葉)、ライト級杉浦剛史(青森)らチャンピオン組は順調に決勝へと駒を進めた。
 明日の組み合わせは以下の通り。
■少年の部
LF 井上尚弥(神奈川)-浦上弘樹(香川)
F  飛田貴大(岐阜)-青木貞頼(広島)
B  中澤奨(大阪)-山田将太(福岡)
Fe 井上浩樹(神奈川)-藤田大和(岡山)
L  田中一(北海道)-内藤律樹(神奈川)
LW 齋藤晶(福島)-吉野修一郎(栃木)
W  西條貴陽(群馬)-浅岡亮太(埼玉)
M  加納大地(広島)-漆原祥(神奈川)
■成年の部
LF 柏崎刀翔(石川)-林田太郎(千葉)
F  豊田大(福岡)-及川太郎(岩手)
B  丸亀光(広島)-戸部洋平(千葉)
Fe 藤沢勝久(兵庫)-中野慎也(新潟)
L  杉浦剛史(青森)-清水聡(岡山)
LW 鈴木康弘(北海道)-川内将嗣(佐賀)
W  山田崇人(奈良)-平野義幸(新潟)
M  石山俊朗(新潟)-濱崎良太(岡山)

デンガオセーン50・7キロ、亀田50・8キロ-WBAフライ級戦

 明日大阪市中央体育館で行われるWBA世界フライ級タイトルマッチの計量が正午、大阪市内のホテルで行われ、チャンピオンのデンガオセーン・カオウィチット(タイ)が50・7キロ、挑戦者の亀田大毅(亀田)が50・8キロと、ともに一回でパス。減量苦が懸念された挑戦者だったが、検診の数値も通常と変わらず、ウェイトコントロールはうまくいった様子だ。
先だって行われた調印式は記者からの質問もほとんどなく、両者が抱負を述べ合うもの。調印式と計量後の写真撮影で両者が握手した時に、挑戦者がグッと強く握ったが、王者は「よくあること。マナーとして問題はあるけれど」と余裕で受け流した。使用グローブはメキシコ製。
検診の結果は次の通り。
     デンガオセーン  亀田
体温   36・5       35・9
脈拍   85         47
血圧   122/79     141/80

※オフィシャル
レフェリー ラファエル・ラモス(アメリカ)
ジャッジ  レビ・マルティネス(アメリカ)
シルベストレ・アバインザ(フィリピン)
セルジオ・カイズ(アメリカ)
立会人 アラン・キム(韓国)

2009年10月4日日曜日

長嶋、無冠戦で55秒KO勝ち


4日、静岡・清水マリンビルのノンタイトル8回戦に東洋ライト級チャンピオン長嶋建吾(18古河)が登場。タイのチョンラシット・ムアンスリンを55秒でKOした。

まさにワンパンチ。プレスをかけてムアンスリンをロープに追い込んだ長嶋が左を繰り出すとこれがアゴに命中。タイ選手はリングから落ちそうになってダウン。タンカで運ばれてしまった。「もっと長くやりたかった」と長嶋も拍子抜けのKO劇だった。タイムは55秒。防衛戦は来年1月を予定している。

メイン10回戦は、地元の柏樹宗(三津山)がジャーメド・ジャラランティ(インドネシア)とタフファイトを演じた末左目上を切り裂かれて4回TKO負けだった。

前座の結果は次の通り(左が勝者)

8回戦

ススム浅沼(三津山)KO1回アーサー・ローマン(インドネシア)

田島秀哲(西遠)TKO7回福森智史(正拳)

4回戦

網沼有人(三津山)判定歳岡啓輔(正拳)

柘植雄季(駿河)判定中田敏夫(協栄)

