2011年8月31日水曜日

IBFミドル級戦 タスマニア島でゴング!



 東京のダブル世界戦と同じく31日夜オーストラリアで挙行されるIBF世界ミドル級タイトルマッチの計量が30日行われ、王者ダニエル・ゲール(豪州)、挑戦者エロモゼール・アルバート(ナイジェリア)とも無事クリアーした。現地からの情報で、ゲールは72.35キロ(159.5ポンド)、アルバートは71.67キロ(158ポンド)だった。ミドル級リミットは160ポンド(72.57キロ)。
 試合はオーストラリア、タスマニア島最大の街ホバートのエンターテイメント・センターで行われる。5月ドイツでセバスチャン・シルベスター(独)を下して戴冠したゲールは初防衛戦。地元タスマニア島でのファイトはプロとして3戦目となる。
 一方、37歳にして世界初挑戦のアルバートはナイジェリア出身で米国東部在住。「8歳のバースデーを迎えるツインの息子たちにベルトを持ち帰る」と話している。



オルティスが下着メーカーのモデルに



 オルティスが自慢の?ナイスボディを披露――。9月17日ラスベガスでフロイド・メイウェザーとの対決に臨むWBC世界ウェルター級チャンピオン、ビクトル“ビーシャス”オルティス(米、24歳)がアンダーウェアのモデルとして登場し、米国で話題をさらっている。
 これはインターネットの下着販売サイト、フレッシュペア・ドットコムで起用されたもので、ブリーフのモデルを務めている。ショットはかなりキワドイものもあり、女性ファンが倍増する?セレブのゴシップサイトTMZが発信し、瞬く間に注目度が増した。
 メイウェザー戦は7-1、8-1ともいわれるほど予想不利のオルティスだが、「メイウェザーは私を驚かせるものではない。自己宣伝が多すぎる」とロサンゼルスの新聞のインタビューで発言。明日30日(現地時間)地元ベントゥーラのジムで公開トレーニングを予定している。

2011年8月30日火曜日

承認も下りた!明日ダブル世界戦-4選手計量パス



 明日の本番を控えた30日正午、東京・赤坂のTBSでWBA世界バンタム級戦、同S・フライ級戦の計量がファン公開のもとで行われ、4選手ともリミットでパスした。

ウェイトと検診結果

バンタム級
     体重   体温   脈拍 血圧
亀田   118ポンド 36.6度  53  122/77
デラモラ 118ポンド 36.5度  52  145/65

S・フライ級
カサレス 115ポンド 37.4度  93  113/72
清水   115ポンド 36.5度  60  140/86

バンタム級王者の亀田興毅は「(計量が終わってホッとしている。明日は最高の試合をして、KO勝ちで締めくくります」と抱負を述べた。挑戦者デビッド。・デラモラは「プレッシャーは感じていません。明日になったら感じるかもしれないが」と世界初挑戦の心境を述べつつ「明日はデラモラがどんなボクサーか皆さん分ってくれと思う。新しいチャンピオンが生れます」とも。写真撮影では亀田を挑発し、逆に押し返される場面もあった。

 S・フライ級、ウーゴ・カサレスは全裸になって計量をパス。「フィジカルコンディションは問題ない。戦ったのは減量だけ。(パスして)試合の準備が整いました。クレバーな試合をしたい」と語り、「明日、何キロでリングに上がるかは言えないが、60キロぐらいがベストかな」とかなりの増量の構えだ。一方の清水智信は「王者はウェイトを増やして試合に臨むでしょうが、それをマイナスにするようなボクシングをしたい。グローブ(メキシコ製8オンス)の件とともに、自分のプラスに変えたい。チャンピオンはうまく、老獪だが、自分も負けていないと思う。最高の試合で勝ちたい」と語っている。
 気を揉んだ承認問題だが、オフィシャルの指示がWBAから届き、「ルールに則って試合を行う」と立会人のアラン・キム氏がゴーサインを出している。



2011年8月29日月曜日

亀田×デラモラ、カサレス×清水 調印式・会見

 31日のダブル戦の調印式ならびに記者会見が29日、東京ドームホテルで行われた。WBAバンタム級戦は王者亀田興毅(亀田)が挑戦者デビッド・デラモラ(メキシコ)を迎える。「コンディションは最高」と好調をアピールした亀田は挑戦者の印象を「特にない」としたものの、「返り討ちに遭わせる」と自信満々。写真撮影で相手を睨みつけ「(デラモラは)年下やし、まだまだ。気持ち(の強さ)が違うよ」と得意げだった。一方、ジャケット姿で会見に臨んだデラモラも「私も特に印象はない。冷静だよ」と亀田の挑発に乗らない構えを見せていた。バンタム級戦はウイニング社製8オンスのグローブが用いられる。
 またWBA・S・フライ級戦は王者ウーゴ・カサレス(メキシコ)対同フライ級4位清水智信(金子)の一戦。この試合はWBAからの承認待ち問題が浮上しているが、正式承認について立会人のアラン・キム氏(韓国)は「今日の夜か明日朝までにはおりるだろう」と語った。清水は「ノンタイトルになるかもしれないと正直なところ動揺したが、自分の試合に集中できた。その精神面が世界戦を2度戦った経験だと思う」と冷静に語った。「ボクシング人生をかけて勝ちたい」と意気込んでいる。対するカサレスは「清水は私のパンチが届かないように下がったりして戦うかもしれないが、その対策はしてきた。難しい試合にはなると思うが」としつつも「いつかは興毅とデラモラの勝者と戦いたい」とバンタム級挑戦の野望も明かした。S・フライ級戦はメキシコ・レイジェス社製8オンスのグローブが使用される。
 以下は、両試合のオフィシャル構成。
≪バンタム級≫
レフェリー=ラウル・カイズ・ジュニア(米)/ジャッジ=リカルド・ドゥンカン(パナマ)、カルロス・スクレ(米)、ピニット・プラヤドサブ(タイ)
≪S・フライ級≫
レフェリー=ピニット・プラヤドサブ(タイ)/ジャッジ=リカルド・ドゥンカン(パナマ)、カルロス・スクレ、ラウル・カイズ・ジュニア(ともに米)

ソリス、オリバに3-0判定 IBF・J・フライ級戦

 ガルシア-フエンテス戦と同じ27日メキシコ・グアダラハラで行われた軽量級の世界タイトル戦。地元のIBF世界J・フライ級チャンピオン、ウリセス“アーチー”ソリス(メキシコ)が挑戦者ジェザー・オリバ(フィリピン)を大差の判定で下した。
 2ラウンドからペースを握ったソリスが左ボディー、右アッパーなどを巧打してリード。ラウンドを重ねるたびにポイント差は開くが、オリバはノーダメージ。クリンチでメキシカンの攻撃を遮断する巧妙さも見せる。オリバは中盤、体ごと叩きつけるボディー打ちなどで抵抗。しかしソリスは左ジャブでアウトボックスするスキルも披露し、そのまま逃げ切った。公式スコアは118-110,119-109、120-108とワンサイドだったが、フルマークはないように思われた。
 試合翌日30歳の誕生日を迎えたソリスは34勝21KO2敗3分。ローマン・ゴンサレスとの統一戦、ブライアン・ビロリアとのリベンジマッチを望んでいる。敗れたオリバは初黒星。17勝11KO1敗1分。


ダウン応酬、フエンテスがガルシア攻略

 メキシコのグアダラハラで27日夜(現地時間)行われたWBO世界ミニ・フライ級タイトルマッチは挑戦者モイセス・フエンテス(メキシコ、IBF10位)が同国の王者ラウル“ラジート”ガルシアを2-1判定で下し、初挑戦でベルトを獲得した。
 両者持ち味を発揮した白熱ファイトだった。
 前半、サウスポーのチャンピオンが果敢に仕掛け、フエンテスは鼻血に見舞われる。だがミニマムで173センチの長身を誇る挑戦者はリーチを生かして反撃。手数が格段に増し、遠目から放つボディーブローが威力を発揮する。そして7回終了間際、フエンテスは右でダウンを奪う。だがここを凌いだガルシアは9回終了直前、左でお返しのダウンを奪う。勝負は混沌としたが、ラスト3ラウンズ、プレスをかけ続けて攻め込んだのは挑戦者。それがスコアカードに反映され、ジャッジ1人は114-112でガルシアを支持したが、他の2者は同じスコアでフエンテスの勝ち。
 バレラ・ジムの新鋭フエンテスはテレビ解説を務めた御大マルコ・アントニオ・バレラの祝福を受けた。14勝6KO1敗。唯一の黒星は先日、井岡一翔に挑戦したフアン・エルナンデスに喫したもの。2度目の政権のV2に失敗したガルシアは30勝18KO2敗1分。

