2013年6月30日日曜日

三好タイトル獲得ならず 白石もKO負け


 リカルド、ロベルト、レネのアルレドンド兄弟の故郷メキシコ・ミチョアカン州アパチンガンで29日(日本時間30日)行われたIBF女子バンタム級タイトルマッチ10回戦はチャンピオン、ヤズミン“ルシータ”リバス(メキシコ)が挑戦者三好喜美佳(川崎新田)にフルマークの3-0判定勝ち。5度目の防衛に成功した。
 
試合前、屋外でバンテージを巻く三好

 公式データで身長、リーチはほぼ同じ。上体をウェービングしながら前進する三好だが、左ジャブ、右ストレート、左フック、右アッパーとリバスは多彩なブローでラウンドを連取。パンチをもらっても果敢に立ち向かう三好に、リバスはスキルの差を見せつけた。7回には左フック、右アッパーでリバスが圧倒。そのまま王者が危なげなくポイントをピックアップし続けた。スコアは3ジャッジとも100-90でリバス。
 
白石も敵地で白星ならず

 同じリングで行われたNABF・S・フライ級12回戦はWBC7位の王者ホセ・サルガド(メキシコ)が日本同級3位白石豊土(協栄)に5回1分59秒KO勝ち。初回、サルガドの猛攻を白石が凌ぎ、3回にはバッティングでメキシカンが左マブタをカット。ルールにより、白石は減点1を喫する。5回、サルガドが一気に襲い掛かり、白石はコーナー付近に仰向けにダウン。主審が試合を止めた。

 もう一つの女子タイトル戦は日本で戴冠したイベス・サモラ(メキシコ)が同国のマリセロ・キンテロに8回終了TKO勝ちでWBC女子ライトフライ級王座を防衛。(写真は川崎新田ジム提供)

6.30高砂市総合体育館結果

 
福原寛人
◇ライト級8回戦
福原寛人(江見)[4回1分26秒TKO]竹下寛刀(高砂)

◇フェザー級8回戦
丸岡航平(VADY)[4回55秒TKO]脇本雅行(高砂)
 日本フェザー級10位の脇本は前日計量でリミットを2.1㎏オーバー。試合はグローブハンディをつけて行われ、21歳の丸岡がランカーから白星を挙げた。脇本はこれで3連敗。

◇宇佐美太志(岐阜ヨコゼキ)[3回1分55秒TKO]ペッチパヤ・クルダンプジム(タイ)

ゴロフキンが3回KOでV8


 WBA世界ミドル級タイトルマッチが29日(日本時間30日)、米コネチカット州のフォックスウッズ・リゾート&カジノで行われ王者ゲンナジー“GGG”ゴロフキン(31=ガザフスタン)がマシュー・マックリン(31=英国)を3回1分22秒KOで下し、8度目の防衛に成功した。
 
ゴロフキンはまたしても圧勝
これまで7人の挑戦者をすべてをノックアウトで退けているゴロフキンはこの日も盤石だった。スタートから重厚なコンビネーションで試合を支配。3回、強烈な左フックをマックリンのレバーに叩き込み、試合を終わらせた。ゴロフキンは27勝24KO無敗。マックリンは29勝20KO5敗。マックリンは3度目の世界挑戦もかなわなかった。

 勝ったゴロフキンは「今日は私にとってイージーなファイトだった。私はあらゆるベルトホルダー、あらゆるチャンピオン、あらゆるトップファイターと戦いたい」とコメントした。

2013年6月29日土曜日

ボクシングテレビ情報(7月1日まで)


◇6月30日(日)
午前6:40~8:00
フジテレビNEXT BOXING LEGENDS~世紀の一戦~
モハメド・アリ×ジョージ・シュバロ(1966年3月29日)
 
宮崎亮
井岡一翔












午前9:00~10:30
TBSチャンネル1 井岡一翔&宮崎亮 ダブル世界タイトルマッチ(2013年5月8日)

午前9:30~10:30
フジテレビNEXT BOXING LEGENDS~世紀の一戦~
モハメド・アリ×フロイド・パターソン(1965年11月22日)

午前10:50~
WOWOWライブ 週刊ボクシングnavi13

◇7月1日(月)
午後8:00~8:40
フジテレビNEXT BOXING LEGENDS~世紀の一戦~
モハメド・アリ×ジェリー・クォーリー(1970年10月26日)

※7月1日のエキサイトマッチはお休みです

モスケラはノンタイトル戦で勝利 WBA暫定戦は中止に


 現地時間6月28日、米フロリダ州キシミーで予定されていたWBA世界S・ライト級暫定王座決定戦は、WBA4位のジョアン・グスマン(ドミニカ共和国)が体重超過で中止に。グスマンと戦う予定だった同5位のビセンテ・モスケラ(パナマ)はコスメ・リベラ(メキシコ)とウェルター級10回戦を行い、6回終了TKO勝ちした。
 
2階級制覇に意欲のモスケラ
グスマンの体重超過を受け、暫定王座決定戦はモスケラが勝てば暫定タイトル獲得、グスマンが勝てば暫定王座は空位に、という条件で行われる見込みだったが、グスマンの体重超過分が8ポンドと極めて多かったために、試合が中止になった模様。

 元WBA世界S・フェザー級王者のモスケラは、WBA世界S・ライト級スーパー王者&WBC同級王者ダニー・ガルシア(米)への挑戦に意欲を示している。

三好が前日計量クリア 試合会場が決まらない?


 明日6月29日(日本時間30日)にメキシコで行われるIBF女子バンタム級タイトルマッチの計量が28日、現地で行われ、王者ヤズミン・リバス(メキシコ)と挑戦者で同級5位の三好喜美佳(川崎新田)はそろってパスした。また、NABF・S・フライ級タイトル戦に出場する王者ホセ・サルガド(メキシコ)と挑戦者の白石豊土(協栄)も計量をクリアした。
 
計量前日の記者会見の様子

 川崎新田ジムからの情報によると、この日も日本選手団はなかなか苦労続きだった様子。「ドクターが来ない」との理由で、炎天下で1時間待たされた末に、ようやくメディカルチェックと計量を終えた。

 これであとは試合を待つだけになったが、そうもいかないのが今回のメキシコ遠征。試合前日だというのに、まだ試合会場を知らされておらず、プロモーターは「おそらく屋外用の施設となるだろう」と説明しているという。日本勢の健闘を祈る。(写真は川崎新田ジム提供)

モーラが再起 プロクサに判定勝ち


 元WBC世界S・ウェルター級王者セルジオ“ラテン・スネーク”モーラ(米)が28日(日本時間29日)米フロリダ州ジャクソンビルに登場。WBAミドル級6位グレゴシュ・プロクサ(ポーランド)と10回戦を戦った。

