2013年7月31日水曜日

ボクシングテレビ情報(2日まで)

 
淵上誠
◇8月1日(木)
午後6:50~9:30
フジテレビONE ダイヤモンドグローブ黄金伝説 タイトルマッチ列伝2011後編
日本ミドル級タイトル戦 淵上誠×細川貴之
東洋太平洋&日本S・ウェルター級タイトル戦 チャーリー太田×柴田明雄
日本S・バンタム級タイトル戦 芹江匡晋×橋元隼人
日本&東洋太平洋ミドル級王座統一戦 淵上誠×佐藤幸治

午後7:00~8:00
フジテレビNEXT BOXING LEGENDS~世紀の一戦~
モハメド・アリ×ロン・ライル(1975年5月16日)

午後7:55~8:00
TBS もうすぐTBSスポーツ夏祭り
午後8:00~9:00
TBS TBSスポーツ夏祭り
WBO世界バンタム級タイトル戦 パウルス・アンブンダ×亀田和毅
 
亀田和毅
◇8月2日(金)
午後1:20~4:50
フジテレビONE ダイヤモンドグローブ黄金伝説 タイトルマッチ列伝2009前編
日本ウェルター級タイトル戦 沼田康司×中川大資
東洋太平洋S・ミドル級タイトル戦 清田祐三×李在明
日本L・フライ級タイトル戦 嘉陽宗嗣×國重隆
日本S・バンタム級タイトル戦 木村章司×金沢知基
日本S・ライト級タイトル戦 小野寺洋介山×和宇慶勇二

午後11:45~
WOWOWライブ 週刊ボクシングnavi17

江藤とコンパヤックが計量クリア


 明日8月1日、タイのバンコクでゴングとなるWBAフライ級暫定タイトルマッチの計量が31日、バンコク市内で行われた。暫定王者(1位)コンパヤック・ポープラムック(タイ)と挑戦者で同級7位の江藤光喜(白井・具志堅S)は、そろってフライ級リミット(50.8キロ)でクリアした。
 
笑顔も見えるコンパヤックと江藤(左)

 試合は日本時間で1日の夕方5時半くらいから始まるとのこと。50勝35KO4敗のキャリアを誇るコンパヤックに対し、13勝10KO2敗1分の江藤がどのようなファイトをするか注目される。

ゴロフキンの登場は11.2濃厚 相手は?


 本場リングで人気と知名度を急上昇させているWBA世界ミドル王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)の次回リング登場が11月まで延びる可能性が大きくなった。
 
ゲンナジー・ゴロフキン
ゴロフキンが所属するK2プロモーションの米国代表トム・ローフラー氏によると、ミドル級王者は8月か9月に今年第4戦を予定していたが、実現が困難になっているという。同氏はテレビ放映するHBOと11月2日登場を交渉中。「GGG(ゴロフキンのニックネーム)は今年あと2回、防衛戦をやりたいと熱望している」と語り、もしかしたら、年末にもう一度登場というプランもあるようだ。

 対戦候補だが、セルヒオ・マルティネスからダウンを奪い、判定負けしたものの善戦した英国人マーティン・マーレイの名前が挙がった。しかしマーレイには軽犯罪歴があり、ゴロフキンが防衛戦を予定する米国への入国ビザ発行が拒否される可能性が高い。もう一人は米国東部で台頭中のランカー、カーティス・スティーブンス(米=24勝17KO3敗)。スティーブンスは今週土曜日コネチカットでサウル・ローマン(メキシコ)と試合を予定しており、結果と内容により抜擢される見込みがある。

亀田和53.3、アンブンダ53.1 明日比国でWBOバンタム級戦


懸念の計量をクリアした亀田

 WBO世界バンタム級タイトルマッチの計量が31日、会場のウォーターフロント・セブシティ・ホテル&カジノ(フィリピン・セブ島)で午前10時から行われ、出場両選手が合格した。

 チャンピオンのパウルス・アンブンダ(ナミビア)は117ポンド(53.1キロ)、挑戦者の亀田和毅(亀田)は117ポンド1/2(53.3キロ)。いずれもバンタム級リミットを下回った。

 減量がひとつのキーポイントだった亀田。秤に乗る直前は「ちょっと緊張した」と明かしたが、結果は一発合格だった。「さすがにきつかった。昨日体脂肪を量ったら3パーセント」。ドリンクをゆっくりと口にしながらリラックスした表情で「アンブンダとはレベルが違う」と世界初戴冠に自信を見せていた。

 一方のアンブンダは「バンタム級が一番自分にあった階級」と語り、こちらも初防衛戦に必勝を期している。

必勝を誓う亀田とアンブンダ
亀田には3兄弟世界王者の記録がかかる。日本から多くのメディアが集まった話題の一戦は現地時間8月1日午後7時(日本時間8時)にゴング。

2013年7月30日火曜日

福本が東洋太平洋2位に判定負け

 
福本(右)は力を発揮できなかった

◇フライ級8回戦
クリス・ポリーノ(比)[2-1(77-76、76-78、77-76)]福本雄基(三迫)
 OPBF2位のポリーノはワンツーを主体にしたサウスポー。鋭い踏み込みから思い切りよく左を振りおろした。ポリーノを警戒したのか、日本5位の福本はなかなか攻撃の姿勢を見せられずじまい。両者ともに効果的なパンチを出せないまま試合が終了した。
 