世界2位の辛も来日 日韓トップ・アマが合同練習



 アマチュアボクシングの「日韓合同合宿」に参加する韓国のトップ選手たちが日本アマチュアボクシング連盟の招きで27日来日。早速この日から東京・北区のナショナルトレーニングセンターで練習を開始し、28日には初めて日本のトップ選手たちと一緒に練習した(合同練習は9月3日まで)。
 来日したのは男子8名、女子3名のトップ選手たちとコーチ3名で、これに金元燦・KABF専務理事ら役員が数名同行している。男子の8選手はいずれも9月中旬にバクー市で開催される世界選手権大会に出場する同国の主力選手。
 30日には東洋大学の道場で強化試合が予定されている(公開はアマチュア関係者のみ)。以前ほど強くはないといわれる韓国だが、世界のトップ級もいて総合力はまだまだ日本より上。8月のアジア選手権大会では金2、銀1、銅2を獲得している。優勝者の2人は、L・フライ級辛種勲(シンジョンフン)は09年の世界選手権銅メダリストでAIBAの最新世界ランク2位、L・ヘビー級金享奎(キムヒョンキュ)は同じく5位と、9月の世界選手権でも活躍が期待される選手だ。このところ勢いづいている日本勢がどこまで肉薄できるか。世界選手権に向けて最終テストの場としても興味深い。
 韓国チームのヘッド・コーチを務める李承倍ヘッド・コーチ(40歳)は五輪で銀・銅メダル獲得の往年の名選手。「30年前まで行われていた韓日交流が、山根明(日連)会長の努力によりこのようなかたちで復活してうれしい。両国がともにレベルアップしていきましょう」と呼びかけていた。
※写真上は28日の練習風景。日本の須佐勝明、新本亜也らが韓国選手とマス・ボクシングに応じていた。下は日韓合同合宿に参加した両国選手とスタッフたち。

2011年8月28日日曜日

四ヶ所、大差の判定負け WBC女子フライ級戦


 メキシコ・トラスカラ州ウアマントラで27日夜、WBC女子フライ級チャンピオン、マリアナ“バービー”フアレス(メキシコ)に挑んだ同級4位四ヶ所麻美(フラッシュ赤羽=写真)は健闘むなしく3-0判定負けを喫した。
 初回、様子見のフアレスに対し互角以上に戦ったように見えた四ヶ所だったが、2回以降パンチの的確さでペースはメキシカンへ傾く。左右にスイッチしながら戦うフアレスは男子顔負けのボディー打ちで断然優勢。歯を食いしばりながら挑戦者は毎ラウンド耐え抜く。それでも決定的なダメージを回避する四ヶ所は8回、右を痛打して沸かせる。だがタフネスを誇る“バービー人形”は反撃して局面を打開。両目尻にアザをつくった四ヶ所は9、10回とフアレスの猛攻にダウンを免れるのが精一杯だった。
 フアレス(30勝14KO5敗3分)の勝利は間違いところだが、スコアカードの100-86、100-90、100-89はあまりにも離れ過ぎ。キャリア不足ながら最後まで戦い抜いた四ヶ所(5勝3KO3敗)の頑張りも称えたい。

ポベトキン、チャガエフ下す WBAヘビー級レギュラー王座決定戦


 27日、ドイツのエルフルトで行われたWBA世界へビー級レギュラー王座決定戦は、2位アレクサンデル・ポベトキン(ロシア)が1位で元チャンピオンのルスラン・チャガエフ(ウズベキスタン)に3-0判定勝利を収め、ベルトを巻いた。7月、デビッド・ヘイ(英)を下し、WBA王座を吸収したウラジミール・クリチコが統一チャンピオンに就いたことでWBAはクリチコをスーパーチャンピオンへ昇格。今回新たにタイトルを設定した。
 試合はアクション満載の好ファイト。序盤、ポベトキンがスピードを生かしたコンビネーションと左アッパーを巧打し優位に立つ。しかし6回、チャガエフは左強打で反撃。以後の2ラウンズも支配する。だが9回、五輪金メダリスト、ポベトキンは手数で圧倒。続く10,11回も攻勢をかけ、チャガエフのスタミナ切れを誘う。最終ラウンド、チャガエフは懸命に突進したが、ポベトキンはアウトボクシングでかわした。オフィシャル・スコアオフィシャル・スコアは117-113が2者に116-112でポベトキンが支持された。
※写真は新王者ポベトキンと左は次期対戦者として名前の上がるホリフィールド

1位幸伸丸判定勝ち

 27日夜、後楽園ホールのメインで行われたウェルター級8回戦は日本1位斉藤幸伸丸(輪島功一S)が同級10位の山川和風(金子)に3-0判定勝ち。タイトル再挑戦に向け前進した。
 いつものように脚を使って攻め込む斉藤。入り際を山川に右ショートで迎撃されるシーンもあったが、中盤からスピーディーな右ストレート、左フックでポイントを集めた。スコアは77-76、77-75、78-76。ランキング1位の座を守った斉藤は中川大資戦以来2度目の王座挑戦について聞かれ「やりたいなあ」と熱望していた。これで斉藤(32歳)は17勝9KO3敗1分。
 同じリングではフライ級のランカー対決が2試合行われた。5位村中優(フラッシュ赤羽)は9位佐藤洋輝(ワタナベ)に3-0判定勝ち。ダウンを奪うことはできなかったがカウンター気味のパンチをビシビシと当て続けた。もう一試合は10位奈須勇樹(角海老宝石)が11位金城智哉(ワタナベ)に5回TKO勝ち。ジャブを突く金城にプレッシャーをかけ続け5回に右で相手の左マブタをカット。この傷が深く、続行不可能となった。
 

2011年8月27日土曜日

井岡が語る左フック&左ボディー 『Fight&Life』最新号で


 好評発売中の格闘技専門誌『Fight&Life』(株式会社フィットネススポーツ発行)の最新10月号にて、WBC世界ミニマム級王者・井岡一翔(井岡)が王座奪取の鍵となった左フックと左ボディーを解説している。
 井岡本人がポイントと語っているのは“肩の使い方”――。テクニック以外にも練習・トレーニングに対する姿勢などを井岡は語っている。参考になる部分も多い――。『Fight&Life』10月号は価格880円。お近くの書店でお買い求めください。書店にない場合は、注文すればすぐに取り寄せてくれます。


あす四ヶ所がフアレスに挑戦 山中の相手も登場


 あす27日(現地時間)メキシコ・トラスカラ州ウアマントラで、四ヶ所麻美(フラッシュ赤羽)がWBC女子フライ級チャンピオン、マリアナ・フアレス(メキシコ)に挑戦する。26日同地で行われた計量で、“バービー人形”ことフアレス、WBC4位の四ヶ所ともフライ級リミットを若干下回る50.75キロでパスした。
 あすはこの一戦のほかに女子タイトルマッチが2試合組まれ、フアレスと並ぶメキシコの美形ボクサー2人が登場する。スサーナ・ムニョスはWBC女子バンタム級シルバーベルト(女子にもシルバー王座があった!)の防衛戦。またエスメラルダ・モレノが同L・フライ級シルバーベルトの防衛戦に臨む。
 一方、同じリングで11月東京で山中慎介(帝拳)と対決するWBCバンタム級2位クリスチャン・エスキベル(メキシコ)が前哨戦。同国のペドロ・ロドリゲスと対戦する。

デラモラが公開練習




 亀田興毅のWBAバンタム級王座に挑戦するデビッド・デラモラ(メキシコ)が27日、東京・港区のピューマ渡久地ジムで練習を公開した。
 ティファナ大学でマスメディア関係の勉強をしているデラモラ。自分のデジカメでカメラマンたちを逆に撮影するなど、将来の仕事の準備に抜かりがない!? 笑顔ものぞかせながらの練習ながら、ストレッチ、シャドー、ミット打ちなどで汗を流した。
 ジムに貼られたモハメド・アリの写真に見入っていたが、本人のアイドルは「マイク・タイソン」。その言葉どおり、シャドーでは頭を小刻みに揺すりながらステップインを繰り返した。タイソンばりのダイナマイトパンチは持ってなさそうだが…。
 練習後の会見では「10歳からボクシングを始めて、サウスポーとは7回程度戦った。プロでも2試合。あまり経験がない」と率直に明かした。ウェイトのほうは「あと2ポンド(約900グラム)」という。

バルサイ敵地で王座獲得 WBA・S・ミドル級決定戦

センチェンコ-アベンダーニョ戦とともにダブル世界タイトル戦として行われたもうひとつの1戦――WBA世界S・ミドル級タイトルマッチは、同級2位カロリー・バルサイ(ハンガリー)が地元の同1位のスタニスラフ・カスタノフ(ウクライナ)との決定戦を制し3-0判定勝ち。09年にWBO王座を失って以来の世界チャンピオン獲得となった。3ジャッジのスコアは115-113、115-114、116-111と、数字の上では接戦だった。
新王者バルサイ(32)はこれで24勝17KO2敗。カスタノフ(27)は29戦目の今回が初黒星だった。なおWBAの正規王座はディミトリ・サーティソン(独)が1年以上防衛戦を行わず王座返上したため、空位となっていたもの。