 10ヵ月前、ブライアン・ベラ(米=WBOミドル級1位)に判定負けしたモーラ(33)に、昨年ゴロフキンに挑みKO負けしたプロクサ(27)。4ランドまで互角の攻防は5回を境に左ジャブ、右ストレートを断続的に決めるモーラへとペースが傾く。そのままボディー打ちも時折繰り出すモーラがパンチがラフになりがちなサウスポー、プロクサを翻弄。公式スコアは98-92に96-94が2者の3-0でモーラを支持した。

 地元ロサンゼルスでジムも経営するモーラだが、キャリアの再スタートを宣言し、もうひと花咲かせたいと言っている。24勝7KO3敗2分。元欧州王者プロクサは29勝21KO3敗。

ゴロフキン×マックリン 賭け率は大差で王者


 7連続KO防衛中の安定王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)×挑戦者マシュー・マックリン(英国)によるWBA世界ミドル級タイトルマッチの計量が28日行われ、両者ともリミット1ポンドアンダーの159ポンド(72.12キロ)を計測した。試合は29日(日本時間30日)米コネチカット州のフォックスウッズ・リゾート&カジノで挙行される。予想賭け率は10-1から11-1と大きくゴロフキン有利と出ている。
 
計量をパスして笑顔のゴロフキン(左)とマックリン

 同じリングのS・ミドル級10回戦は南アフリカのホープ、トミー・ウースイゼン(IBF5位)が167ポンド(75.75キロ)、相手のブランドン・ゴンサレス(米=IBF10位)が166ポンド(75.3キロ)。またNABF・S・ウェルター級戦は王者ウィリー・ネルソン(米=WBC3位)、挑戦者ルシアーノ・クエジョ(アルゼンチン=WBC13位)とも153ポンド(69.4キロ)だった。Photo/BoxingScene.com

熊、クエリョに2-0勝利 ダウン挽回でV1


 アラブ首長国連邦ドバイで28日行われたWBC世界ミニマム級タイトルマッチは初防衛戦に臨んだ熊朝忠(ユウ・チョウ・チュウ=中国)が指名挑戦者デンバー・クエリョ(フィリピン)をマジョリティー・デシジョンで下した。

 初回、サウスポー、クエリョの左ストレートで熊がダウン。ピンチを脱した王者に対してクエリョは右肩を負傷する不運。4回には熊に攻勢を許しストップ寸前の場面に追い込まれる。9回、ヘッドバッドが発生しクエリョが右目をカット。WBCルールにより、王者が1点減点を科された。左腕一本で戦い抜いた挑戦者だったが、公式スコアは113-113、115-112、113-110の2-0で熊が防衛。

2013年6月28日金曜日

李がOPBFフェザー級王者に


 OPBF東洋太平洋フェザー級王座決定戦が28日、後楽園ホールで行われ、元WBA世界S・バンタム級王者の李冽理(横浜光=1位)が5位の石川省吾(新日本木村)を3-0(116-113、116-112、117-112)の判定で下して新王者となった。
 
李(右)はキャリアの差を見せつけた

 ジャブを突きながらカウンターを狙う李だったが、石川が跳び込んで左右のフックを決めるなど、どちらが有利とはいえない滑り出し。4回を終わっての公開採点は三者三様という互角の序盤戦となった。

 李は中盤から足をよく動かし、出入りを繰り返して右ストレートやアッパーを繰り出し、8回を終わって1~3ポイントリードした。

 劣勢の石川は9回から反撃に出たが、李も得意の右を打ち込んで対抗。この後も元世界王者は打ち合うところで打ち合い、足を使うところでは足を使い、キャリアの差を見せつけて粘る石川を振り切った。世界王座陥落以降2勝1敗1分と不振の続いていた李は20勝10KO3敗2分。石川は10勝3KO4敗。
 
岩崎(右)は石田に競り勝つ

◇S・バンタム級8回戦
岩崎悠輝(新開)[3-0(77-75×2、77-76)]石田將大(本多)
 日本バンタム級2位の石田と日本S・バンタム級8位の岩崎が激突。岩崎は打撃戦をうまく避けて、カウンターの右やボディブローを効果的に使った。石田のボディ攻撃が決まる場面もあったが、7回に右ストレートを連続してヒットさせた岩崎に軍配が上がった。

◇S・フェザー級8回戦
杉崎由夜(角海老宝石)[7回2分42秒負傷判定3-0(67-65、70-63、68-65)]平山悦久(ワタナベ)
 日本9位の杉崎は初回に右フックをヒットさせ、2回にはボディ攻撃も見せて好調な滑り出し。しかし日本ランク入り3度目の挑戦に燃える平山は被弾などおかまいなしに前進を繰り返し、中盤は杉崎にロープを背負わせた。7回に平山はバッティングで減点1。結局、杉崎が4回に負った傷が原因で試合は負傷判定となった。

◇S・フェザー級8回戦
佐藤道也(石丸)[3-0(78-75×2、79-74)]一場仁志(角海老宝石)
 元ランカーの佐藤が日本6位の一場と対戦。佐藤は4回、左フックで一場をグラつかせてペースを掌握。ここからはジャブとフットワークで試合をコントロールし、一場に反撃を許さなかった。

三好と白石が記者会見 メキシコ

 
王者リバスとポーズをとる三好

 6月29日メキシコでIBF女子世界バンタム級王者ヤズミン・リバス(メキシコ)に挑む同5位の三好喜美佳(川崎新田)と、同じ会場でNABF・S・フライ級タイトルマッチに出場する日本同級3位の白石豊土(協栄)が27日(日本時間28日)、記者会見に出席した。
 
白石とホセ・サルガド(WBC7位)

 川崎新田ジムによると、両選手はグアダラハラから車で6時間かけて記者会見の開かれたアパトシンガン入り。長時間の移動と蒸し暑さで疲労の色は隠せなかったというが、三好は「協力していただいている方がたくさんいるので、その人たちのためにも何が何でもベルトをもらって日本に帰る」と必勝を宣言。白石も「前に出て、打ち合いになるかもしれないが、サムライ魂をもって挑みたい」と熱いファイトを誓った。

 明日28日は現地で計量が行われる。(写真は川崎新田ジム提供)

ワイルダーが元王者リャコビッチと対戦


 連続KOで台頭中の米国ヘビー級プロスペクト、デオンタイ・ワイルダーの次回登場が決定した。プロモーターのゴールデンボーイ・プロモーションズ(GBP)が発表した日程は8月9日。会場はロサンゼルス郊外インディオのファンタジー・スプリングス・カジノで、相手は元WBO世界ヘビー級王者セルゲイ・リャコビッチ(ベラルーシ)。
 