斉藤(左)は藤中を退ける

◇ウェルター級8回戦
斉藤幸伸丸(輪島功一S)[6回2分46秒負傷判定3-0(59-56、59-55、58-55)]藤中周作(金子)
 日本3位の斉藤がボディブローをうまく使って立体的に藤中を攻撃した。藤中は決定打を許さなかったものの、斉藤のキャリアが勝った印象。6回に偶然のバッティングで斉藤の左目上部が切れて試合が終わった。斉藤は5回にローブローで減点1。

◇S・フライ級8回戦
戸部洋平(三迫)[3-0(77-75、77-73、78-72)]阿知和賢(ワタナベ)
 阿知和はいつも通りむしゃらに前に出るボクシング。初回に右を当ててチャンスを作ったが、2回からは日本1位の戸部。頭から突っ込んでくる阿知和に手を焼きながらも右ストレートやアッパーを有効にヒットさせた。阿知和は5回と8回にヘッドバッティングで減点1。

パッキャオ×リオス メディアツアーin中国

 
健闘を誓うパッキアオ(左)とリオス

 11月23日に中国マカオのベネチアン・カジノ&リゾートで激突するマニー・パッキアオ(フィリピン)とブランドン・リオス(米)が29日、北京郊外の万里の長城で試合をアピールした。
 

 連敗からどう復活するか注目される6階級制覇王者パッキヤオと、マイク・アルバラードとの激闘で株を上げたリオスとの一戦をアピールするメディアツアーの一環。北京のあとは、上海、シンガポール、ニューヨークと渡り、最後はロサンゼルスで締める予定だという。Photos/BoxingScene.com

渡部あきのりが野口ジムに移籍 タイトルは返上

 
渡部あきのり
協栄ジムに所属していた東洋太平洋ウェルター級王者の渡部あきのり(28)が29日付けで王座を返上。同日付けで協栄ジムを離れ、野口ジムに移籍することも発表された。

 渡部は埼玉・花咲徳栄高校出身。協栄ジムからプロデビューし、05年にウエルター級で全日本新人王を獲得。11年4月に同級の東洋太平洋&日本タイトルを獲得し、今年3月までに東洋太平洋タイトルを5度防衛した。

2013年7月29日月曜日

斉藤司がTKOで再起 7.29後楽園

 
斉藤(右)はスタートから快調だった

◇ライト級8回戦
斉藤司(三谷大和S)[4回58秒TKO]神崎宜紀(角海老宝石)
 日本ライト級10位の斉藤はスタートからエンジン全開。テンポよくコンビネーションを神崎に打ち込んでいった。神崎も抵抗したが、斉藤の圧力は弱まらずストップ勝ちを呼び込んだ。斉藤は3月にWBCユースタイトル防衛戦に敗れて以来の再起戦に勝利した。

◇60.8kg契約8回戦
名雪貴久(船橋ドラゴン)[7回1分51秒TKO]相馬一哉(一力)
 手数とスピードで勝る名雪が尻上がりに調子を上げ、後半からワンツーやアッパーでクリーンヒットを重ねた。相馬もいいパンチを当てる場面があったが単発で後が続かなかった。
 
アマ全日本王者の丸亀(右)がKOデビュー

◇S・バンタム級6回戦
丸亀光(竹原&畑山)[2回2分19秒TKO]加藤誠(三津山)
 全日本選手権バンタム級優勝などアマ2冠の丸亀がデビューした。試合は丸亀がジャブ、右ストレート、ボディブローをまんべんなく打ち込んで圧倒。最後は右カウンターを打ち込んで試合を終わらせた。

◇S・フェザー級6回戦
恩庄健太(渡嘉敷)[1回42秒TKO]タナ・シットマノプチャイ(タイ)
 アマ戦績42勝12RSC16敗、専大出身の恩庄がB級デビュー。初回に右ストレート1発でタナを倒し、レフェリーがノーカウントで試合を止めた。

アンブンダ×亀田和 オフィシャル発表


 WBO本部(プエルトリコ)は28日、8月1日フィリピンのセブシティで挙行されるパウルス・アンブンダ(ナミビア)×亀田和毅(亀田)によるWBO世界バンタム級タイトルマッチの審判団を発表した。
 
亀田和毅
王者アンブンダ側がリクエストしたように、アフリカ、アジア以外の中立国のメンバーが選ばれた。
レフェリー:ラウル・カイース・シニア(米)
ジャッジ:トーマス・ミラー(米)/ワーレスカ・ロルダン(米)/カルロス・コロン(プエルトリコ)
スーパーバイザー:ルイス・A・ペレス(プエルトリコ)

 フランシスコ・バルカルセルWBO会長も立ち会う予定。“バトル・オブ・ザ・アンディフィーティド”(無敗同士の戦い)のキャッチフレーズがつけたれた一戦は1日、セブ市のウォーターフロント・ホテル&カジノでゴングを聞く。

米国メディア、フィゲロア×荒川を絶賛


 米国サンアントニオで27日夜行われたライト級12回戦(WBC暫定王座決定戦)オマール・フィゲロア(米)×荒川仁人(八王子中屋)戦に対し、米国の各メディアが大称賛している。
 
荒川仁人
ボクシングシーン・ドットコムは「年間最高試合の有力候補」という見出しでジェイク・ドノバン編集長が著述。「スコアはリングのアクションとはかけ離れたものだった。できればタイムカプセルに入れて後世まで残したいほど。第3ラウンドの3分間は12月に年間最高試合にノミネートされるだろう」と賛辞の言葉をつづった。