センチェンコV3 アベンダーニョ倒す WBAウェルター級

 26日(現地時間)ウクライナのドネツクで行われたWBA世界ウェルター級タイトルマッチは、地元の王者ビアチェスラフ・センチェンコ(ウクライナ)が同級13位のマルコ・アベンダーニョ(ベネズエラ)を6ラウンドTKOに撃退し、3度目の防衛に成功した。
 両選手とも日本選手との対戦歴があり、アベンダーニョは石田順裕に2敗。2009年には大阪でWBA世界S・ウェルター級暫定王座決定戦を行い判定負けしている。またセンチェンコは10年に佐々木基樹に判定勝ちして2度目の防衛に成功している。センチェンコ(33)はこれで32勝21KO負け知らず。しかし“戦うチャンピオン”とは対局にある選手で、これが今年初の試合。昨年も佐々木戦の1度しかリングに上がらなかった。一方敗れたアベンダーニョ(38)は30勝22KO8敗1分。

2011年8月26日金曜日

8.31日本武道館決戦へ-メディカルチェック




 日本武道館で予定されるWBAダブルタイトルマッチ出場4選手の予備検診が26日午後都内で行われた。
検診の結果は以下の通り

WBA世界バンタム級戦
      亀田興毅    デラモラ
身長   166センチ   163.5センチ
頸周   38センチ    37センチ
胸囲   99センチ    89センチ
胸厚   24.5センチ  21.5センチ
視力   左右とも2.0  1.5左/2.0
リーチ  169センチ   163センチ
ナックル 25.5左/26 26/27.5
血圧   100/69   120/73
脈拍   48       52
体温   36.9     36.7

WBA世界S・フライ級戦
     カサレス     清水智信
身長   163センチ   168センチ
頸周   37センチ    34.5センチ
胸囲   88センチ    90センチ
胸厚   21センチ    21.5センチ
視力   左右とも2.0  1.5左/1.2
リーチ  165センチ   170センチ
ナックル 27左/27.5 26/27
血圧   132/86   129/83
脈拍   53       46
体温   36.7     36.2


 検診後、亀田プロはS・フライ級戦の承認が降りていないことに関し--仮承認を受け、承認料の払い込みは終わっている。WBAはカサレス側に次戦で暫定王者テーパリットとの王座統一戦を指令していたが、カサレス側のプロモーターがこの問題をクリアしていなかった。現地からは間もなく正式承認されると連絡を受けている。明日にはその報告ができると思う--と語った。

2011年8月25日木曜日

スーパー・シックス・ファイナル ウォード-フロッチ発表会見


 アメリカのケーブルTV大手ショータイム主催「ワールド・ボクシング・クラシック、スーパー・シックス」スーパーミドル級トーナメントがいよいよ大詰めを迎える。10月29日に予定される決勝に駒を進めたのはWBA“スーパーチャンピオン”アンドレ・ウォード(米)とWBCチャンピオン、カール・フロッチ(英)の2人。この統一戦は米国アトランティックシティ、ボードウォーク・ホールで行われる。
 試合のプレゼンテーションが23日ニューヨーク、翌24日ウォードの地元カリフォルニア州オークランドで開催され、プロモーター、テレビ関係者たちといっしょに出席した主役2人は決戦に臨む意気込みを語った。アテネ五輪金メダリストからプロ入り後無敗のウォードは「試合で私はカメレオンになる。フロッチがどんなアングルからパンチを振るって来ようが、私は答を用意している」。対するフロッチは「アトランティックシティではメンタル、フィジカル両面で110%の状態でリングに上がる」
 オッズメーカーの予想は3-1、9-4といった数字でウォード有利と出ている。
※写真は揃って記者会見に出席したウォードとフロッチ 

カサレス公開練習-いい試合になると思う




 31日、日本武道館で清水智信(金子)の挑戦を受けるWBA世界S・フライ級チャンピオン、ウーゴ・カサレス(メキシコ)が今日午後、ピューマ渡久地ジムで公開トレーニングを行った。 シャドー、サンドバッグ打ち、ミット打ちにロープと軽めながら一通りの練習を行った王者は練習後、着ていたシャツを絞ると水道の蛇口をひねったかのように汗が滴り落ちた。
「ウェイトは3キロオーバー。もう日本も4回目だから慣れて調整がむずかしいことはない。清水はやりにくい相手。彼にてとってもこの試合は大きなチャンス。私もベルトを守れるように100パーセントでやる。いい試合になると思う。楽しみだよ」と語った。

2011年8月23日火曜日

30日に日韓トップ同士が対決 アマチュア

 アマチュアボクシングの「日韓対決」が30日に予定されている。
 韓国アマチュアボクシング連盟の金元燦専務理事率いる韓国チーム11選手が日本アマチュアボクシング連盟の招きにより27日来日し、東京・北区のナショナルトレーニングセンターに滞在して日本選手と合同練習する他、30日午後には「強化試合」も予定している。両国とも9月下旬にバクーで開催されるAIBA世界選手権大会に出場する選手たちで、韓国チームの中には、今月初旬に仁川で開催されたアジア選手権大会で優勝したL・フライ級辛種勲(シンジョンフン)とL・ヘビー級金享奎(キムヒョンキュ)も含まれる。事実上の両国トップ同士がグローブを合わせることになり、世界選手権のテスト試合としても注目される。
 なお女子3試合のうち、ミドル級は山崎静代が仕事(タレント業)で海外に出かけており30日に帰国予定のため、この日の試合には出場しないとみられる。

亀田戦の国歌独唱にさくらまやさん


 31日のダブル世界タイトル戦(日本武道館)のリング上で、少女演歌歌手のさくらまやさんが日本国歌君が代の独唱を引き受けることになり、23日東京・葛飾の亀田ジムでメイン出場の亀田興毅も出席してお披露目の記者会見が行われた。=写真=
 まやさんは過去に格闘技のイベントで国歌を歌ったことがあるというが、ボクシングは初めて。ボクシングを生で見るのも今度が初めてという。それでも「指名してくれてうれしかった」と大役に大張り切り。興毅はボクシングの拳と演歌のこぶしを引っ掛けて「俺とまやちゃんと、どっちがコブシが強いか、いい勝負とちがうか?」としゃれ、自らの防衛戦については「(調整は)順調。最後の1週間しっかり調整して、最高の試合をするよ」と約束した。

ドネア-ナルバエス戦 発表近し?

 アルゼンチンのプロモーター兼マネジャー、オズワルド・リベロ氏によると、同氏が擁するWBO世界J・バンタム級チャンピオン、オマール・ナルバエス(アルゼンチン)が、WBC&WBO世界バンタム級チャンピオン、ノニト・ドネア(比=米)に挑戦することに関して、試合成立に最大の影響力がある米国テレビ局HBOが承認を与えたという。
 ドネアの復帰戦は10月22日に予定され、5,6人の対戦候補者がドネアを擁するトップランク社とHBOによってピックアップされているが、ナルバエスはその本命。リベロ氏は前回の防衛戦でナルバエスは左手を痛めており、それが完治していれば、問題なく対戦に応じると語っている。
 会場はロスアンゼルス近郊のホームデポ・センターが有力だが、ネバダ州リノやラスベガスも可能性がある。

2011年8月22日月曜日

11月粟生2度目の防衛戦 山中・五十嵐の挑戦者決定戦も


 帝拳のサウスポー・トリオが揃い踏み――。WBC世界S・フェザー級チャンピオン、粟生隆寛(帝拳)の2度目の防衛戦が決まった。11月6日(日)午後、東京・国立代々木体育館第二競技場で、同級9位のデビス・ボスキエロ(イタリア)を相手に行われると、主催の帝拳プロモーションが11日都内で記者会見を開き明らかにした。この日は粟生の同僚・山中慎介と五十嵐俊幸が出場するWBC世界挑戦者決定戦も2試合用意されている。WBCバンタム級3位の山中は同級2位・クリスチャン・エスキベルと、またWBC世界フライ級3位の五十嵐は、同級2位のウィルベルト・ウィカブ(いずれもメキシコ)と、12回戦でWBC王座への挑戦権を争う。試合は日本テレビが放映する。
 粟生の相手ボスキエロ(30)は30戦29勝14KO1分と負け知らずの選手。粟生も「簡単な相手ではないと思う」と警戒を怠らない。それでも「勝つことが最低条件。試合が決まって気合いが入ってきた。長谷川(穂積)さんの心に火をつけれるような試合をしたい」と、先頃再起を明らかにした親友に向けたコメントも盛り込み、V2の決意を表明した。
 山中(28)の狙うWBC王者は超大物のノニト・ドネア(比)。その前に倒さなくてはならない相手エスキベル(24)は、昨年WBCシルバー王座(暫定王者に相当)を獲得している右ボクサーファイター。山中の14勝10KO2分に対して23勝17KO2敗と、KO率でもひけをとらない。スリリングな強打戦が期待される。一方五十嵐(27)の狙うWBC王者はおなじみポンサクレック・ウォンジョンカム(タイ)。11月に1位で元L・フライ級王者のエドガル・ソーサ(メキシコ)との対戦が決まっており、この勝者に五十嵐が勝てば挑戦できることになる。ウィカブ(27)も昨年獲得したシルバー王座を3度防衛しており、40戦33勝18KO5敗1分1無効試合と豊富なキャリアも五十嵐には脅威だ。
 粟生とともに記者会見に出席した2人は、「勝てば次は世界なのでモチベーションが上がっている。KOで勝ちたい」(山中)。「プロ転向6年目でやっと世界まであと一歩のところまでこれてうれしい。自分の持ち味を最大限に出して勝ちたい」(五十嵐)と、それぞれが11月決戦に向け意欲的な発言をしていた。※写真は記者会見に出席した左から五十嵐、粟生、山中