ワイルダー、北京五輪は銅
“ザ・ブロンズ・ボンバー”ことワイルダー(27)はこれまで28勝全KO無敗。最新ファイトでは元五輪金メダリスト、オードリー・ハリソン(英)を敵地で初回70秒でストップした。7月20日、同じ英国で悪童デリック・チゾラ(英)との対決が内定していたが、5月4日メイウェザー×ゲレロ戦の当日、ラスベガスで逮捕事件を起こし、交渉は決裂した。GBPの首脳は「ヘビー級は(世界挑戦まで)長いプロセスが必要。クリチコ兄弟に挑むまで、じっくり育てたい」と話している。

 リャコビッチ(37)は06年レイモン・ブリュースターを攻略しWBO王座獲得。しかし初防衛戦でシャノン・ブリッグスにリードを奪いながら、最終回残り1秒でストップ負けし無冠。米アリゾナに居住しながらキャリアを進め、最近ではロバート・ヘレニウス(フィンランド)、ブライアント・ジェニングス(米)といったホープに連敗。ワイルダーがどんなパフォーマンスを披露するか注目される。

グスマンまたやった!体重大幅超の失態


 明日28日、米フロリダ州キスミーで予定されるWBA世界S・ライト級暫定王座決定戦の計量が27日行われたが、ジョアン・グスマン(ドミニカ共和国=WBA5位)がリミット140ポンドを8ポンドも超過する148ポンドを計測し失格。相手のビセンテ・モスケラ(パナマ=同6位)はリミット内で、モスケラが勝ったケースのみベルト獲得となる。
 
減量失敗のグスマン
以前も体重オーバーの常習犯だったグスマンが失態を繰り返した。有名なところでは10年3月、アリ・フネカ(南ア)とのIBFライト級王座決定戦で、リミット9ポンドオーバー。関係者の話では数日前から減量苦がささやかれ、半ば確信犯的な行動だったという。

 グスマンにはペナルティーが科されるが、ウェルター級も超過する体重にモスケラ側は呆れ顔。とりあえずリングに立つもようだが、予断を許さない状況になっている。

熊、クエリョ計量パス ドバイでWBCミニマム級戦


 明日28日、アラブ首長国連邦のドバイで挙行されるWBC世界ミニマム級タイトルマッチの計量が27日行われ、チャンピオン熊朝忠(ユウ・チョウ・チュウ=中国)がリミットの105ポンド(47.62キロ)、挑戦者1位デンバー・クエリョ(フィリピン)が103.8ポンド(47.08キロ)で無事にパスした。
 
カメラに拳を突き出す熊(左)とクエリョ

 昨年11月、決定戦で勝利を収め、中国初のプロ世界王者に就いた熊(20勝11KO4敗1分)はこれが初防衛戦。「体調はいい。明日の勝利を確信している。先週ドバイに到着した後、連日練習している。序盤がポイントになりそう。ここに至るまで全力投球した成果を披露したい」と30歳の王者はコメント。

 一方、前日リミット2ポンド超で心配されたクエリョ(26歳、33勝21KO4敗6分)だったが、きっちり仕上げた。「ベルトを獲得するためにここにいる。予想はチャンピオン有利かもしれないけど、ベストを尽くして戦い、故郷フィリピンのイロイロ島に王座を持ち帰る」

 ドバイの世界貿易センターで行われる一戦のオフィシャルはレフェリーがエクトル・アフー(パナマ)、ジャッジはローマン・デニソン(パナマ)、ジョン・キング(英)、セルジオ・イゾンソ(伊)の3氏。

2013年6月27日木曜日

松本晋太郎がWBCアジアタイトル挑戦


 日本S・ミドル級1位の松本晋太郎(28=ヨネクラ)が7月5日、ニュージーランド・オークランドでロバート・ベリッジ(28=ニュージーランド)とWBCアジアL・ヘビー級王座決定戦を争うことになった。
 
松本晋太郎
元アマチュア全日本王者の松本はこれまで10勝8KO2敗。12年3月に清田祐三(フラッシュ赤羽)の持つ東洋太平洋S・ミドル級タイトルに挑戦して7回TKOで敗れており、2度目のタイトル挑戦をニュージーランドで迎えることになった。試合には4月に引退式を終えたばかりの元日本ライト級王者、嶋田雄大さんがトレーナーとして同行する。

 ベリッジはOPBF東洋太平洋S・ミドル級1位にランクされているサウスポー。戦績は19勝15KO1敗1分でなかなか強そうだ。

三好がメキシコ入り IBF女子世界戦


 6月29日(日本時間30日)にメキシコでIBF女子世界バンタム級王者ヤズミン・リバス(メキシコ)に挑戦する三好喜美佳(川崎新田)が現地時間26日、日本S・フライ級3位の白石豊土(協栄)らと現地入りした。
 
メキシコに到着し笑顔の三好(中)。右が白石

 川崎新田ジムによると、当初メキシコシティとされたいた会場が変更になったり、予約していたはずのホテルがあいていなかったり、急にテレビの取材が入ったり…などなど、スタッフは正確な情報を得られず、苦笑いを浮かべる場面も多いという。

 そのような状況の中、リバスの5度目の防衛を阻止すべく世界挑戦する三好、WBC・S・フライ級7位ホセ・サルガドの持つNABF同級タイトルに挑む白石は、試合に向けて順調に調整を進めているとのこと。日本選手の活躍が期待される。(写真は川崎新田ジム提供)

メイウェザー×カネロ チケット完売


 9月14日ラスベガスのMGMグランドで行われるフロイド“マネー”メイウェザー(米)×サウル“カネロ”アルバレス(メキシコ)戦の入場チケットが発売2日目の26日、ソールドアウト(完売)。主催のゴールデンボーイ・プロモーションズ(GBP)が発表した。
 
プレゼン・ツアーに大忙しの2人

 著名ボクシング記者ダン・ラファエル(ESPN.com)によると、発売開始の25日に1500ドルから350ドルのチケットがすべて売れ切れ、最高額の2000ドルのものが64枚残っただけだという。それも翌日には完売した。

「ソールドアウトになってもサプライズはない。なぜならベストなファイトはベストということだから。PPVもクローズドサーキットもこの調子でありたい」(メイウェザー)。「試合当日MGMグランドで巨大なサポートを受けることがわかった。ベストを尽くして私は勝つ」(アルバレス)と両雄はコメントしている。

