2日、静岡・富士市のふじさんめっせで行なわれた日本ミニマム級タイトルマッチは、地元出身のチャンピオン原隆二(大橋)が挑戦者4位伊藤秀平(真正)を3-0の判定で下して2度目の防衛に成功した。
郷里凱旋を飾った原だったが、試合自体はハードなものになった。「倒したかった」とKOを狙った原が単発に陥ったのに対し、伊藤がボディーブローを軸にしたていねいな攻めを展開した。王者はディフェンス勘と一発のパワーで上回ったがペースを握れず、伊藤のプレスに何度もロープへと押し込められて試合をつくり切れない。6回左カウンターから猛ラッシュを見せるもののここで倒しきれないと、翌7回には伊藤の攻勢を許してポイントを譲るシーソーゲーム。攻勢とピンチを繰りして消耗も激しく、試合はラフさを増してスタミナロスを加速させた。それでも原は最終回、身体を流しながらも気持ちを全面に押し出す猛攻で試合を仕上げ、3ジャッジとも97-94と支持を受けて防衛に成功した。
「負けはないと思ったけれど、世界へ行く内容ではなかった。プロの厳しさをまた感じました」と原自身が認めた苦闘を「地元の声援が力になった」(原)と後押しした。大橋秀行会長は「ファンをわかせたという意味では100点。だが、それは日本チャンピオンで終わるならの話。世界を目指すなら0点。これから防衛を重ねながら課題を克服していきたい」と評している。
セミ8回戦は日本ミニマム級2位の大平剛(花形)が大きなパンチを巧みに使って北原和馬(畑中)に80-71、79-73、79-72と大差判定勝ち。
日本バンタム級10位柘植雄季(駿河)は長谷川雄治(横浜光)の左フックに初回からダウン。2回珍しいダブルノックダウンを経た3回に柘植が3度目のダウン。柘植は4回にも倒されてTKOを宣告された。3度目のダウンで足首をひねっていた柘植はタンカで退場している。
2ラウンドのダブルノックダウン |
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