2011年8月21日日曜日

モンティエル再起2連勝 ペレスを3回KO


 ノニト・ドネア戦のショッキングなTKO負けから2戦目となる元WBC&WBO世界バンタム級王者フェルナンド“コチュリート”モンティエル(メキシコ)が20日(現地時間)メキシコのバジェ・デ・グアダルーペで、アルバロ・ペレス(ニカラグア)に3ラウンド1分26秒KO勝ちを飾った。
 日本で長谷川穂積に挑戦歴があるペレスが体格で一回り上回る。初回、2回とサウスポーから左を振りかざし、モンティエルを悩ます。1ラウンドにはスリップと判定されたが、メキシカンをマットに這わす。しかし3ラウンド、パンチ交換でモンティエルの左フックがアゴを急襲。大の字になったペレスは起き上がったが、主審はカウントアウトした。 前回のセルメーニョに続き、中南米の強豪をストップしたモンティエルは46勝36KO3敗。この試合122ポンドを計測した元王者は次戦でS・バンタム級王座挑戦を切望している。敗れたペレスは21勝12KO3敗1分。

カネロの脅威アングロ初回KOで復帰

 WBC・S・ウェルター級2位アルフレド“ペロ”アングロ(メキシコ)が20日(現地時間)故郷メヒカリに登場。ジョセフ・ゴメス(米)を初回で倒し、13ヶ月ぶりのリングを飾った。
 結末は早かった。開始後、長身のゴメスはジャブとステップを駆使していたが、アングロの上下への3連打を食らい四つんばいにダウン。カウント中にセコンドが棄権を申し出、呆気ない幕切れに。KOタイムは1分24秒。
 移民法違反容疑でアメリカでの試合がサスペンドされているアングロだが、先日GBPとサイン。次戦で1位バネス・マルティロスヤンとの“最終”挑戦者決定戦を望んでいる。同胞のサウル“カネロ”アルバレスには大きな脅威となる。
 アングロは20勝17KO1敗。ニューメキシコ州からやってきたゴメスは17勝8KO5敗1分。アングロはこの勝利でWBC米大陸S・ウェルター級王座に就いている。

向井6戦目の王者ならず フエンテスに完敗


 20日、大阪市住吉区民センターで行われたOPBFフライ級タイトルマッチは王者ロッキー・フエンテス(フィリピン)が挑戦者でWBC同級10位の向井寛史(六島)に大差3-0判定勝ち。4度目の王座防衛に成功した。プロ6戦目のタイトル奪取を狙った向井だがこれに失敗した。
 試合は王者フエンテスがサウスポーの向井に右ボディーストレートで肉迫、連打でロープを背負わせるシーンが続いた。向井もシャープな左ストレートをヒットし、会場を沸かせたが、相手のプレッシャーに後手に回った。最後までダウンを拒否してガッツを見せたものの、118-110、117-111、118-111のスコアで退いた。
 アマチュアを経てプロ入りし、6戦目で東洋太平洋王座挑戦を果たした向井は力の差を見せつけられて完敗。「相手が強く、自分が弱かった」と涙にくれたが「これを糧にしないと、本当にただの負けになってしまう」と出直しを期していた。5勝1敗。
「向井は横への動きがよかった」と敗者をたたえたチャンピオンはこれで28勝17KO6敗2分。
 セミの8回戦は川口勝太(六島)が西村崇(ヨシヤマ)に6回1分49秒TKO勝ち。序盤から試合を優勢に進め、6回に左ボディーで効かせた後の連打でストップした。川口は11勝3KO3敗1分。

2011年8月20日土曜日

ジョニゴンがムタグアと防衛戦 9・15エルパソで


 WBCとメキシコのプエブラ・プロモーションが伝えるところでは、WBC世界フェザー級チャンピオン、ジョニー・ゴンサレス(メキシコ)が9月15日、日本で長谷川穂積(真正)から獲得した王座の2度目の防衛戦を行う。相手はロジャー・ムタグア(タンザニア)が抜擢された。
 フアン・マヌエル・ロペス、ユリオルキス・ガンボアに挑戦したムタグア(27勝19KO14敗2分)は現在ノーランキングだが、今月13日メキシコ・アカプルコで行われたWBA世界ミニマム級暫定タイトルマッチの前座で中堅のペドロ・ナバレッテ(メキシコ)に判定勝ちを収めており、最新ランクには顔を出すと思われる。
 前回のトマス・ビジャに続き、事実上ランク外の挑戦者を迎えるゴンサレス(49勝43KO7敗)だが、これにはエクスキューズがある。今回もランカーのロイネット・カバジェロ(パナマ)に出場を依頼したが、同選手に米国の査証が下りなかったとのこと。試合は米国テキサス州エルパソで予定される。



ミハレスが王座返上 マルティネス-ゲレロで決定戦


 クリスチャン・ミハレス(メキシコ)がIBF世界J・バンタム級王座を返上した。理由は体重をつくれないためで、バンタム級に戻りキャリアを進めることになった。このニュースと同時に王座決定戦の情報が発信され、1位ラウル・マルティネス(米)-3位ロドリゴ・ゲレロ(メキシコ)が9月24日メキシコ・メヒカリで対戦する。
 これらの選手の最近の経過を振り返ると、昨年11月マルティネスとゲレロが挑戦者決定戦を行い、マルティネスが2-1判定勝ち。翌12月ミハレスが当時の王者アルベルト・ロサス(メキシコ)を判定で下し、このクラスの王者にカムバック。今年5月、初防衛戦でマルティネスを迎える予定だったが、挑戦者がスパーリングで目をカットしたため、ミハレスはカルロス・ルエダ(ニカラグア)と対戦し判定勝利を収めていた。
 主催のサンファー・プロモーションによると、9月24日のメインはホルへ・アルセ(メキシコ)-シンピウェ・ノンクアイ(南ア)によるWBO世界J・フェザー級タイトルマッチ。

2011年8月19日金曜日

スリヤン機動力でロハスを撃破!新王者


19日タイのシーサケート県で行われたWBC世界S・フライ級タイトルマッチ、トーマス・ロハス(メキシコ)対スリヤン・ソー・ルンヴィサイは、スリヤンが対ポンサックレック戦以上かという出来のフットワークを生かした攻撃で王者を翻弄。鋭い踏み込みからの右ストレートに加え、新しく練習したという右ボディーブローがよく決まってポイントを重ねた。ロハス陣営はスリヤンに対する情報不足だったことと、前半は右ストレートを警戒して踏み込めず、後半はパンチが大振りになった。一方のスリヤン陣営は2ヶ月前からサウスポーのスパーリングパートナーとロハス対策の練習を重ねてきたことが功を奏した。最終12回までもつれこんだ試合はジャッジのダニエル・ヴァン・デ・ウィエル(ベルギー)が116-112、バート・A。クレメンツ(米国)が117-111、金谷武明(日本)が115-114のユナニマス・デシジョンでスリヤンの勝利を支持した。
スリヤンのプロモーターのスチャート氏は「最高の気分。スリヤンを新ウィラポンに育てますよ」とかつての名王者を育てた自信を披露。「初防衛戦はバンコクの中央競技場で11月に行いたい」と防衛計画を披露した。一方敗れたロハス側は「調子は悪くなかったがスリヤンが予想以上に速かった。オプションがあるのでリマッチをしたい。」と話している。ここ2年で世界王座を失ってきたタイボクシング界だが、これで現役王者はWBCフライ級王者ポンサックレック、同ストロー級王者ポンサワンに続く3人目となった。

下川原、出田に完勝


ウェルター級上位ランカーが激突した19日の後楽園ホールは、3位下川原雄大(角海老宝石)が4位出田裕一(ヨネクラ)を3−0判定に下した。
試合はアウトボクシングが冴える下川原のワンサイド。巧みなフットワークを軸にフリッカージャブから右カウンターを決め、2回には左目上を切り裂くなど、肉迫する出田をよせつけなかった。スコアは79−73.79−74.80−73。
セミ8回戦は、フェザー級11位の渡邉卓也(青木)がノーランク田村長太郎(花形)に判定勝ち。スコアは77−76.77−75.79−73。もう一つの8回戦は、宇津見義広(ヨネクラ)が橋本雅樹(高崎)に判定勝ち。