 さらに荒川の大奮戦について「彼のファイティングスピリットがフィゲロアの負傷(鼻のカット)を引き起こしたに違いない」と述べ、「荒川は日本国外で連敗したが、彼の株はスカイロケットのように伸びるだろう」と結んでいる。

 またESPNドットコムのダン・ラファエル記者も「第3ラウンドは明らかに年間最高ラウンド候補だ」とした上で、「荒川は1,170発パンチを放ち、280発ヒット。フィゲロアは942発中480発と50%以上。2人で2,112発もパンチを繰り出して凡戦になるわけがない。サウスポーの荒川はパンチを出し続け、1インチ(25ミリ)も距離を与えなかった」と続ける。

 全米にTV放送したショータイムのベテラン解説者アル・バーンステインも「ガッティ×ウォード戦並みの感動」と2人を称えた。

 ボクシングニュース24ドットコムはメインライターの一人ダン・アンブローズが記述。見出しは「荒川はフィゲロアに敗れたが名前を残した」というもの。「パンチ力では文句なくフィゲロアが勝っていたが、荒川にもう少しパワーがあったら、逆にストップ勝ちしていたのでは…」と論評。そして「できれば荒川がこのファイト(のダメージ)からリカバーして、もう一度アメリカのテレビにカムバックしてもらいたい」と付記する。

江藤光喜とコンパヤック 身長差は19センチ


 8月1日タイのバンコクでWBA世界フライ級暫定タイトルに挑戦する同級7位の江藤光喜(白井・具志堅S)と暫定王者のコンパヤック・ポープラムック(タイ)が28日、現地のテレビに出演して1日のイベントをアピールした。
 
身長では江藤(右)が大きくリード

 2人が登場したのはテレビ局内に設けられたムエタイのリング。メインイベントの前に江藤とコンパヤックが紹介されると、170センチを超える江藤と小柄なコンパヤックとの身長差(19センチ!)に会場がどよめいたという。

 50勝35KO4敗のキャリアを誇るコンパヤックに対し江藤は13勝10KO2敗1分。キャリア不足は否めないが、日本でWBC世界フライ級王者の八重樫東、スーパールーキー井上尚弥(ともに大橋)らとスパーリンングをするなど万全の調整をしてタイに乗り込んでおり気合は十分。試合は日本時間で1日の夕方5時半くらいから始まる見込みだ。

サーマンがチャベスをKO ベルトは最終回ストップ負け


 フィゲロア×荒川の激闘と同じ27日(日本時間28日)サンアントニオのAT&Tセンターで行われたWBAウェルター級暫定王座戦は、噂のハードヒッター、キース・サーマン(米)がWBA1位で暫定王者のディエゴ・チャベス(アルゼンチン)に10回28秒KO勝ちでベルトを手にした。
 
サーマン(右)が無敗対決を制した

 無敗同士。試合は両者持ち味を発揮した好勝負だった。チャベスは“アルゼンチンのバレロ”とも呼ばれるだけあり、強打を振り回すだけではなくボクシングもうまい。対するサーマンは右でチャベスを一瞬棒立ちにさせるなどスリルを提供する。シーソーゲームで迎えた9回、サーマンの左ボディーでチャベスはダウン。ここを持ち堪えたが次の10回早々、ロープへつまりサーマンの右を食らい、前のめりに崩れる。主審はダメージを考慮しカウント中に試合を止めた。

 これでサーマン(24)は21勝19KO無敗1無効試合。チャベス(27)は22勝18KO1敗。
 
ダウンを挽回して勝利のヘスス・ソト・カラス

“ノックアウト・キングス”のキャッチがつけられたイベントのメインで行われたNABF(北米連盟)ウェルター級王座決定戦は、以前このタイトルを保持したヘスス・ソト・カラス(メキシコ)が元WBC&IBF世界ウェルター級王者アンドレ・ベルト(米)に前半攻勢をかけリード。これを凌いだベルトが反撃して拮抗。終盤11回、ボディーでカウントを聞かせたベルトだったが最終12回、ソト・カラスの左をもらいキャンバスに落下。起き上がったが、主審にストップされた。TKOタイムは48秒。11回までのスコアは3者3様のドローだった。Photos/SHOWTIME

2013年7月28日日曜日

帝里木下がV4 神戸の日本S・フライ級タイトル戦


 28日午後神戸サンボーホールで行われた日本S・フライ級タイトルマッチは、王者帝里木下(千里馬神戸)が同級5位戎岡淳一(明石)を文句なしの3-0判定に下し、4度目の王座防衛に成功した。
 
ジャブを的確にヒットさせる帝里(右)

 サウスポーの王者は同じ兵庫出身のベテラン相手にやや慎重だったが、スタートから右ジャブ、左ストレートからの連打を的確に決め自らのペースを守った。6回には、攻勢に出た挑戦者にしばし守りに回った後、一転して猛ラッシュを敢行。戎岡も耐えたためストップはならなかったが、その後もチャンピオンがしっかりポイントを積み重ねた。スコアは99-91、98-93、98-94と、4点差もあったが、まずは大差といっていい勝利だった。

 本人は試合後のインタビューで「世界となるとまだまだの内容だし課題もみつかりましたが……」と前置きしつつ、世界挑戦の意欲も口にした。「狙えるならどこへでも行って(世界タイトルを)もぎ取ってきたい」。千里馬会長は国内挑戦の計画を建てているといい、それは来年になりそうということだ。

