2010年10月10日日曜日

石田「勝ったと思った」アルバレスに2-1判定負け 正規王者ならず

 メキシコ・ナヤリ州テピックで、9日(現地時間)行われたWBA世界S・ウェルター級暫定王者石田順裕(金沢)-9位リゴベルト“エスパニョール”アルバレス(メキシコ)によるWBA“正規”チャンピオン決定戦は、アルバレスがスプリット・デシジョンでベルトを獲得した。
 サウスポーのアルバレスに対し序盤、石田はノーガードで挑発するなど余裕を感じさせる試合運び。長身から左ジャブをヒットして好スタートを切る。アルバレスは会場の声援を背にワイルドな左スウィングを振るって前進。だが5回、石田の左ジャブでメキシカンは左マブタをカットし、以後出血に見舞われる。
 7回、距離をキープしてアウトボクシングを披露していた石田だが、アルバレスの左を頭部にもらって尻餅をつく。ノーダメージだったが、このダウンはスコアシートへの影響大。石田は10回から再びペースを上げ、パンチを振り回すアルバレスをコントロール。最終12回、アルバレスは右目も切り、血だるまに。ドクターチェックで続行が許されたが、ストップがかかってもおかしくないほどの出血量だった。
 公式スコアはルーベン・ガルシア(米)が115-112、グレン・フェルモンド(米)が114-113でアルバレスを支持。ネルソン・バスケス(プエルトリコ)は114-113で石田だったが、2-1判定でアルバレスの勝ち。
 石田の話「勝ったと思いました。ポイントは取ってると。負けたとは思っていない。ダウンは足がからんだもので、完全なスリップ。メキシコの観客からも『お前がチャンプ』だと言われた。再戦したいけど日本で一からとなると…正直微妙です。ホッとした部分もあります」
 前座カードはWBC・S・バンタム級6位ビクトル・テラサス(メキシコ)が関本純太(勝又)に6回1分48秒TKO勝ち。WBCフライ級9位ヘスス・ヒメネス(メキシコ)は上野隼(本多)に6回反則勝ちという結果になっている。故意のヘッドバットを4回行ない、負傷のヒメネスを試合続行不可能にさせたと受けとられた。

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