WBAまた暫定王座設定 S・ウェルター級

 WBAのスーパー・ウェルター級に動向が見られる。このクラスはスーパーチャンピオンにミゲール・コット(プエルトリコ)が君臨。これはコットの実績による認定で説得力に欠ける。正規チャンピオンはオースティン・トラウト(米)。石田順裕、リゴベルト・アルバレスを経由した暫定王座は空位となった。
 6月メキシコで初防衛に成功したトラウトは、豪州の人気選手アンソニー・マンディンを相手に2度目の防衛戦に臨むはずだった。しかし契約の土壇場になって試合はキャンセルされた。マンディン陣営はトラウトが敵地オーストラリアへ出向くのを拒否したと伝えたが、事実と反するようだ。米国メディアの報道では逃げたのはマンディンのほう。交渉期間中、WBAはマンディンを3位から1位へ昇格させ、トラウトは「指名試合を拒否した」かたちとなったが、王者は「指名戦でもなんでも私は誰からも逃げない。私は逆にプライドを汚された。プロモーターが組んだ相手といつどこでも戦う」と反論する。
 WBAはマンディン-アルバレスによる暫定王座決定戦を正式に認定した。試合は9月21日、豪州ニューキャッスルで行われる。この王座の価値は、どれほどあるのだろうか



マイダーナ-ゲレロ戦中止 カーンが苦言

 今月27日米カリフォルニア州サンノゼで予定されたマルコス・マイダーナ(アルゼンチン)-ロバート・ゲレロ(米)によるWBA世界S・ライト級レギュラー王座決定戦が中止された。理由はカリフォルニア・ビッグベアでキャンプ中だったゲレロが17日(現地時間)スパーリングで左肩を痛めたためと、主催のGBPから発表されている。メインエベントがなくなったため、興行自体もキャンセルされた。
 この出来事に口をはさんだのが、同級スーパーチャンピオン、アミール・カーン(英)。自身のツィッターで「ケガは疑わしい。マイダーナがゲレロに“待機マネー”を払い、私とのリマッチ実現を仕組んだ」と広言した。
 もちろんマイダーナは反撃。「彼の馬鹿げたコメントはゲレロと私を傷つけるもの。ヤツはアミール・カーンじゃなくてアミール・“クイーン”だ」と語気を荒げる。
 前日に両者のテレフォン会見があり、突然の中止にカンカンガクガクだが、ゲレロの真摯な人柄から怪我は正当なものと見なされる。

今日ロハス対スリヤン-WBC・Sフライ級タイトルマッチ




8月19日にタイ東北部のシーサケートで行われるWBC・スーパーフライ級タイトルマッチ、王者トーマス・ロハス(メキシコ)VS同級6位スリヤン・ソー・ルンヴィサイ(タイ。スポンサーの変更によりリングネーム変更。旧名スリヤン・ポー・チョクチャイ)の公開計量が18日シーサケート市内のホテルで行われ、両者リミットで計量をパスした。
同時に行われた健康診断の結果は以下のとおり。
    血圧 脈拍 その他状態
ロハス  120/70  52回/分   良好
スリヤン 110/70  48回/分   良好
スピードがありテクニックと経験に勝る王者ロハスに、若いながらも昨年のポンサックレック戦で急激な伸びを示したタイの若き挑戦者がどう戦うのかが見所。 今回のオフィシャルは、コミッショナー:エドワード・タンガラーチャ(スリランカ) スーパーバイザー:メジャー・リー(韓国) レフェリー:ジャック・レイス(米国) ジャッジ:ダニエル・ヴァン・デ・ウィエル(ベルギー) ジャッジ:バート・A。クレメンツ(米国) ジャッジ:金谷武明(日本)
試合はタイのテレビ3チャンネルで生放送。時間は日本時間の午後3時40分から6時10分(タイ時間午後1時40分から午後4時10分)までの2時間半の枠。メキシコのTVアステカでも放送の予定だが、こちらは試合時間が現地の深夜になるため土曜日に録画放送となる模様。

2011年8月18日木曜日

アベンダーニョがセンチェンコに挑戦


 ベネズエラからのニュースによると、同国の界ウェルター級チャンピオン、ヴァチェスラフ・センチェンコ(ウクライナ)に挑戦するため、現地時間の明日18日、試合地ウクライナ・ドネツクへ出発する。試合は今月26日に予定される。
 日本で石田順裕とWBA世界S・ウェルター級王座を争ったアベンダーニョは1階級落としての2度目の世界アタックとなる。38歳という年齢が気になるところだが、「このチャンスを逃したくない。KOで勝ってみせる。私とリナレス、ベネズエラには今年2人チャンピオンが誕生する」と抱負を語っている。元チャンピオンのミゲール・アコスタ、元ランカーのフェルナンド・アングロらとスパーをこなしたアベンダーニョはメミン・ラモス・トレーナーが主宰するカラカスの「KOドラッグジム」で調整を完了。カラカス、フランクフルト、ミュンヘンを経由し、現地入りする。
 同じリングではカロリー・バルザイ-スタニスラフ・カスタノフによるWBA世界S・ミドル級レギュラー王座決定戦が行われる。
 写真は左からラモス・トレーナー、アベンダーニョ、オスカル・アコスタ・マネジャー、メルウィン・ラモス(ラモス氏の息子)


WBAフェザー級再戦入札 バロス陣営が落札

 判定が論議を呼んだことで直接再戦の裁定が下ったWBA世界フェザー級タイトルマッチの入札が16日(現地時間)パナマ市のWBA本部で開催された。
 ヒルベルト・メンドサ・ジュニアWBA副会長の主導で、ホセ・オビエル・ゴメス・ランキング委員長、2人の理事の立会いの下で行われた入札は王者ジョナサン・バロス(アルゼンチン)を擁するオズワルド・リベラ・プロモーターが40万1,666ドルを提示し、挑戦者セレスティーノ・カバジェロ(パナマ)を擁するロヘリオ・エスピノ・プロモーターを押さえて興行権を手にした。カバジェロ側の提示額は30万5千ドルだった。
 バロス側が落札したことで、7月の初戦同様アルゼンチンのメンドサで開催される可能性が高いが、カバジェロの地元パナマ市で行われる話もある。リベラ氏は90日以内に試合を挙行すべしと要求されている。

2011年8月17日水曜日

亀田と清水がファン公開スパー





 31日日本武道館でダブル世界タイトル戦のリングに立つ亀田興毅と清水智信が17日、東京・大手町の野外特設リングでファンの前でスパーリングを公開した。
 正午の炎天下で行われた2ラウンドの青空スパーを終えた清水は集まった約600人のファンに「疲れのピークですがたくさんの人の前でスパーして緊張感がありました。試合が近付いている実感もありました。やることは全部やりました。あとは疲れを抜いて最高のコンディションでリングに上がるだけ。チャンピオン、カサレスを分析し穴も見つけて作戦を立てています。主導権争い、自分の左が大事になると思います」とコメントした。
 この日のスパーを企画した亀田は「熱い中たくさんの人が集まってくれて、いろんな人が協力してくれて感謝しています。フィリピンでたっぷりスパー(30ラウンド)してきた。ケガなく当日を迎えるだけ。応援よろしくお願いします」。また震災復興チャリティー大会について「復興はまだまだ途上。試合を通じて一瞬でも笑顔になってもらえたら」と語った。
 当日プロデビューするアンディー・オロゴンもこのスパーリングに参加。元K-1、総合のファイターは「勝つのは当たり前。プロボクサーとして認められる試合をする。世界戦より面白い試合を」とアピールした。

ドネア登場は10月22日 複数の候補者挙がる

 注目のノニト・ドネアのリング復帰は、10月22日が有力となった。WBC&WBO世界バンタム級王者のマネジャー、キャメロン・ダンキンによると、会場はロサンゼルス近郊カーソン市にあるホームデポ・センター。HBOにより全米にテレビ放送される。
 対戦相手は多彩なメンバーが候補に挙がっている。ESPNドットコムの報道ではアルゼンチンの名王者オマール・ナルバエス(WBO世界J・バンタム級王者)をはじめ、南アのサイレンス・マブサ、ツシフィワ・ムニャイ、メキシコのクリスチャン・エスキバル(WBCシルバー王者)、カナダのセバスチャン・ゴーティエル、日本でもおなじみのアレクサンデル・ムニョス(ベネズエラ)、フアン・メルセデス(ドミニカ共和国)の面々。
 トップランク社と再契約を結んだドネアは、今回の試合で最低70万ドル(約5,600万円)が保証されているという。


2011年8月16日火曜日

黒田、辛勝V1


16日、川崎市とどろきアリーナでおこなわれた日本L・フライ級タイトルマッチは、王者・黒田雅之(川崎新田)が名古屋からやってきた指名挑戦者1位・佐野友樹(松田)を2−1の判定に下して初防衛に成功。黒田は佐野の間断のないジャブとフォローの右に悩まされたが、強い左フックを打ち込み、6回には右アッパーで佐野の腰を落としてダウン寸前に追い込んだ。しかし佐野は立ち直ってペース堅持。黒田も粘り強く追い続け最終ゴングを聞いたもの。好試合だった。スコアは96−94.98−93.95−97。佐野陣営は判定に不満を述べている。
前座の8回戦は、片桐秋彦(川崎新田)と鳥本大志(角海老宝石)がドロー、 古橋大輔(川崎新田)はベテラン土居コロニータ(ヨネクラ)を初回右フック一撃でKOした。