 “THE ONE”のキャッチフレーズがついた対決のプレゼン・ツアー3日目はメイウェザーの故郷ミシガン州グランドラピッズとシカゴをサーキット。前者は2000人以上のファンが詰めかけ大盛況だった。Photo/BoxingScene.com

ボクシングテレビ情報(29日まで)

 
天笠尚
◇6月27日(木)
午後7:15~
WOWOWライブ 週刊ボクシングnavi13

深夜2:30~5:30
フジテレビONE ダイヤモンドグローブ2013
日本フェザー級タイトル戦 天笠尚×横山大輔、日本スーパーライト級王座決定戦 小原佳太×外園隼人 ほか

深夜3:34~4:34
TBS WBA女子世界ライトミニマム級タイトルマッチ 宮尾綾香×安藤麻里、52.5㎏契約8回戦 宮森卓也×松本亮
 
菊井徹平
◇6月28日(金)
午後1:40~4:30
フジテレビONE ダイヤモンドグローブ黄金伝説~タイトルマッチ列伝2007前編~
日本S・フライ級タイトル戦 菊井徹平×河野公平
東洋太平洋S・フライ級タイトル戦 相澤国之×全鎮萬
日本S・バンタム級タイトル戦 山中大輔×下田昭文
日本S・ライト級タイトル戦 伊藤俊介×飯田幸司

◇6月29日(土)
午前10:00~12:00
WOWOWライブ エキサイトマッチ
WBA世界ウェルター級タイトル戦 ポール・マリナッジ×エイドリアン・ブローナー ほか

深夜1:45~3:00
スカイAsports+ Best Bout Boxing
東洋太平洋S・バンタム級タイトル戦 小國以載×芹江匡晋(2012年7月)

2013年6月26日水曜日

ホープ松本はSフライ級11位に 最新日本ランキング

初ランクのホープ松本

 JBC(日本ボクシングコミッション)は26日、都内でランキング委員会を開き、6月度の最新日本ランキングを作成した。

 今月は、デビュー8連勝7KO中の松本亮(大橋)がS・フライ級11位に初ランクされたほか、バンタム級松尾佳彦(YANAGIHARA)、長谷川雄治(横浜光)らも名を連ねた。またフライ級李明浩(大阪帝拳)、S・バンタム級ジョナタン・バァト(カシミ)、フェザー級古橋大輔(川崎新田)、ライト級中谷正義(井岡)らが再ランクされた。

 一方、ランキングを外れたのは宮森卓也(エイティーン古河)、鈴木徹(大橋)ら。引退を表明した佐々木基樹(帝拳)の名前も消えた。

プロ転向近し? ロマチェンコに米3社が接近


 五輪連覇、世界選手権優勝など現役アマチュアベストボクサーの呼び声高いワシリ・ロマチェンコ(ウクライナ)に複数の米国プロモーターがラブコールを送っている。
 
北京五輪でのロマチェンコ
ロマチェンコの地元ウクライナやロシアのメディアが報じるニュースでは、いずれも大手プロモーションで、GBPのリチャード・シェーファーCEOが熱心に動いているとか、トップランク社がブラッドリー×マルケス戦やパッキアオ×リオス戦にロマチェンコを招待するのではと伝える。

 すでにロマチェンコは同じロンドン五輪金メダリストのオレクサンデル・ウシク(ヘビー級)と父アナトリ・ロマチェンコを伴い渡米。6月14日ペンシルベニア州で挙行されたカードをリングサイドで観戦した。当日L・ヘビー級王者候補セルゲイ・コバレフ(ロシア)がメインに登場した興行を開催したのはメインエベンツ社で、本命は同社でないかといわれている。同行したマネジャーはコバレフやエフゲニー・グラドビッチ(IBF世界フェザー王者)を擁しており、今後の動向が注目される。

 同じ情報源ではロマチェンコがプロ入りした場合、階級はウェルター級になるのではと推測している。

長谷川がノンタイトル戦 8.12ダブル世界戦で


 元世界2階級制覇の長谷川穂積(真正)が8月12日、大田区総合体育館で行われるダブル世界戦でノンタイトル10回戦に出場する。56.7㎏契約10回戦。対戦相手は決まっていない。
 
長谷川穂積
2011年にジョニー・ゴンサレス(メキシコ)に敗れてWBC世界フェザー級王座から陥落した長谷川は、その後再起して3連勝。前回4月の試合後は次戦でのS・バンタム級世界挑戦を希望していたが、早期実現が難しいころから調整試合を1試合はさむことになった。

 8月12日のメインイベントは、WBC世界バンタム級王者の山中慎介(帝拳)と、同フライ級チャンピオン八重樫東(大橋)によるダブル防衛戦。

メイウェザー×カネロ キャッチフレーズは“THE ONE”


 昨日からプレゼン・ツアーに突入しているメガファイト、フロイド“マネー”メイウェザー×サウル“カネロ”アルバレスのキャッチフレーズが“THE ONE”(ジ・ワン)に決まった。両者は25日、ツアー2日目の首都ワシントンDCに到着。1000人以上のファンが詰め掛けた当地のハワード・シアターで試合の意気込み、抱負を語った。
 

メイウェザー「カネロは若く、強いチャンプだ。彼はこのレベルに到達するまで正しく振舞ってきたことは確かだ。彼は私が過小評価する男ではない。だけどフロイド・メイウェザーと対戦する選手は、それまでとまったくレベルが異なるファイトが待っている。彼は飛び切りのコンディションで登場するだろう。だから私はゲームプランに沿ったベストの状態に仕上げる必要がある。

 最強と呼ばれるには最強の選手と戦わなければならない。カネロは現状でベストファイターの一人で、だからこのファイトは“THE ONE”と呼ばれる」
 

アルバレス「すべてが違う。ビッグネーム、クレバーな選手、最強の選手、最高の舞台、最高なTVネットワーク。オースティン・トラウトはグッドファイター。でもこの試合とは違う。ファンもメディアも集結し、これはただのファイトではなく、巨大なイベントだ。

 メイウェザーと対戦することは次なるステップを意味する。私は自分よりベターな相手と戦うことでモチベーションが高まるタイプ。彼はベストなカネロを知らない。メイウェザーだって一人の男だ」

 明日26日は午前にミシガン州グランドラピッズ、午後はシカゴをサーキットする。Photos/SHOWTIME

トゥアが強豪相手に復帰戦


 “サモアのタイソン”ことヘビー級シーンで一世を風靡したスラッガー、デビッド・トゥア(ニュージーランド)が2年の沈黙を破り、リングに上がる。40歳になったトゥアは8月31日、母国のハミルトンでIBF7位、WBA11位アレクサンデル・ウスティノフ(ロシア=ベラルーシ)と12回戦を行う。
 