佐々木判定負け WBA世界ウェルター級戦

 日本人初の世界ウェルター級チャンピオン誕生ならず――。3日(日本時間4日早朝)ウクライナのドネツクで行われたWBA世界ウェルター級タイトルマッチは、王者ビアチェスラフ・センチェンコ(ウクライナ)が同級15位佐々木基樹(帝拳)の挑戦を大差の判定でかわし、初防衛に成功した。
  試合開始ゴング直後、佐々木はチャンピオン目がけて突進し先制攻撃に出た。しかしセンチェンコはこれをかわすと、身長で8センチ、リーチで9センチの体格の利を生かして、佐々木得意の接近戦を許さず、アウトボックス。ジャブ、ワンツーを積極的に放って、元アマの名選手らしい巧みな試合運びをみせた。
 ポイントではセンチェンコがリードしたものの、6回にはバッティングで右目を切り出血。クリストドール主審(南アフリカ)はこれを故意の反則ととり、佐々木に2ポイントの原点を科した。佐々木も持ち前のトリッキーなボクシングで後半王者を脅かした。9回には王者が左目もカットし出血に苦しんだところにラッシュを敢行。ペースが変わるかと思われたが、センチェンコも慎重に佐々木の攻撃をかわし、変則的な挑戦者の不意打ちパンチを食うリスクを冒さない。結局両者12回フルに戦い、佐々木は自ら予言した「番狂わせ」を起こすには至らなかった。
 3ジャッジの採点は、全員が9ラウンドを佐々木につけた以外は王者が取り、119-107の大差がついていた。
 佐々木の話「やはりチャンピオンは強かった。くやしいけれど、でも(実力を)全部出したので、悔いはない。できるなら今すぐにももう一度やりたい。でも(世界戦は)これが最後かな」

2009年10月3日土曜日

内山も1位撃破-V5


3日後楽園ホールのダブル東洋戦、メイン格のS・フェザー級は王者内山高志が1位アーロン・メルガレホを7回TKOに下して5度目の防衛に成功した。
フィリピン王者のメルガレホは内山と同タイプ。アップライトの構えからスウェーと足で距離をコントロールして右カウンターを狙う。王者はこれを警戒して持ち前のパワーは抑え目のスタート。じっくりチャンスを待った。3回から挑戦者も次第に前掛かりになると、内山は強烈な左ボディーでダメージを与えてジワジワ弱らせた。そして迎えた7回、相手の消耗を見て取った内山がスパート。フルパワーでメルガレホを打ちまくり、タオル投入のTKO勝ちを飾った。
内山は現在WBA4位、WBC2位。「指名挑戦も視野に入った」と渡辺会長。内山は「チャンスはそうはない。一度で取りたい。チャンスが来るまで頑張ってさらにレベルを上げたい」と語っている。

河野初防衛 タンポスに判定勝ち


 3日夜、後楽園ホールで行われたOPBF・S・フライ級タイトルマッチは、チャンピオン河野公平(ワタナベ)が1位挑戦者のマルビン・タンポス(比)に3-0判定勝ち。名城戦後に返り咲いた王座の初防衛に成功した。
 河野は初回早々スリップ気味のダウンを奪われたが、持ち前のエネルギッシュなファイトで挽回。この日は打ってはステップし、多彩なパンチでタンポスを攻め立てた。これにタンポスもノーモーションの左フック、右アッパーで対抗し、最後まで王者を苦しめる。しかし河野は最終12回押されながらもスリップ気味のダウンを奪い返し、ダメ押しのポイントを奪った。ジャッジのスコアはアルメダ(比)が116-110、浦谷(日)が116-111、主審の金が116-111で全員が河野を支持した。
 この日のアンダーカードは以下の通り(左が勝者)。
8回戦 伊藤和也(宮田)負傷判定5回 大川泰弘(ワタナベ)
8回戦 金城智哉(ワタナベ)KO4回 斐基錫(韓)
8回戦 佐藤祐太(ワタナベ)引き分け 渡邉卓也(青木)
4回戦 井上義夫(E&Jカシアス)判定 齋藤志朗(ワタナベ)