2011年8月15日月曜日

藤田が“夏”を3連覇 秋田インターハイ


 第65回全国高校ボクシング選手権大会は15日、決勝戦が秋田市立体育館で行われ、今年の高校チャンピオンが決まった。
 ライト級はサウスポー藤田健児(岡山・倉敷)が正木修也(大阪・興國)に11-1でポイント勝ちし優勝。藤田は高校1年生から3連覇の偉業を成し遂げた。
 またジャマイカの大統領杯で金メダルを獲得したばかりのL・フライ級井上尚弥(神奈川・相模原青陵)はサウスポー田中亮明(岐阜・中京)を下し、予想どおりの優勝。弟の井上拓真(神奈川・綾瀬西)も1年生ながらピン級を制し、兄弟同時優勝を達成した。神奈川県はフライ級で松本亮(横浜)が評判どおりの強さを見せ、3人のチャンピオンを誕生させている。
 学校別優勝を果たしたのは大阪・興國高校。決勝に2選手を送り込み、ウェルター級で高田侑典が初優勝するなど活躍。井岡一翔(現世界王者)らが主力だった第60回大会(平成18年)以来の優勝となった。学校別成績の2位以下は南京都高校、花咲徳栄高校の順。
 以下は決勝の結果(左が勝者)。
P  井上拓真(神奈川・綾瀬西) 12-4 中嶋憂輝(奈良・王寺工)
LF 井上尚弥(神奈川・相模原青陵) 12-2 田中亮明(岐阜・中京)
F  松本亮(神奈川・横浜) 12-1 市村蓮司(京都・南京都)
B  橋垣柊人(兵庫・西宮香風) 4-2 奈良楓也(静岡・飛龍)
L  藤田健児(岡山・倉敷) 11-1 正木修也(大阪・興國)
LW 高見良祐(埼玉・花咲徳栄) 14-4 金城大明(沖縄・那覇)
W  高田侑典(大阪・興國) 9-6 高江洲正達(沖縄・沖縄尚学)
M  酒井幹生(北海道・札幌工) 8-1 ジュリアン・ジョンソン(沖縄・宮古総合実業)
※写真はライト級藤田-正木戦

ボクシング・ビート9月号は17日発売


 ボクシング専門誌「ボクシング・ビート」は毎月15日が発売予定日ですが、9月号は井岡一翔が初防衛に成功した10日のWBC世界ミニマム級戦を特報したため、今秋17日(水曜)発売に変更させていただきました。ご諒承ください。
 9月号では、王者井岡の指名挑戦者エルナンデス撃退を巻頭カラー頁で特報しています。表紙を飾っているのもこの試合です。他にも盛りだくさんの企画&特集を用意している中から、その一部をご紹介すると――。
 WBC世界S・バンタム級王者・西岡利晃のラスベガス防衛戦が決定したのを受けて、「世界のボクシングの首都・ラスベガス大特集」として、この地を舞台にした名勝負10番、あるいは日本人ボクサーの「わがラスベガス体験」などを取り上げています。
 試合展望は、今月31日に迫った亀田興毅&清水智信のダブル世界タイトルマッチ。また、カムバックを表明した長谷川穂積にじっくりインタビュー。3階級制覇も決まり、ロサンゼルスで世界の名伯楽フレディ・ローチのコーチを受けているホルヘ・リナレスを三浦勝夫通信員が直撃しています。他に、グラフ特集として「日本で夢を追う異邦人ボクサー」を取り上げました。おなじみ飯田覚士さんの直撃トーク、今号のゲストは日本現役最重量級王者清田祐三です。いかつい風貌と鍛え上げられた肉体を持つチャンピオンの意外な一面が……。
 今月も好評のアマチュア・ボクシングの内外情報をギュウギュウ詰めしています。「ボクシング・ビート(株式会社フィットネススポーツ)」9月号は定価920円。お近くの書店でお買い求めください。書店にない場合は、注文すればすぐに取り寄せてくれます。

2011年8月14日日曜日

マレス2-0でアグベゴ下す バンタム級新王者誕生


 13日夜(現地時間)ラスベガスのハードロック・ホテル&カジノで行われたIBF世界バンタム級タイトルマッチ兼ショータイム・トーナメント決勝は挑戦者アブネル・マレス(メキシコ=米)が王者ジョセフ・アグベゴ(ガーナ)から2度ダウンを奪い、マジョリティー・デシジョンで王座を獲得した。
 初回終了間際のパンチ交換で、マレスの左が決まり、ロープ際にアグベゴが倒れる。その後もマレスがボディー打ちを中心に手数で優勢。しかし4回、ガーナ人の右が命中し、マレスは腰が落ちる。ダウンしないのが不思議なほどのインパクトがあったが、以後マレスがダメージングブローを食らう場面はなかった。アグベゴも左ジャブ、右ボディーなどで反撃。ややポイント差が接近した終盤11回、マレスの左右ボディーで守勢に回ったアグベゴに、メキシカンは左ボディーを追撃。崩れたアグベゴにラッセル・モラ主審のカウントが入ったが、このパンチは低打だった。
 とはいえ、ジャッジ一人の113-113のドローには首を傾げる。他の2人は115-111で新チャンピオン誕生を支持した。
 マレス(22勝13KO1分)はIBFベルト、“スーパー・フォー”タイトルと並びWBCシルバー王座を獲得した。ダウンの判定に激怒し、主審に詰めかかろうとして押さえられたアグベゴは28勝22KO3敗。
※写真はアグベコを左で攻めるマレス =PHOTO/SUMIO YAMADA=

パラシオス、大関一郎倒す 王座は空位に

 メキシコのアカプルコで13日(現地時間)行われたWBA世界ミニマム級暫定王座タイトルマッチは前日計量で2ポンドオーバーし、王座をはく奪された前チャンピオン、フアン・パラシオス(ニカラグア)が挑戦者アルマンド・トーレス(メキシコ)に9回KO勝ち。王座は空位のままとなった。
 昨年WBA・L・フライ級暫定王者フアン・カルロス・レベコ(アルゼンチン)に敵地で挑戦。TKO負けしたトーレスは本来のミニマム級に落として2度目の世界挑戦。元世界王者ヘルマン・トーレスの甥にあたり、日本では大関一郎のリングネームでファイトしていた。
 前半、断続的に仕掛けて会場を沸かせたトーレスに対し、体格で勝るパラシオスが中盤からパンチの当て勘のよさでペースを掌握。バッティング、ローブローで中断が多い中、ニカラグア人が執拗なボディー攻撃で優勢。9回、左フックで倒したパラシオスは一気に攻め立て、ボディー打ちで2度ダウンを追加して決着をつけた。KOタイムは1分59秒。トーレスはしばらくリングに横たわるほどダメージを被った。

名伯楽の手を借り世界3階級制覇狙う リナレス


 フェザー、S・フェザーの2階級で世界王座を獲得したホルへ・リナレス(帝拳=ベネズエラ)が3階級目を狙って10月15日ロサンゼルスでアントニオ・デマルコ(メキシコ)とのWBC世界ライト級王座決定戦に臨む。先ごろロスで開かれた記者会見にメイン出場のバーナード・ホプキンスらとともに出席したリナレスは、「新しいトレーナーのフレディ・ローチと一緒に100%の準備をしてタイトルを獲る」と意欲的にアピールしていた。
 このコメントのように、リナレスは7月からロサンゼルスに滞在して、マニー・パッキアオのトレーナーとして世界的に有名なフレディ・ローチ氏の指導を受けている。
 詳しくは17日発売のボクシング・ビート9月号インタビューを――。
※写真はロサンゼルスの試合発表会で顔を合わせたリナレスと右はデマルコ =PHOTO/GBP=

ジョー山中さんの告別式 内藤会長も参列

 著名な歌手・俳優で元協栄ジムのプロボクサーでもあった故・ジョー山中さんの告別式が12日、東京品川のキリスト協会で営まれ、歌手仲間やボクシング関係者ら多数が参列した。
 歌手の内田裕也さん、ミッキー・カーチスさんらと、友人を代表して山中さんの棺を担いだのは、内藤純一・E&Jカシアスジム会長(62)だった。日本人の母と米軍人の父との間に生まれ、ボクシングで王者を目指したという同じ境遇に育ったことから2人は早くから親交があり、家族ぐるみのつきあいをしていたという。
 内藤会長は「カシアス内藤」のリング名で東洋ミドル級チャンピオンになったが、「城あきら」がリング名だった山中さんは減量苦に堪えられず2勝1敗の戦績を残して脱落。しかし歌の世界でボクシング以上の才能を発揮し、出演した映画「人間の証明」は、自ら歌った主題歌とともに大ヒットした。
 内藤会長は「子供好きで、とても優しかった」と山中さんを語る。晩年の山中さんは歌手のかたわら、恵まれない子のためにボランティア活動も続けていた。