40歳で復帰するトゥア。果たして…

 トゥア(52勝43KO4敗2分)は11年8月、同じくニュージーランドでモンテ・バレット(米)に判定負け。以後リングに上がっていない。レノックス・ルイスに挑戦したのは2000年のことだ。引退報道もあったが、地元プロモーターと合意に達し、24日試合を発表した。

 ウスティノフ(36)は2メートル3センチの長身選手で、28勝21KO1敗。唯一の黒星は昨年、現IBF1位のクブラット・プレフ(ブルガリア)と欧州ヘビー級王座を争い、終盤KO負けしたもの。強打と24センチの身長差はトゥア戦でアドバンテージとなる。ウスティノフはキックボクシングのキャリアも53勝9敗と豊富で、一度ニュージーランドで戦ったこともある。Photo/BoxingScene.com

2013年6月25日火曜日

チャーリーが沼田をKO V8達成


 東洋太平洋S・ウェルター級タイトルマッチが25日、後楽園ホールで行われ、チャンピオンのチャーリー太田(31=八王子中屋)が元日本ウェルター級王者で同級1位の沼田康司(29=トクホン真闘)を9回2分40秒KO下し、8度目の防衛に成功した。
 
チャーリー(右)が沼田との激闘を制す

 4団体で世界ランク入りしているチャーリーと強打を誇る沼田の一戦は、期待にたがわぬ熱戦となった。

 序盤はチャーリーが試合功者ぶりが目を引いた。ブロックを固める沼田に対し、肩の力を抜いたスピード重視の連打を打ち込み、沼田が攻めて出ると、一転してブロッキングでディフェンス。チャーリーがスキルの高さを見せつけ上々の滑り出しを切ったが、沼田も負けてはいなかった。

 沼田は4回、右ストレートをヒットさせてチャンスを作り、会場を一気に盛り上げる。その後もチャーリーの強打を被弾しながら、強烈な左右フック、左ボディブローを打ち込んでV7王者に対抗。6回、チャーリーの右が決まって沼田がダウンを喫するが、ここでも試合は決まらなかった。

 その後もチャーリーのパンチの精度は高かったが、沼田の強打が決まってチャーリーの動きが一瞬鈍る場面もあり、スリリングな攻防が続いた。しかし9回、チャーリーの右が決まると沼田はうずくまるようにダウン。コーナーに座ったままテンカウントを聞いた。チャーリーの戦績は23勝16KO1敗1分。沼田は20勝15KO7敗1分。

◇フライ級8回戦
石川幹也(三迫)[3-0(77-75、77-74、79-73)]元木謙太(レパード玉熊)

メイウェザー×カネロ プレゼンがスタート


 9月14日ラスベガスのMGMグランドで挙行されるメガファイト、フロイド“マネー”メイウェザー(米)×サウル“カネロ”アルバレス(メキシコ)のスーパーウェルター級頂上対決のプレゼンテーション・ツアーが24日、ニューヨークのタイムズスクエアで火ぶたを切った。以下は両雄のコメント。
 

メイウェザー「カネロ、この試合を受けてくれて感謝する。9月14日、ファンが期待するものを提供しようじゃないか。メキシコは何人かの伝説のチャンピオンを生んできた。私はメキシコという国をリスペクトしている。ファンに心から感謝したい。私がここにいれるのもファンあってのことだ。

 これはベスト対ベストの戦いだ。彼は“見下ろす”ことができない。でも私はこのような大きな舞台に以前から立ってきた。私には多くの経験がある。観衆に飲まれることもない。これが自分の仕事だと理解している。このファイトの重大さを私は分かっている。私は自分の技巧に磨きをかけ、ベストであり続ける。人生すべてを捧げ、頂点でベストな相手と対峙する」

アルバレス「グッドアフタヌーン、ニューヨーク。ここにいれること、サポートに感謝します。試合では誰もが勝ちたい。疑いなく、誰もがフロイドは最強だと分かっている。でもこれは私の時間です。我々は勝ちに行く。私は若いし、大きい。これはかなり重要なキーになる。でもフロイドはとてもインテリジェンスな選手であることを忘れてはいけない。それでも私は正しいゲームプランを実行する。

 間違いなくこれは私にとり最大のビッグファイト。私はそれを想定しながら、心の準備を整え、すべてに備える。9月14日に向け準備をはじめ、皆さんが期待するものを提供します」

 試合のチケットは米国時間25日の午後1時(東部時間。西部時間は午前10時)から発売される。価格は2000ドルから350ドルまで。電話による申し込みのほか、MGMとチケットマスターのホームページで受け付ける。Photo/BoxingScene.com

井上が4戦目で田口に挑戦 8.25座間


 日本L・フライ級タイトルマッチの記者会見が25日、都内で開かれ、チャンピオンでWBA同級3位の田口良一(ワタナベ)と同級1位の井上尚弥(大橋)が8月25日、神奈川県座間市のスカイアリーナ座間で対戦すると発表された。井上は地元の座間で辰吉丈一郎に並ぶプロ4戦目での日本タイトル獲得に挑む。
 
健闘を誓い合う田口(左)と井上。中央は座間市のマスコット「ざまりん」

 スーパールーキー井上の日本タイトルマッチ発表とあって、会場の後楽園飯店には、世界タイトルマッチ並みの報道陣が詰めかけた。

 スーツ姿でマイクを手にした井上は「辰吉さん以来23年ぶりのタイ記録ということで気合いが入っている。記録は意識していなかったが、戦う以上は記録を作りたい」と意気込みを語った。

 田口の印象を問われると「正統派、教科書通りのボクシングをする選手」と評価しながらも「圧倒的に勝ちたい。しっかり勝敗が分かる形、KO決着にしたい」と強気なところを見せた。

 今回が初防衛戦となる田口は「1年前のスパーリングでやられてしまった。リベンジということもあり、ぜひ対戦したかった」と怪物と称される新鋭との対戦を歓迎。その上で「今までで一番大きな試合。勝てば人生が変わるビッグチャンス。何が何でも勝ちにいく」と闘志を燃やしてみせた。

 渡辺均会長によると、WBA3位の田口にとってこの一戦は「世界タイトルマッチ前哨戦」という位置付け。大橋秀行会長は「井上がこの試合に勝てば5戦目、6戦目での世界挑戦もあり得る。世界を獲れば、みなさんが望んでいる井岡一翔戦をいつか必ずやりたい」と今後のプランを語った。