メキシコから刺客2人が来日

 西岡、リナレスの挑戦者がやってきた――10月10日のダブル世界タイトルマッチに出場するメキシコの挑戦者2人が3日早朝成田着の飛行機で揃って来日した。西岡利晃のWBC世界S・バンタム級王座に挑む同級6位イバン・エルナンデスと、ホルへ・リナレスのWBA世界S・フェザー級王座に挑む同級5位フアン・カルロス・サルガドで、長旅の疲れもみせず、「KOを狙っている。10月10日は私の夜になるだろう」(サルガド)、「あえてKOは狙わないが、どんな試合でも勝ちたい。極上の試合をみせたい」(エルナンデス)とそれぞれ必勝宣言した。
 西岡に挑むエルナンデス(26)は、「サウスポーは得意。これまで6度やって負けたことがない」と豪語。西岡がメキシコ人と8戦全勝という実績についても「レベルが高い相手はジョニー・ゴンサレスだけ。それもラッキー・パンチだった」と挑発ともとれる刺激的発言をした。不敗のサルガド(24)も、これまで一度もダウンしたことがないと頑丈さをアピールした上で、「リナレスは完成されたボクサーだが、私のようなレベルの高い選手と対戦したことがないのでは」と、こちらも十分刺激的なコメント。 写真はポーズをとるエルナンデス(左)とサルガド

佐々木がウクライナで世界挑戦 計量パス

 アウェイで番狂わせ起こすぞ! 3日(日本時間4日早朝)ウクライナのドネツクで予定されるWBA世界ウェルター級タイトルマッチで同級15位佐々木基樹(帝拳)が地元の王者ビアチェスラフ・センチェンコに挑む。2日の計量では、王者、佐々木ともリミットいっぱいの147ポンドでパスし、まず試合前の難関を乗り超えた。
 試合は市内のドゥルズバ・スポーツパレスで行われる。なお使用グローブはWBAルールで8オンスとされ、挑戦者陣営を戸惑わせた(日本のルールではウェルター級以上は10オンス)が、佐々木本人は「8オンスのほうがいい」と強打を生かせる軽いグローブの使用を歓迎しており、もめごとには至らなかった。
 センチェンコ(31)は4月に同胞ユーリ・ヌズネンコを判定で攻略して王座につき、これが初防衛戦。元五輪代表からプロ転向して29戦全勝20KOの右ボクサー。佐々木については「(ビデオテープで)3試合みたうち2試合はサウスポーの相手だった」とぼやいており、情報の入手には苦労したようだ。それでも、佐々木を頭脳派のボクサーとして把握しており、「きつい試合になっても大丈夫。ユーリ戦(王座獲得戦)以上の調子でリングに上がるつもり」と語っている。
 一方27日に現地入りした佐々木(33)は、プロ年、41戦目(32勝20KO7敗1分)でつかんだ初の世界挑戦。日本を発つ前は「番狂わせでなければ勝てない」と言いつつも、これまで何度も演じてきた番狂わせを、敵地ウクライナで再び起こすことに自信を持っているようだった。以下は佐々木のブログから――。
「挑戦、しかも勝てそうにない勝負には俺強いから。 今まで勝てないと言われた相手に勝ってきたから。 日高、湯場、ダウディ・バハリ、サンティリャン。(中略)むしろ勝てないだろうと言われて勝てなかった試合がない。 今まで40戦やってきての話」
 これまでの相手とは違うと、重々認識した上でのこのコメントに期待したい。勝てばウェルター級史上初の日本人世界王者が誕生する。写真は王者センチェンコと握手する佐々木=Photo/Union Boxing Promotion=

9月のMVPに八重樫 東日本ボクシング協会

 東日本ボクシング協会(大橋秀行会長)は2日、9月の月間賞を発表。最優秀選手には、5日の日本ミニマム級タイトルマッチで、金田淳一朗(白井具志堅スポーツ)を撃退した同級チャンピオン、八重樫東(大橋)を選んだ。また、敢闘賞には、8日のフェザー級8回戦で元世界挑戦者福島学(花形)を判定に降した日本フェザー級4位、天笠尚(HS山上)が、同じく新鋭賞には19日のS・バンタム級8回戦で、8位中嶋孝文(ドリーム)をKOして同級10位にランクされた蔦谷貴法(博多協栄)が決まった。