荒川が比国の強豪と空位の東洋ライト級王座決定戦


 世界を目指す前日本ライト級王者の荒川仁人(八王子中屋=写真)が空位の東洋太平洋(OPBF)ライト級王座決定戦に出場することが決まった。10月4日後楽園ホールで、三垣龍次(T&M)の返上で空位となっている王座を、同級1位のジェイ・ソリミアノ(比)と争うことになったもの。
 ホップ(日本)、ステップ(東洋)、ジャンプ(世界)と正攻法で頂点を目指す荒川にとっては2段階目の重要なステップとなる。荒川(29)の20勝14KO1敗1分に対し、初来日するソリミアノ(24)も11勝7KO1分と負け知らずのホープ。荒川同様のサウスポーという。パッキアオ効果で勢いづくフィリピンの新鋭だけに、好ファイトが期待できそう。
 なお荒川はこの東洋戦に専念するため、12日付で日本同級タイトルを返上している。空位となった日本タイトルの決定戦はまだカードが確定していない。

2011年8月13日土曜日

明日アグベゴ-マレス戦 IBFバンタム級&スーパー4決勝


 ラスベガスで明日13日(日本時間14日)IBF世界バンタム級王者ジョセフ・アグベゴ(ガーナ=写真左)-アブネル・マレス(メキシコ=米=同右)のタイトルマッチが行われる。この試合は放映するショータイムが主催するバンタム級トーナメント、通称「スーパー・フォー」のファイナルを兼ねる。
 当初4月に挙行される予定だった一戦はアグベゴが試合地ロサンゼルスに到着した時点で病気にかかり、延期されていた。12日行われた計量で挑戦者マレスは117ポンド半(53.30キロ)でパス。アグベゴは1回目、約90グラムオーバーしたが、45分後の再計量でリミットの118ポンド(53・52キロ)を計測し、事なきを得た。
 会場はハードロック・ホテル&カジノ。現地オッズは2-1でマレス有利と出ている。

狂犬アングロがGBPと契約 20日復帰戦

 S・ウェルター級の強豪、前WBO世界J・ミドル級暫定王者アルフレド“ペロ”アングロ(メキシコ=WBC2位)が13ヵ月ぶりにリング復帰を果たす。アングロはESPNドットコムなどによると、昨年秋、ミドル級王者セルヒオ・マルティネスへの挑戦が持ち上がったが、高額ファイトマネー(75万ドル)を提示されながら、対戦を拒否。ゲイリー・ショウ・プロモーターとの確執が生まれた。その後、不法移民斡旋容疑でアメリカ国内で試合ができない事態に陥っていた。
 しかし11日、彼の29歳の誕生日にGBP(ゴールデンボーイ・プロモーションズ)が電撃サイン。階級が同じカネロ・アルバレスやチャベス・ジュニアのライバルとして売り出す方針を明かした。前プロモーターとなったショウはESPNの取材に「アングロはゴールデンボーイと新しい契約を交わした。私は100%、彼とのビジネスから撤退する」と語っている。
 当面、母国メキシコで戦い、チャンスを模索するアングロ(19勝16KO1敗)。復帰戦は来週土曜日20日、地元メヒカリでジョセフ・ゴメスという選手と12回戦を行う。

神戸で出直し 大場が8回TKO勝ち


 元日本バンタム級チャンピオンで名古屋から神戸に拠点を移した大場浩平(真正)が12日神戸市立中央体育館で行われた10回戦で佐々木佳浩(グリーンツダ)に8回2分57秒TKO勝ちを飾り、病気でブランクを作った後心機一転の再スタートを切った。
 9ヵ月のブランクの影響が心配されたが、大場は初回佐々木の先制ラッシュをかわすや、持ち前の打たせずに打つボクシングを披露。ファイターの佐々木も、待てば大場のジャブにやられ、接近すれば固いブロックとクリンチで追撃を封じられる。イライラが募ったせいか、ヘディング(3R)、ラビットパンチ(4R)、レスリング行為(6R)と3度も減点を取られた。そして大場優勢で迎えた8ラウンド。速い連打が襲い佐々木が守勢に回ると、ここでレフェリーがやや早めのストップをコールした。
 試合後、今はジムの同僚となった長谷川穂積、マルコム・ツニャカオの祝福を受けた大場は「目標は世界です」とキッパリ。移籍を受け入れた山下正人・真正ジム会長も「うちにきたからには、世界を狙わせる。その前に東洋(OPBF)をとって1回ぐらいは防衛してから」と今後の計画を語った。真正ジム移籍組の先輩ツニャカオが返上したOPBFバンタム級王座は比国のロリー松下(カシミ)が決定戦で勝ち奪還したが、これに挑戦して奪い返そうというものだ。
※写真は佐々木にラビットパンチの反則打を打たれ、後頭部をおさえる大場
 セミの8回戦では、日本フェザー級5位の脇本雅行(高砂)が初回山口伸也(真正)の左フックを直撃されダウンを喫したものの、その後立ち直り反撃。辛くも2-1判定勝ちをおさめ、ランキングを守った。さらにもうひとつの8回戦では、森川真一郎(VADY)が花木銀浩(大一スペースK)に2回2分6秒TKO勝ち。

2011年8月12日金曜日

井岡しみじみ「初防衛は難しいな」

初防衛を飾ったWBCミニマム級チャンピオン、井岡一翔(井岡)が11日、都内で一夜明け会見に臨み、防衛成功の喜びを語った。
カットした箇所もふくめ右目付近を珍しく腫らせた井岡は「特別意識したわけではないけど、プレッシャーを感じた。初防衛は難しいものだと思いました」と吐露。さまざまな重圧を乗り越えての勝利をしみじみと味わっていた。
今回は苦しい減量面も話題になったが気になる次戦は、父の一法さんによると防衛戦の方向。「時期、相手はこれから相談していきたい」とした。

2011年8月11日木曜日

ホープ土屋苦闘の11連続KO勝ち


 井岡―エルナンデスのWBC世界ミニマム級タイトル戦と同じ後楽園ホールのリングで行われたライト級10回戦で、昨年の全日本新人王MVP・土屋修平(角海老宝石)が、日本S・フェザー級10位の福原寛人(江見)と対戦、意外な苦戦を強いられたものの、終盤の9回2分9秒TKO勝ちし、デビュー以来11連続KO勝ちをマークした。
 この日のホープは不調。初回に右を決めて福原をダウンさせたもののフィニッシュしそこねてからは、激しい抵抗に遭い、左マユを切られ、顔を腫らした。それでも持ち前のパワーは失わず、終盤の9回、左フックが決まると福原はロープ際にダウン。福原も立ったがダメージが深いと判断した主審はすぐに試合を止めた。
「今日は内容悪過ぎ。倒せなければ負けだと思ってたんで、勝ったからよしとします」と土屋。この日の苦戦は貴重な経験となることだろう。
※写真は9回、福原を倒した直後自らも勢い余ってスリップダウンする土屋

井岡が1位エルナンデスを判定撃退V1 WBCミニマム級


  WBC世界ミニマム級タイトルマッチ12回戦が10日夜東京・後楽園ホールで行われ、チャンピオンの井岡一翔(井岡)が挑戦者フアン・エルナンデス(メキシコ)を3-0判定で下して初防衛を果たした。フットワークを使うエルナンデスをKOに捕らえることができなかったが、4ラウンドごとに公開された途中採点でも常に優勢を保ち、文句なしの判定勝ちだった。3ジャッジのスコアは、マクマホン(豪)118-111、ミン(米)117-111、クロッカー(米)116―112と明白な差をつけて井岡の勝利を支持していた。
 勝利者インタビューで井岡はГベストチャンピオンを目指したい」と優等生ボクサーらしいコメントで今後の抱負を語った。 =AS=

2011年8月9日火曜日

チャーリー、淵上が揃ってTKO防衛 ダブルタイトル戦

OPBF(東洋太平洋)と日本のスーパー・ウェルター級タイトルを併せ持つチャーリー太田(八王子中屋)の防衛戦と日本ミドル級タイトルマッチのダブルイベントが8日、後楽園ホールで行われた。太田は前王者柴田明雄(八王子中屋)との再戦を6回1分53秒TKO で退け、OPBFは5度、日本タイトルは4度の防衛を果たした。同時に行われた日本ミドル級戦はチャーリーの同僚でチャンピオンの淵上誠(八王子中屋)が挑戦者の細川貴之(六島)から4回にダウンを奪った末、これまた6ラウンド、レフェリー・ストップに退け3度目の防衛を遂げた。TKOタイムは2分7秒。
 S・ウェルター級戦は途中まで拮抗したが、最後には太田が強打にものを言わせてけりをつけた。6回に左右連打で2度のダウンを奪い、さらに攻めかけたところでレフェリー・ストップとなった。昨年3月に柴田から東洋と日本のベルトを一挙に奪った試合でも8ラウンドにけりをつけており、実力の差を見せつけた一戦だった。試合後のインタビューでこれからの目標を聞かれГ世界を目指したい」とためらいなく答えた。次は間隔をおかずに来月(9月18日)米軍座間基地内で同級3位の十二村喜久(角海老宝石)相手に防衛戦が決まっている。
=AS=