ランカー小出がTKO勝ち 7.28刈谷市


 28日、愛知県刈谷市産業振興センターあいおいホールで行われたS・ライト級8回戦は、日本ライト級8位の小出大貴(薬師寺)が塚原信一(HEIWA)から左ストレートで計4度のダウンを奪い、4回1分8秒TKO勝ちを収めた。
 
小出大貴
小出は2回、飛び込んでの左で塚原を吹き飛ばすと、追撃の左で最初のダウンを奪う。ラウンド終了間際に再び左でカウントを聞かせると4回、右フックからの左で3度目、再開後のラッシュから最後も左ストレートでフィニッシュした。

 セミファイナルの65.3kg契約の10回戦では、日本ウェルター級11位に初ランクされた丸木兄弟の兄、丸木和也(天熊丸木)が、ルフィーノ・マンテ(フィリピン)の抵抗を崩せず判定勝ち。採点は97-95、98-94、98-93。

 弟の丸木凌介(天熊丸木)もウェルター級6回戦に出場。ロンネル・エスパラス(フィリピン)を3-0の判定で下した。採点は3者ともに60-55。

荒川、驚異的粘り見せるも大差判定負け


 WBC世界ライト級暫定王座決定戦が27日(日本時間28日)、米テキサス州・サンアントニオのAT&Tセンターで行われ、同級1位の荒川仁人(31=八王子中屋)は同3位のオマール・フェゲロア(23=米)に0-3(108-118×2、107-119)の判定で敗れた。
 
フィゲロアの強烈なアッパーを浴びる荒川(左)

 スタートは予想通りフィゲロアが飛ばした。長いリーチを生かしてムチのようなボディブロー、アッパーで容赦なく荒川に襲いかかる。左フッふクを浴びた荒川は早くも足元があやしい。2回、フィゲロアの右フックが荒川の頭をかすめると、荒川の腰が砕け、フィゲロアが畳み掛けたところで荒川がダウン。このピンチを何とかしのいだ荒川だが、KO負けは時間の問題と思われた。

 しかし荒川はここから驚異的な粘りを見せた。フィゲロアをロープに押し込み、コツコツとボディブローやショートパンチを打ち込んで後半の逆転劇に夢をつなごうとした。フィゲロアは荒川に押し込まれながら、強烈なボディーブローや左右のフックを爆発させるというパターン。荒川はダメージを蓄積させながらも踏みとどまり続けた。

 6回には右フックでグラつき、ロープにもたれてカウントを数えられた。ここもどうにかしのいだ荒川は、再び接近戦に活路を見出すが、ダメージの大きさは明らか。左目を大きく腫らし、レフェリーのストップも心配される中、11回にはフィゲロアに連打を浴びせて意地を見せる。試合は判定までもつれたものの、ポイントは大きく開いた。なお、2回に偶然のバッティングでフィゲロアが出血したため荒川に減点1が科せられている。フィゲロアは22勝17KO無敗。荒川は24勝16KO3敗1分。

 試合の模様は明日29日午後9時からWOWOWエキサイトマッチで放送される。Photo/SHOWTIME

冨山、ダウンの応酬で惜敗 ゾウはプロ2戦目飾る


 マカオのベネチアン・リゾート&カジノで27日行われたWBOアジア太平洋S・バンタム級タイトルマッチはダウン応酬の激戦の末、王者ジェネシス・セルバニア(フィリピン=WBO6位)が挑戦者の冨山浩之介(ワタナベ=日本バンタム級6位)に9回負傷判定勝ちで防衛。スコアは2-1だった。
 
冨山(右)はセルバニアと激闘を演じた

 初回、ダウンを奪ったセルバニアだが、冨山が2度ダウンを奪い返して白熱。3回、王者がまた倒したが、冨山は食い下がる。9回、偶然のヘッドバッドでセルバニアがカットを負い、試合はストップ。9回を含めたスコアカードは2ジャッジが87-82、86-83でセルバニアが優勢。もう一者は85-84で冨山がリードしていた。
 
ゾウ(右)はプロ2勝目

 この日のメイン、フライ級6回戦は北京、ロンドン連続金メダル獲得のゾウ・シミン(中国)が4月のデビューに続き、プロ2戦目。相手のメキシカン、ヘスス・オルテガに対し、距離を制圧。左右ストレート、フックで仕掛ける。パンチをボディーから顔面へ浴びせ、アリーナを沸かせたが、オルテガもゾウのガードが下がる隙をつき、右をアゴに決め抵抗。それでもゾウに危険な場面はなく、3ジャッジ一致の59-55で勝ち名乗りを受けた。ゾウは2勝。オルテガは3勝2KO2敗。Photo/SUMIO YAMADA

グラドビッチ大差の勝利 IBFフェザー級


 同じくマカオで27日行われたIBF世界フェザー級タイトルマッチは、初防衛戦に臨んだ王者エフゲニー・グラドビッチ(ロシア)が挑戦者マウリシオ“チュンキー”ムニョス(アルゼンチン)に大差の3-0判定勝ちを飾った。
 
グラドビッチが大差判定で初防衛

 ロバート・ガルシア・トレーナーに指導を受ける米カリフォルニア在住のロシアン、グラドビッチが2011年4月、日本で西岡利晃に挑み9回KO負けしたムニョスを終始コントロールした。前半5ラウンドまでムニョスは勇敢にファイト。しかしグラドビッチの旺盛なプレスと手数の前にダメージをこうむる。それでもムニョスは断続的に右ストレートを決めるなど抵抗したが、ロシア人ペースは変わらなかった。両目が大きく腫れ上がったムニョスの顔面は試合経過を物語っていた。