荒川応援グッズを追加販売


 7月27日(日本時間28日)、米テキサス州・サンアントニオでWBCライト級3位オマール・フィゲロア(米)とWBC世界ライト級暫定王座決定戦を争う同級1位荒川仁人(八王子中屋)の応援グッズが追加販売されている。
 

 既に販売されているサポーターの名前が入る応援Tシャツに加えて、新たに応援タオルとリストバンドを製作。タオル、リストバンド(一組)ともに3000円。は詳しくは八王子中屋ジムのホームページで。http://8box.blog.shinobi.jp/Entry/1774/

 なお、試合の模様は7月29日にWOWOWエキサイトマッチで放送される。

2013年6月24日月曜日

宮尾が2度目の防衛に成功


 WBA女子世界L・ミニマム級タイトルマッチが24日、後楽園ホールで行われ、チャンピオンの宮尾綾香(大橋)が前王者で現4位の安藤麻里(フュチュール)を3-0(97-93×3)の判定で下し、2度目の防衛に成功した。
 
宮尾(右)は終盤に安藤を突き放した

 昨年9月、王者だった安藤から宮尾がタイトルを奪って以来の再戦。前半はともに相手の出方をうかがう時間が長く、パンチのやり取りの少ない展開となった。

 試合が動き始めたのは5回から。安藤が徐々にプレッシャーを強め、ジャブや右のショートパンチを繰り出し、宮尾はステップインからワンツーを軸に攻めて出た。

 王者の宮尾は7回から仕掛けた。前に出てくる安藤に対し、足を使いながら右ストレートや右アッパーをヒットさせてポイントをピックアップ。安藤を突き放した。宮尾は11勝1KO1敗。安藤は10勝5KO5敗。

松本がデビュー8連勝 連続KOはストップ


 24日後楽園ホールで行われる女子世界戦の前座で、無敗のホープ松本亮(大橋)が52.5㎏契約8回戦に出場。日本S・フライ級11位の宮森卓也(18古河)を3-0(78-75、79-75、79-74)の判定で下し、デビューから8連勝をマークした。
 
松本(右)はデビュー8連勝も宮森の反撃に苦しむ場面も

 松本は初回から重量感あふれるブローをアグレッシブに打ち込んだ。右ストレート、左フックで宮森に襲い掛かり、2回からはボディブローも効果的に使った。しかし宮森はタフ。ボディブロー、右フックの相打ちで対抗し、ランカーの意地を見せる。松本はその後もボディブローなどで宮森にダメージを与え続けたが、逆に最終回は宮森の反撃を受けて終了。連続KO記録は止まった。

◇女子アトム級8回戦
花形冴美(花形)[3-0(77-75、78-75、79-74)]黒木優子(YuKOフィットネス)
 ともに世界挑戦経験のある選手同士の対決。ワンツー主体のサウスポー黒木に対し、花形は変則的に前に出て連打を見舞うスタイル。黒木はいい左を当てる場面もあったが、乱戦に巻き込まれ被弾が多かった。
 
古橋は攻め続けてランカー撃破

◇フェザー級8回戦
古橋大輔(川崎新田)[7回2分18秒TKO]鈴木徹(大橋)
 技巧派の鈴木に対し、古橋は終始前に出る気迫のファイトを展開。日本フェザー級8位の鈴木も接近戦に応じたが、タフなファイトは古橋が上。ボディブローで鈴木を徐々に弱らせ、ストップ勝ちを呼び込んだ。

◇60㎏契約8回戦
原純平(大橋)[2回50秒TKO]ディゾン・カグオン(フィリピン)
 初回右からの連打でダウンを奪った原だが、2回は逆にカグオンが左フックを決めてダウンを演出。試合は分からなくなったが、原は続く場面で右を決めてダウンを奪い返してフィニッシュ。東洋太平洋S・フェザー級7位のカクゴンを下した。

ラウンドアップ

現役時代の本田秀伸

■グリーンツダジムでトレーナーをしていた元日本L・フライ級王者で世界挑戦経験もある本田秀伸さんが宮崎に帰郷。実家の霧島自動車を手伝っている。

■今日24日、後楽園ホールの4回戦に出場予定だった谷口将悟(KG大和)が前日計量に現れず試合は中止に。減量失敗か。

■7月27日昼12時半から新宿ネイキッドロフトで開かれる「拳闘芸人トークライブ」に日本プロボクシング協会の大橋秀行会長の出演が決定。東洋太平洋S・バンタム級チャンピオン和氣慎吾(古口)もゲスト出演する。

松尾、バルガスがOPBFランカー下す 6.23九州

 
切間庸裕
九州共立大学で行われた23日の興行で、メインのS・ウェルター級8回戦に出場した日本S・ウェルター級3位の切間庸裕(折尾)はフィリピン・ウェルター級5位のデニス・パドゥアに3回1分45秒KO勝ちした。

 56.2㎏契約8回戦のクアウテモク・バルガス(折尾)は東洋太平洋S・バンタム級15位のアルビン・タム(フィリピン)に2回2分58秒KO勝ち。S・バンタム級8回戦のリングに上がった松尾佳彦(YANAGIHARA)も東洋太平洋バンタム級15位のジョンミンジュン(韓国)を3-0(77-74、78-75、76-75)の判定で下した。

チャーリーと沼田が明日激突


 明日25日に後楽園ホールでゴングとなる東洋太平洋S・ウェルター級タイトルマッチの計量が24日、日本ボクシングコミッションで行われ、王者のチャーリー太田(八王子中屋)が68.9㎏、挑戦者の沼田康司(トクホン真闘)が69.5㎏でパスした。
 
計量を終えたチャーリー(右)と沼田

 今回が8度目の防衛戦となるチャーリーは「たくさん練習してきたよ。だから危ない試合になるね。沼田は気持ちが強い選手。いい試合をして世界戦につなげたい」と沼田戦を世界タイトルマッチへのステップアップと位置付けた。

 元日本ウエルター級王者の沼田はこれが4年4ヵ月ぶりのタイトルマッチ。「早くスイッチをいれなくちゃいけないけど、やる気スイッチがどこにあるのか分からない。明日までにはやる気スイッチを見つけたい」と波のある男らしい表現で健闘を誓っていた。

 試合の模様はスカイAsports+で7月24日午後8時30分から2時間枠で放送される。

アマ 関西リーグ戦、関大が2年ぶり優勝


 アマチュアの第67回関西学生リーグ戦は23日最終日を迎え、関西大学ボクシング場で1部3試合と2部3部の優勝決定戦を行った。その結果、1部は関西大学が2年ぶり15度目の優勝を飾った。これまで全勝の関大はこの日同志社大学に5-4で敗れ、3校が4勝1敗で並んだものの、勝ち点でわずかに勝った関大がライバルを振り切った。
 