2011年8月8日月曜日

元プロボクサー、ジョー山中さん死す


 肺がんで闘病生活を続けていた歌手・俳優で元プロボクサーのジョー山中さんがついに旅立った。7日午前6時56分、入院先の神奈川県横須賀市の病院で死去。64歳。
 山中さんは日本人の母と米国軍人の父との間に生まれ、父は帰国、母も幼い頃に死亡したため、施設で育てられる。16歳で協栄ジム入りしプロボクサーになった。当時は「城アキラ」がリングネームで、故・金平正紀会長が名付け親だった。ライト級で3戦2勝1敗の成績を残す。しかし減量がきつくてジムを離れ、歌手に転向。映画「人間の証明」で俳優としても人気を博し、山中さんが熱唱するテーマ曲は大ヒットした。
歌手として成功した後も、山中さんは自らの原点を忘れず、協栄ジムとは身内のように付き合った。特に金平正紀会長を「僕の父親です」というほど信頼していた。協栄ジム関連の催しには必ず駆けつけ、歌を披露し、現役時代の先輩・宮下攻さんが沖ジム会長として育てた竹原慎二(世界ミドル級王者)のために「熱きバイブレーション」を作って試合前のリング上で熱唱し、激励し続けた。
 2年前に肺がんが見つかり闘病。6月には協栄ジムの仲間が集まって激励会を開き、山中さんを感激させたばかりだった。
 なお葬儀は12日午前11時から東京都品川区北品川4-7-40のキリスト品川教会グローリア・チャペルで営まれる。
 ※写真は6年前、招かれて訪れた大阪のジムでパンチングボールを打つ山中さん

“浪速のロッキー“赤井さんがアマ復帰

 日本アマチュアボクシング連盟(山根明会長)は7日、元プロボクサーで現在は人気俳優として活躍中の赤井英和さん(51)のアマチュア資格を認めたと明らかにした。これにより、赤井さんは今後指導者としてアマチュア試合のセコンドについたり、審判員を務めたりの活動ができる。日連が今年5月に規約を改訂し、プロ経験があっても、アマチュアへの貢献度により登録を認める(アマ資格を与える)ことができるとして以来、赤井さんがその適用第1号となる。
 赤井さんは元全日本高校L・ウェルター級王者。プロ引退後近大のコーチを務めた実績が考慮されて、アマ復帰が認められた。

ガンボアのスパー出場は中止に

 残念……8日の後楽園ホール興行で計画されたユリオルキス・ガンボア(キューバ)出場のスパーリングがキャンセルされた。主催の八王子中屋ジムが明かした。
 ガンボア側にスパー出場(対荒川仁人)を打診した中屋ジムは一度はOKの返事をもらったものの、7日になって米国のプロモーション契約に抵触するとの理由でやはり出場できないと連絡を受けた。「我々もガンボア選手がスパーで出場してくださるとなって大いに盛り上がっていたのですが……。楽しみにしてくださった方々には本当に申し訳ない気持ちです」と中屋廣隆会長は語っている。同ジムのウェブサイト(http://8box.blog.shinobi.jp/Entry/1060/)で経緯と謝罪文が掲載されている。
 なお、日本ライト級王者・荒川のスパーは予定どおり行われる。興行は淵上誠-細川貴之の日本ミドル級戦、チャーリー太田-柴田明雄のOPBF&日本S・ウェルター級戦のダブルメイン。

2011年8月7日日曜日

大橋、初防衛ならず

7日、愛知・刈谷で行なわれたOPBF・S・バンタム級タイトルマッチは、指名挑戦者ロリー・ガスカ(比)が王者・大橋弘政(HEIWA)に2−0判定勝ちで新チャンピオンとなった。大橋は初防衛に失敗。
大橋はガスカの繰り出すコンビネーションに耐え、4回からボディーブローで反撃。これが効いて一時はダウン寸前まで追い込んだものの詰めにいたらず。必死で耐えたガスカがビッグパンチを振るって再び押し戻し、タフファイトを制することになった。スコアは116—112(二人)に115−115。
セミ8回戦もフィリピン選手が勝利。ダニーロ・ペーニャが中日ジムのアフリカン、モービル・マーチンを得意のラフファイトに巻き込み、ダウン応酬の2—1判定勝ちした。
1部の中日本決勝戦に進んだ内山高志の実弟・篤(松田)は判定負けだった。

佐藤、氏家をパワーで鎮圧 東洋ミドル級戦


 李-福原戦と同じ後楽園ホールのリングで行われたOPBF(東洋太平洋)ミドル級タイトルマッチは、チャンピオン佐藤幸治(帝拳)が挑戦者氏家福太郎(新日本木村)を6ラウンドTKOに下して3度目の防衛を果たした。
 試合は出だしから佐藤が優勢を保ったが、氏家も手を出して攻防を白熱させた。しかし佐藤は6ラウンド、勝負に出てやや強引な左右連打。最後は左フックを直撃して氏家をダウンさせた。試合再開後すかさず猛攻して、早めのレフェリーストップを誘った。
 この日の相手氏家とは3年前にスパーした経験があるが、結果的に佐藤が現時点での勢いの差を見せつけた一戦となった。
 この日の前座の注目の試合結果は--。山中の日本バンタム級タイトルに挑んで健闘したものの初黒星を喫した岩佐亮(セレス)の再起戦があり、岩佐は8回戦でラスマヌディン(インドネシア)に2回左ストレートを決めてKO勝ち。また重量級のホープ対決は、三浦広光(帝拳)が元アマ王者松本晋太郎(ヨネクラ)に8回3-0判定勝ち。

元王者李、一撃で復帰戦飾る 福原にTKO勝ち


 1月に下田昭文に敗れ無冠に追われた元WBA世界S・バンタム級チャンピオン李冽理(横浜光)が6日夜後楽園ホールのメインカード10回戦で戦線復帰。まだ完調ではなかったか、前半は福原に先制されて苦戦を強いられ後手に回りがちだった。5回までの採点は2-0で福原優勢。それでも李は6回、右を放った福原とほぼ同時に打ち込んだ右ショートのカウンターを炸裂させてダウンを奪うと、中村主審が続行を許さず、この回2分39秒、李のTKO勝ちとなった。
今後はフェザー級で再び世界の頂点を目指す。なお試合後リング上のテレビ・インタビューに応えて、李(29)は申明信(24)さんと入籍したことを明らかにした。下田戦の敗北に続く宮川オーナーの急死もあり、「悪いことが続いたので、明るいニュースにいいタイミングだと思って……」とのこと。
※写真は試合ストップの瞬間

2011年8月6日土曜日

リナレス☓デマルコ 10・15ロスで決定戦


 WBC世界ライト級王者ウンベルト・ソト(メキシコ)がベルトを返上。空位の王座決定戦が10月15日ロサンゼルスのステープルズ・センターでWBC1位アントニオ・デマルコ(メキシコ)-3位ホルへ・リナレス(帝拳=写真)の間で争われることになった。主催のゴールデンボーイ・プロモーションズ(GBP)が4日明らかにしたもので、同日のメインは最高齢世界王座獲得のバーナード・ホプキンス-元王者チャド・ドウソンのWBC世界Lヘビー級タイトルマッチ。
 リナレスは7月上旬からロサンゼルスのワイルドカードジムで、フレディ・ローチ・トレーナーの下、トレーニングに励んでおり、サウスポーのデマルコ対策を兼ねて、パッキアオのフィリピン・キャンプに帯同するプランもあるという。
 試合のプレゼンテーションが来週月曜日8日、会場のステープルズ・センターで予定される。

2011年8月5日金曜日

井岡が体格的に上回る WBCミニマム級戦予備検診


 10日のWBC世界ミニマム級タイトルマッチ(東京・後楽園ホール)の予備検診が5日、行われた。両選手は東西に分かれて出席。王者の井岡一翔(22=井岡)は大阪市内のJBC関西事務局で、挑戦者の同級1位ファン・エルナンデス(24=メキシコ)は都内のJBC本部で検診に臨んだ。
 数値の比較では、王者が全体的に上回る結果が出た。身長は5・5センチ高く、リーチは3センチ長かった。井岡は「相手が小さいとか高いとか、数字はあまり気にしていない。相手のボクシングスタイルだけを研究してきた」とおだやかな表情で初防衛への自信をのぞかせた。
 一方の挑戦者は来日前に身長は170センチと語っていたものの、やはり160センチ弱と小柄。それでも本人は「背の高い相手と戦うことが多いのでやりやすい」と平然と話した。ウェイトも順調らしく今日の時点で49.3キロという。
 以下は検診結果(井岡、エルナンデスの順)
 ▽身長 164センチ、158・5センチ
 ▽首回り 36センチ、35センチ
 ▽胸囲 86センチ、86センチ
 ▽胸厚 20・5センチ、22センチ
 ▽視力 左右2・0、左右1・2
 ▽リーチ 168センチ、165センチ
 ▽ナックル 右24・7左25センチ、右28左27センチ
 ▽血圧 123/81、116/62
 ▽脈拍 69/分、75/分
 ▽体温 36・6度、37・3度
※写真は検診を受けるエルナンデス