 スコアは120-108、119-109が2人でグラドビッチ。戦績を17勝8KO無敗とした。ムニョスは26勝12KO4敗。Photo/SUMIO YAMADA

エストラーダ、2冠堅守


 マカオのベネチアン・リゾート&カジノで27日行われたWBA&WBO世界フライ級統一タイトルマッチは、王者フアン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)が挑戦者ミラン・メリンド(フィリピン)に大差の判定勝ちを収め、初防衛に成功した。
 

2つのベルトを守ったエストラーダ(右)


 4月ブライアン・ビロリア(米)からタイトルを奪った同じ会場に登場したエストラーダは中間距離と接近戦で優位に立ち、出入りのスピードと手数でメリンドを劣勢に立たせる。顔面、ボディーへの打ち分けも巧妙な王者はポイントをリード。終盤11回、強烈な右をアゴに決めて挑戦者を倒し、勝利をづけた。スコアカードは島川厳(日本)が117-109、ゾルタン・エンエディ(ハンガリー)が118-109、ラファエル・ラモス(プエルトリコ)が118-109でいずれもエストラーダを支持した。

 V1のエストラーダは25勝18KO2敗。WBO1位(WBAは9位)メリンドは初黒星。29勝12KO1敗。Photo/SUMIO YAMADA

2013年7月27日土曜日

ボクシングテレビ情報(29日まで)

 
村田諒太
◇7月27日(土)
午後7:15~
WOWOWプライム 週刊ボクシングnavi16 荒川仁人スペシャル
午後10:30~
WOWOWライブ 週刊ボクシングnavi16 荒川仁人スペシャル

午後11:30~12:00
TBS チューボーですよ! 村田諒太出演

◇7月28日(日)
午前11:50~
WOWOWプライム 週刊ボクシングnavi16 荒川仁人スペシャル
午後8:45~
WOWOWライブ 週刊ボクシングnavi16 荒川仁人スペシャル
午後9:45~
WOWOWプライム 週刊ボクシングnavi16 荒川仁人スペシャル
 
荒川仁人

◇7月29日(月)
午後9:00~11:00
WOWOWライブ エキサイトマッチ
WBC世界ライト級暫定王座決定戦 荒川仁人 ×オマール・フィゲロア
WBA世界ライト級暫定王座決定戦 ユリオルキス・ガンボア×ダルレイス・ペレス
ライト級10回戦 粟生隆寛×ハーディ・パレデス

午後11:00~12:00
フジテレビNEXT BOXING LEGENDS~世紀の一戦~
モハメド・アリ×ロン・ライル(1975年5月16日)

ロマチェンコがトップランクと契約 ブラッドリー×マルケス前座でデビュー


 アマチュア最強の呼び声高いワシリ・ロマチェンコ(ウクライナ)のプロ転向が決定した。ロマチェンコ(25)は米国の大手プロモーション、トップランクとサイン。10月12日ラスベガスのトーマス&マック・センターで予定されるティモシー・ブラッドリー(米)×フアン・マヌエル・マルケス(メキシコ)のWBO世界ウェルター級タイトルマッチのアンダーカードでプロデビューすることになった。
 
契約書にサインするロマチェンコ

 アマ戦績が396勝1敗と言われるロマチェンコはプロ第1戦で、いきなり世界挑戦を希望していたが、さすがにそれは実現せず。それでもデビュー戦は同じロンドン五輪代表のホセ・ラミレス(米)を相手に行われるもよう。陣営のプランでは来年1月に予定されるプロ2戦目で世界挑戦を計画。センサク・ムアンスリン(タイ、故人)が1975年に達成したプロ3戦目の世界タイトル奪取を破る新記録を目指す。Photo/BoxingScene.com

荒川&フィゲロアが計量パス WBCライト級暫定王座決定戦

 
いよいよ決戦のときを迎える荒川(右)とフィゲロア

 現地時間の27日(日本時間28日)米テキサス州サンアントニオで挙行されるトリプルヘッダーをメインにするイベント“ノックアウト・キングス”の一角、WBCライト級暫定王座決定戦の計量が26日行われ、WBCライト級1位の荒川仁人(八王子中屋)、相手の3位オマール・フィゲロア(米)ともリミットの135ポンド(61.23キロ)で無事パスした。

 同じリングで行われるWBAウェルター級暫定王座戦は王者ディエゴ・チャベス(アルゼンチン)が146ポンド1/4(66.34キロ)、挑戦者キース・サーマン(米)が146ポンド(66.22キロ)でクリア。
 
ベルト(左)とカラス

 メイン格のウェルター級12回戦は元WBC、IBF王者アンドレ・ベルト、相手のヘスス・ソト・カラス(メキシコ)ともリミットの147ポンド(66.68キロ)だった。

 会場はサンアントニオのAT&Tセンター。プロモーターはゴールデンボーイ・プロモーションズ。Photos/SHOWTIME

マカオ第2弾 2世界戦+鄒プロ2戦目 冨山も出場


 4月に続き、米国トップランク社の興行が27日、中国マカオで開催される。会場は同じマカオ・ベネチアン・ホテル&リゾート。前日行われた計量の結果は次のとおり。
 
統一王者エストラーダ(中)がメリンドを迎え撃つ

◇WBA&WBO世界フライ級統一タイトルマッチ12回戦
統一王者フアン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)、挑戦者WBO1位ミラン・メリンド(フィリピン)とも111.6ポンド(50.62キロ)