全勝は逃したものの関西大が優勝。表彰式より

 圧倒的な強さをみせつけてきた関大も、なぜか同大には相性が悪く、この日も苦しい展開。初戦L・フライ級で寺地主将が小原を3回RSCで破り好スタートを切ったものの、バンタムで平尾が鼻血が止まらずRSC負け。ウェルターも大口が入江にポイント負けし、この時点で4-4のタイ。勝負は最終試合のミドル級に持ち越された。ここで関大金、同大宮崎ともなかなか手が出ず、再三主審の勧告を受ける試合展開となったが、わずかに優勢に試合を進めた宮崎が勝ち、関大に一矢報いた。
 
関西大×同志社大 寺地(関大)の右が小原(同大)に決まる

 確定した順位は、①関西大(4勝1敗・勝利点33点)、②大阪商業大(4勝1敗・32点)、③同志社(4勝1敗・25点)、④龍谷大(2勝3敗)、⑤大阪大(1勝4敗)、⑥関西学院大(0勝5敗)。国立大学として初の一部昇格と話題になった阪大は、最終日で関学大に5-4で勝ち、記念すべき1勝をあげた。これで最下位に落ちた関学は、2部優勝の立命館大学と6月30日に入替戦を行うことが決まった。なお3部優勝の関西外語大学は、2部最下位の京都大学と入替戦を行う。試合会場はいずれも関西大学ボクシング場。

2013年6月23日日曜日

レベコ、5度倒しストップ勝ち WBAフライ級


 WBA世界フライ級王者フアン・カルロス・レベコ(アルゼンチン)×挑戦者15位ウリセス・ララ(メキシコ)のタイトル戦が22日(日本時間23日)アルゼンチンのメンドサで挙行され、地元のレベコが8回TKO勝ちで暫定王者から合わせ4度目の防衛に成功した。
 
レベコ
試合前から“格差タイトルマッチ”と呼ばれた一戦。負け越し選手ララを相手にレベコが危なげなくペースを掌握。ハートを誇示して5回まで抵抗したララだが、6回ついにダウン。この時点でストップがコールされてもおかしくなかったと見る向きがあったが、試合は続行。7回また倒したレベコは8回、3度ダウンを追加して主審のストップを呼び込んだ。TKOタイムは2分52秒。

 31勝17KO1敗のレベコはこれで14連勝。2連勝で臨んだララは12勝7KO14敗1分。

宮尾と安藤、明日激突 WBA女子戦


再戦に必勝を誓う宮尾(左)と安藤

 WBA女子L・ミニマム級戦の前日計量が23日、後楽園飯店で行われ、チャンピオン宮尾綾香(大橋)が45キロ、挑戦者安藤麻里(フュチュール)は46キロを計測し、ともに合格した。

 計量に先立ち行われた調印式ではそろって必勝を宣言。特に安藤は「チャンピオンは脚を使って逃げるようなボクシング。自分は正々堂々と戦う」と“挑発”。これに宮尾側の大橋秀行会長は「安藤選手は一発があって怖いから逃げ回る。打ち合う必要はありません」と煙に巻いた。試合は27日27時34分から1時間枠でTBSが地上波放送をする。

 また同じリングには無敗ホープの松本亮(大橋)も登場。日本ランカーの宮森卓也(18古河)に挑む。こちらも計量を一発で合格した。いずれも52.3キロ。
ホープ松本(左)と迎え撃つ宮森

ビカ、ペリバンに2-0判定勝ち WBC・S・ミドル級王座決定戦


 ブローナー×マリナージ戦と同じニューヨークのバークレイズセンターで行われたWBC世界スーパーミドル級王座決定戦は、ランク1位サキオ・ビカ(カメルーン=豪州)が3位マルコ・アントニオ・ペリバン(メキシコ)にマジョリティー判定勝ちで、アンドレ・ウォード(米)が休養王者へシフトした後釜に座った。

 キャリア初の世界戦を迎えたペリバンに、ビカは4度目の世界挑戦。スタートからベルト獲得に向け、両者の意気込みがぶつかり会った。攻防で目立ったのは断続的に決まるビカの右強打。このクラス初のメキシコ人王者を目指すペリバンも一歩も引かず渡り合い、拮抗したラウンドが続く。
 
かつて日本のリングにも上がったビカ
8回、バッティングで頭部から出血したペリバンに攻勢をかけて沸かせたビカは終盤またも右をヒット。最終12回、一気に攻め込んだペリバンとノーガードともいえる派手な打ち合いに応じたビカが116-112、115-113、114-114の2-0判定勝ちで念願のベルト奪取を果たした。

 カメルーン出身初の世界王者に就いたビカは32勝21KO5敗2分。初黒星の元オリンピアン、ペリバンは20勝13KO1敗。

 同じリングのヘビー級12回戦はWBC5位セス・ミッチェル(米)がWBC、WBOとも2位のジョナサン・バンクス(米)に3-0判定勝ちで、昨年11月の2ラウンドKO負けの雪辱を果たした。公式スコアは115-112、117-109、114-112でミッチェル。初戦で失ったNABOとWBCインターナショナルの2冠を取り戻した。

ブローナーが2-1判定でマリナージ下す


 WBA世界ウェルター級タイトルマッチが22日(日本時間23日)、ニューヨーク・ブルックリンのバークレイズセンターで行われ、挑戦者のWBC世界ライト級王者エイドリアン・ブローナー(23=米)がチャンピオンのポーリー・マリナージ(32=米)を2-1(115-112、117-109、112-115)の判定で下して3階級制覇を達成した。マリナージは2度目の防衛に失敗。

 2階級制覇王者マリナージとクラスを一気に2つ上げて3階級制覇を目指すブローナーとの対決。スタートは地元ブルックリンの技巧派マリナージがジャブからボディブローにつなぐなど、手数の多さで攻勢をアピールした。
 
ブローナー
しかし賭け率11対1と大きく上回るブローナーには余裕があった。L字ブロックの姿勢で徐々にプレッシャーを強め、右カウンターを正確にコネクト。試合のペースは徐々にブローナーに傾いたかに見えたが、マリナージは決定打を許さず、最後まで失速せずに手を出し続けた。パンチの精度でブロナーが上回ったかに見えたが、ジャッジ1人はマリナージの手数を評価した。ブローナーは27勝22KO無敗。マリナージは32勝7KO5敗。