◇IBF世界フェザー級タイトルマッチ12回戦
王者エフゲニー・グラドビッチ(ロシア)、挑戦者1位マウリシオ・ムニョス(アルゼンチン)とも125ポンド3/4(56.93キロ)
 
プロ2戦目を迎えたゾウ(左)

◇メインのフライ級6回戦
オリンピック連続金メダルの鄒市明(ゾウ・シミン)のプロ転向第2戦。ゾウが111.4ポンド(50.53キロ)、相手のヘスス・オルテガ(メキシコ)は116.6ポンド(50.62キロ)
 
冨山(左)も気合は十分の様子

 また日本の冨山浩之介(ワタナベ)がWBOアジア太平洋S・バンタム級王者ジェネシス・セルバニア(フィリピン)に挑む一戦は、セルバニアが121.6ポンド(55.16キロ)、冨山が122ポンド(55.34キロ)だった。Photos/SUMIO YAMADA

2013年7月26日金曜日

徳永が中島とのランカー対決制す 7.26大阪

 
徳永幸太
◇ライト級8回戦
徳永幸大(ウォズ)[3-0(78-76、78-75、79-73)]中島涼(ハラダ)
 日本S・ライト級9位の徳永はスタートから積極的に手を出して日本ライト級5位の中島からリードを奪った。中島も時折いいパンチをヒットさせ、後半に追い上げたが、徳永の攻勢がジャッジの支持を得た。

◇バンタム級8回戦
大森将平(ウォズ)[1回1分32秒KO]大村起論(ハラダ)
 前に出る大村に大森のカウンターがいきなり炸裂してダウンの幕開け。詰める大森に対し、大村も懸命に応戦したがダメージは大きかった。大森が計3度のダウンを奪って快勝した。

◇S・フライ級8回戦
竹本祐規(ハラダ)[3-0]木原涼太(グリーンツダ)

井岡&宮崎の防衛戦が決定 9.11ボディメーカー


 井岡ジムは26日、WBA世界L・フライ級チャンピオン井岡一翔(24=井岡)と同ミニマム級チャンピオン宮崎亮(24=井岡)の防衛戦を発表した。両王者のV2戦は9月11日、大阪・ボディメーカーコロシアムで行われる。
 
井岡一翔
宮崎亮













 12勝8KO無敗の井岡の相手は元WBAミニマム級王者で同現L・フライ級5位のクワンタイ・シスモーゼン(28=タイ)。クワンタイはタイ国内でキャリアを積み、10年に同郷のピグミー・ゴーキャットジムを下してWBAミニマム級タイトルを獲得。初防衛戦でムハマド・ラクマン(インドネシア)に不覚を取った。これ以降は12連勝を飾っていて通算戦績は43勝22KO1敗1分。

 宮崎は1位(暫定王者)のヘスス・シルベストレ(23=メキシコ)を迎え撃つ。シルベストレは昨年7月に暫定タイトルを獲得し、日本の三田村拓也を下して初防衛戦に勝利した。戦績は27勝20KO3敗。宮崎は19勝11KO3分。

訂正 日本ヘビー級戦のテレビ放送は本日26日深夜


 25日に行われた日本ヘビー級王座決定戦の記事の中で、試合の模様はTBS系列で28日深夜3時17分から放送されるとしましたが、正確には今日26日深夜3時17分からの放送です。お詫びして訂正いたします。

オルティスがスタローンの映画に出演

 
ビクトル・オルティス
元WBC世界ウェルター級王者ビクトル・オルティス(米)は12年6月にアゴを骨折後、リング復帰を目指しているが、このほどスクリーンの巨匠シルベスター・スタローンの映画に出演が決まった。題名は“ザ・エクスペンダブルズ3”。10年に“ザ・エクスペンダブルズ”が制作され、昨年“ザ・エクスペンダブルズ2”が上映されたアクション映画の続編。

 今回もスタローンが監督、脚本、主演を務め、有名俳優たちが出演する予定。オルティスの役柄は発表されていないが、ブランク中に「ダンシング・ウィズ・スターズ」というTV番組で知名度を広めたオルティスは、すっかり芸能界づいている印象だ。カムバック戦の方は本人によると9月。相手は元ランカー、アルフォンソ・ゴメスが有力視される。

荒川がKO宣言 WBCライト級暫定戦記者会見


 27日土曜日(日本時間28日)米テキサス州サンアントニオのAT&Tセンターで挙行されるトリプルヘッダー「ノックアウト・キングスⅡ」の会見が25日行われ、WBCライト級暫定王座決定戦に出場するランク1位の荒川仁人(八王子中屋)、相手の地元ホープ、オマール・フィゲロア(米)が抱負を語った。
 
会見では周囲の笑いを誘った荒川(右)

フィゲロア「このときのために17年間、絶えず頑張ってきました。ゴールはグリーンのベルトだけ。このファイトを受けてくれたアラカワ・チームに感謝したい。彼はランク1位。自然と力が入ります。

 試合はさまざまな展開が考えられますが、我々は準備ができています。この“ノックアウト・キングス”の一人として、自分がKOアーチストと認知されたことに誇りを感じます。私は全力を傾けてファンにエキサイティングでKOが生まれるファイトを提供します」

荒川「最初の世界タイトルのチャンスが訪れうれい。モチベーションは高まっています。ポイントで勝てるとは考えていません。私はノックアウトしなければなりません。世界タイトル獲得の唯一のチャンスはそれしかないと思っています。