 試合後のインタビューは荒れ模様。ブロナーは「(マリナージのパンチは)ほとんどあたっていない。あんなのシャドーボクシングだ!」と吠えれば、マリナージは「あいつは1ラウンド30秒しか働いてないじゃないか!」と文句を言っていた。

ヘナロ・ガルシア殺害される


 メキシコから悲報。長谷川穂積や西岡利晃と戦ったメキシカン、ヘナロ“ポブラニィート”ガルシアが21日(日本時間22日)居住するプエブラ州で死体となって発見された。享年35。当局の発表では頭部に4発銃弾が撃ち込まれていた。

 現地の新聞などの報道では同日正午近く、ガルシアの車を追って数人の男がカーチェイスしていたという。警察は容疑者が乗っていたと思われる車のナンバープレートを突き止めたが、まだ犯人は逮捕されていない。
 
09年の試合後、勝利の西岡を祝福するガルシア(左)

 バンタム級、S・バンタム級を中心にリングに上がったガルシアはFECARBOX、WBC米大陸バンタム級王者に就いた。しかし06年5月、日本で長谷川穂積のWBC王座に挑んだものの、ダウンを喫し判定負け。07年7月、同級IBF王者ルイス・ペレス挑戦もTKOで敗退。09年1月、西岡利晃のWBC・S・バンタム級王座に挑むも最終回TKO負けと世界タイトルには届かなかった。

 終身レコードは39勝23KO10敗。ラストファイトは昨年12月28日、これも日本のリングに登場したエドゥアルド・ガルシアに7回KO勝ち。今週末、地元でエキジビションマッチが予定されていた。

東農大、拓大が全勝で直接対決へ 関東大学リーグ戦結果


 アマチュアボクシングの第66回関東大学リーグ戦は22日第4週目を迎え、1部2部ともに3試合ずつが後楽園ホールで行われた。この結果、1部はこれまで全勝の東京農業大学と拓殖大学かそれぞれ勝ち、次回7月13日の最終日に直接対決で優勝を決めることになった。
 
ライト級の元高校王者対決。藤田健児(拓大・左)が秋山佑汰(東洋大)に8-3のポイント勝ち

 この日、拓大は上昇の勢いに乗る東洋大を6-3で下し貫禄を示したが、4連覇を狙う東農大は、駒澤大学に際どく5-4で勝ち、前週の日大戦に続く薄氷の勝利。

 東農大は青木貞頼をこれまでのバンタムからベストのフライに落として全日本王者林田翔太にぶつける強気の作戦をとり、青木は際どい判定勝ちを飾った。しかし軽量級でこの青木以外に誰も勝てず、しかもライト級の橋垣柊人が急に体調を崩して不戦敗となるアクシデントもあり、ライト級初戦を終えた時点で1-4と敗北の淵に追い込まれた。
 
東農大はミドル級の酒井(左)が勝利し、拓大との全勝対決へ

 それでも頼みの綱の重量級陣が踏ん張り、L・ウェルター級以上の4階級を連取した。ウェルター級では吉野修一郎が高田侑典に勝ち、これで4-4に戻し、勝負は最後のミドル級に持ち越された。東農大2年生の酒井幹生に対し駒大1年生鬼倉龍大は持ち前の強打で応戦したが、これは酒井が決定打を許さず、白熱の打撃戦を制した。

※この日の試合結果
1部 日本大学 7-2 法政大学
   拓殖大学 6-3 東洋大学
   東京農業大学 5-4 駒澤大学
2部 平成国際大学 5-2 専修大学
   中央大学 6-1 明治大学
   日本体育大学 5-1 早稲田大学

2013年6月22日土曜日

ボクシングテレビ情報(23、24日分)


◇6月23日(日)
午前7:00~8:00
フジテレビNEXT BOXING LEGEND~世紀の一戦~
モハメド・アリ×フロイド・パターソン(1965年11月22日)
 
マリナージ×ブロナー/BoxingScene.com
午前10:45~
WOWOWライブ ブローナーSP 週刊ボクシングnavi12

午前11:00~午後2:30
WOWOWライブ エキサイトマッチ生中継
WBA世界ウェルター級タイトル戦 ポール・マリナッジ×エイドリアン・ブローナー ほか


深夜1:00~2:00
TBSチャンネル2 ボクシング
東洋太平洋S・フライ級王座決定戦 粉川拓也(宮田)×ダニーロ・ペーニャ
 
井上尚弥
深夜1:10~2:10
フジテレビ グラジオラスの轍
「ボクシング モンスター・井上尚弥」


◇6月24日(月)
午前5:00~7:00
WOWOWライブ エキサイトマッチ(再)
WBCシルバー・S・ライト級王座決定戦 アミール・カーン×カルロス・モリナ
WBC米大陸ヘビー級王座決定戦 デオンテイ・ワイルダー×ケルビン・プライス
S・ウェルター級12回戦 アルフレド・アングロ×ラウル・カサレス
S・ウェルター級10回戦 ジャーメル・チャーロ×デイション・ジョンソン

午前7:00~9:00
WOWOWライブ エキサイトマッチ(再)
WBO世界フェザー級タイトル戦 オルランド・サリド×ミゲール・ガルシア
WBO世界S・フェザー級タイトル戦 ローマン・マルチネス×ファン・カルロス・ブルゴス
 
ゴロフキン
午前9:00~11:00
WOWOWライブ エキサイトマッチ(再)
WBA世界ミドル級タイトル戦 ゲンナディ・ゴロフキン×ガブリエル・ロサド
WBA世界フェザー級暫定王座決定戦 ハビエル・フォルトゥナ×パトリック・ハイランド

午前11:00~午後1:00
WOWOWライブ エキサイトマッチ(再)
WBC暫定世界S・ライト級タイトル戦 ルーカス・マティセ×マイク・ダラス
S・ウェルター級10回戦
ヘスス・ソト・カラス×セルチュク・アイディン
WBC米大陸S・ウェルター級王座決定戦 ジャーメル・チャーロ×ハリー・ジョー・ヨルゲイ

午後7:00~8:20
フジテレビNEXT BOXING LEGEND~世紀の一戦~
モハメド・アリ×ジョージ・シュバロ(1966年3月29日)

午後8:00~10:00
WOWOWライブ エキサイトマッチ
WBA世界ウェルター級タイトル戦 ポール・マリナッジ×エイドリアン・ブローナー ほか

深夜2:00~4:30
フジテレビNEXT ダイヤモンドグローブ2013
東洋太平洋S・バンタム級タイトルマッチ 和氣慎吾×菊地永太
東洋太平洋バンタム級王座決定戦 デニス・トゥビィエロン×椎野大輝