 私のニックネームは“ベビーフェイス・スナイパー”(童顔の狙撃手)ですが、オマール・フィゲロアを見ると、私よりも少しだけ童顔に見えます。だから彼に私のニックネームを授けたい気がします。(周囲から笑い)

 私はこのチャンスに人生をかけています。オマールも同様でしょう。我々2人は最初の世界タイトル獲得に向け、全力でぶつかります。私は自分がほしいもの、彼がほしいもの両方がわかります。だからエキサイティングな試合が待っています」
 
記者会見の様子。中央がデラホーヤ氏

 会見を取り仕切ったオスカー・デラホーヤは「彼ら(フィゲロアと荒川)の若いルックスに惑わされてないように」と2人のコメントどおり激戦を予告。当然ながら自身でプロモートするフィゲロアの強さをアピールしていた。Photos/SHOWTIME

元日本王者の木村と菊井が引退


 花形ジムに所属する元日本S・バンタム級王者の木村章司(36)と元日本S・フライ級王者の菊井徹平(34)が日本ボクシングコミッションに引退届を提出した。

木村章司
木村は97年にプロデビュー。スピードのある動きと防御勘の良さで白星を重ね、デビューから17連勝をマークした。05年4月に中島吉謙から日本S・バンタム級王座を奪取。初防衛戦で福原力也(ワタナベ)に敗れ、その後も日本タイトル再挑戦に失敗するなど低迷するが、09年に三浦数馬を下して日本王座に返り咲いた。世界タイトルマッチも2度経験。10年にはWBA王者プーンサワット・クラティンデーンジム(タイ)、12年にはWBAフェザー級王者クリス・ジョン(インドネシア)に挑戦したがいずれも及ばなかった。戦績は24勝9KO5敗2分。

菊井徹平
菊井のプロデビューも97年で木村より半年ほど早い。基本に充実なボクサーファイターとしてキャリアを積み重ね、06年の日本S・フライ級王座決定戦で相澤国之と対戦。不利という下馬評を見事に覆して日本タイトルを獲得した。2度目の防衛戦で河野公平(ワタナベ)に敗れた後、07年にWBC王者クリスチャン・ミハレス(メキシコ)に挑戦するも10回TKO負け。昨年12月の吉田拳畤(ワタナベ)戦がラストファイトとなった。通算戦績は24勝4KO12敗2分。

 2人は既に引退後の生活をスタートさせており、木村は花形ジムのトレーナーとしても活躍。菊井は名古屋で仕事をしている。引退式は12月3日、後楽園ホールで行われる予定。

丸岡、西岡らがランクイン 最新日本ランキング


 日本ボクシングコミッションは25日、都内でランキング委員会を開き、7月度の最新日本ランキングを作成した。
 
荒井遼晴
今月はフェザー級で丸岡航平(VADY)、S・フェザー級で西岡斗輝矢(明石)が新たにランクイン。フェザー級の荒井遼晴(角海老宝石)、S・フェザー級の佐藤通也(石丸)は再びランク入りした。世界ランキングから陥落したS・バンタム級の菊地永太(真正)も日本ランクに名前を連ねた。
佐藤通也





 一方、世界ランク入りしたミニマム級の安慶名健(横浜光)、S・フライ級の翁長吾央(大橋)と江藤大喜(白井・具志堅S)、東洋太平洋タイトルを獲得したフェザー級の李冽理(横浜光)がランクから外れた。元日本S・フライ級王者の中広大悟(広島三栄)も昨年12月から試合をしていないという理由で圏外に消えた。

2013年7月25日木曜日

藤本がKOでピーター下す 日本ヘビー級決定戦


 日本ヘビー級王座決定戦が25日、後楽園ホールで行われ、同級1位の藤本京太郎(角海老宝石)が2位のオケロ・ピーター(緑)を6回2分59秒TKOで下してタイトルを獲得。片岡昇以来56年ぶり2人目の日本ヘビー級王者となった。
 
6回、藤本の右が炸裂した

 前半は重苦しい展開だった。両者ともに手数が少なく、藤本が時折ステップインしてボディにジャブをヒット。ピーターは藤本のスピードについていけない印象だ。まったく右が出ないピーターに対し、藤本は徐々にペースアップ。中盤から右ストレートも決め出した。

 クライマックスは6回に突然訪れた。藤本が左フックから右につなぐとピーターがグラリ。さらに右を追撃するとピーターの巨体が前のめりに倒れた。何とか立ち上がったピーターだが、再び藤本の右で沈んだ。

 K-1からボクシングに転向して初タイトルを手にした藤本は7勝5KO1敗。41歳のピーターは東洋太平洋王者のころの面影はなかった。21勝19KO6敗。試合の模様は26日深夜3時17分からTBS系列で放送される。
 
竹原(右)はパワフルだった

 日本タイトル次期挑戦者決定戦となったヘビー級8回戦では日本3位の竹原虎辰(緑)が4位の樋高リオ(渥美)を3-0(77-76、78-75、78-74)の判定で下した。

 樋高はよく手を出して好スタートを切ったが、3回からは体格とパワーに勝る竹原が樋高を再三ロープに押し込んで攻勢をアピール。竹原が左右のビッグパンチを振るい、樋高がディフェンスをしながら左フックなどを返す展開が最後まで続き、竹原のパワーが上回る結果となった。

 モデルボクサーの高野人母美(山上)はヨッカオ・ローエイシティジム(タイ)を判定で下しデビュー2戦目を飾った。

中谷が土屋に快勝 3回KO勝ち


 7月25日、後楽園ホールで行われたライト級8回戦は、日本11位の中谷正義(井岡)が同6位の土屋修平(角海老宝石)を3回1分58秒KOで下し、デビューから無傷の6連勝(5KO)をマークした。
 
中谷のボディブローが試合を決めた
 
 
 デビュー以来12連続KO勝利で注目を集めた土屋と、関西のホープ中谷のランカー対決は、中谷の完勝に終わった。長身の中谷はリーチが長いだけでなく、スピードも十分。鋭いジャブと左フックを土屋に打ち込み、時折見せる右ストレートにも威力があった。対する土屋はジャブを突きながら距離を詰めようとするが思うようにいかない。

 迎えた3回、中谷の左フックが決まると土屋がグラリ。ここは耐えたが、続く場面で中谷の強烈なボディブローが決まると土屋は立っていられなかった。何とか立ち上がり試合続行となったものの、再びボディブローを決まると土屋はゆっくりとダウン。テンカウントを聞かされた。連敗の土屋は14勝12KO2敗。

◇バンタム級8回戦
藤原陽介(ドリーム)[2-1(76-75×2、75-76)]久保賢司(角海老宝石)
 元キックボクシング王者・久保の4戦目は2年のブランクから復帰した元ランカーの藤原。久保は2回からプレスを強め、3回に左アッパーで最初のダウンをゲット。さらに左フックでダウンを追加したが、このピンチを切り抜けた藤原がここから盛り返した。藤原は4回から、ジャブと左フックをよく当て、久保の攻撃を封じた。久保は3回のチャンスを逃し逆転を許してしまった。

◇フライ級8回戦
阪下優友(角海老宝石)[3-0(77-75×2、78-74)]ライオネル・マーク・デュラン(比) 2011年全日本フライ級新人王の阪下は、前に出て執拗にボディ攻撃を繰り返すデュランに苦しめられたが、要所でボディブローと右ストレートを決めて判定勝ち。移籍第1戦を飾った。

ラウンドアップ(海外版)

 
マイク・アルバラード
■ブランドン・リオスとの再戦を制したWBO・S・ライト級暫定王者マイク・アルバラード(米)と、ティモシー・ブラッドリーとの激闘で名を売ったロシアン、ルスラン・プロボドニコフの一戦が決定。10月19日、アルバラードの地元デンバーで挙行される。HBOが全米に放映。

■亀田大毅と戦ったことがあるシルビオ・オルティアーヌ(ルーマニア=スペイン)が欧州フライ級王座を返上した。指名挑戦者ワレリー・ヤンチ(ベラルーシ)との試合が締結しないためで、今後はIBF王座挑戦に集中する。

■HBOがゲンナジー・ゴロフキンを扱ったスポット番組「2 Days、ゲンナジー・ゴロフキン」(ゴロフキンと2日)が全米で110万件の視聴件数があった。15分ほどの短い番組だが、人気が浸透していることを裏付ける。

中釜、タイでオーレドンに反則負け

 
中釜(右)は無念の反則負け

 24日タイでWBCインターナショナル・S・フライ級タイトルマッチに挑んだ日本フライ級4位の中釜兵武(白井・具志堅S)は、元世界王者オーレドン・シッサマーチャイ(タイ)に6回反則負けした。中釜のローブローで3度注意を受けた末に最後は反則負けになった模様。

2013年7月24日水曜日

シャムガルが尹を下す 芹江は辛勝 7.24後楽園

 
右で攻め立てる芹江(右)。小澤も力を示した

◇56kg契約8回戦
芹江匡晋(伴流)[2-0(77-76×2、76-76)]小澤有毅(筑豊)
 元王者で日本S・バンタム級1位の芹江に対し、2011年全日本新人王の小澤が臆することなくファイトした。小澤は3回まで芹江の変則的な動きに戸惑っていたが、4回に右カウンターを決めてダメージを与えてからは互角の展開。小澤はキレのあるボディブローや左フックを決め、芹江も負けじと右を打ち下ろした。最後は体力に勝る芹江が競り勝った。芹江は24勝10KO5敗。小澤は10勝2KO2敗。
 
シャムガル(左)は後半に逆転

◇65kg契約8回戦
シャムガル興一(オザキ)[8回1分31秒負傷判定2-1(76-65×2、75-76)]尹文鉉(ドリーム)
 日本ウェルター級4位の尹と元ランカーのシャムガルの一戦は初回にアクシデント。バッティングで尹が左目上部をカットし、シャムガルに減点1。ストップを恐れた尹は接近戦を仕掛け、積極的にショートパンチと左ボディブローを繰り出し前半をリードした。しかしシャムガルは中盤から執拗なボディ攻めで尹を追んだ。6回からは激しい打撃戦となり、シャムガルは7回に右でダウンを奪う。最終8回に負ったシャムガルのカットが原因で試合が終わった。
 
最終回、小竹の左が林をとらえる

◇S・ライト級8回戦
小竹雅元(三迫)[8回47秒KO]林和希(八王子中屋)
 日本8位のサウスポー小竹と強打が自慢の林の対戦。林は手数が少なく、瞬間的に強打を爆発させるスタイル。2回に右アッパーから右ストレートにつなげてダウンを奪い、4回にも右で小竹をぐらつかせた。しかし小竹は5回に左ストレートを痛打しチャンスを演出。互いにペースを掌握しきれないまま迎えた8回、小竹の右フックで林がダウンし、立ち上がったもののテンカウントが数えられた。