井上が公開スパー「記録を作る」

　8月25日スカイアリーナ座間で日本L･フライ級王者の田口良一（ワタナベ）に挑戦する同級1位のスーパールーキー井上尚弥（大橋）が15日、横浜市内のジムでスパーリングを公開。辰吉丈一郎以来となるプロ4戦目での日本タイトル奪取について「必ず勝って記録を作りたい」と意欲を見せた。

 

拳を交えた井上（左）と粉川

　井上は日本フライ級王者の粉川拓也（宮田）を相手に3ラウンドの全力スパーを披露した。打ち終わりにパワフルな左フック、右ストレートを合わせてグイグイと粉川を追い込み、まるでKOを狙うかのようなボクシング。動きを見守った大橋秀行会長は「ベテランなら抜いたりするけど、これが若さの特権。接近戦が以前より上達した」とご満悦だった。

 

ボディ打ちで粉川を攻める井上

　スパーリングを終えた井上は「粉川さんはうまいし、独特のリズムがある。やりにくい相手なのでペースをとられないように仕掛けていった。もらったパンチもあったけど、最後まで足が動いたのはよかった」と日本王者とのスパーを振り返った。

　この日が井上と3度目のスパーという粉川は「井上くんはスピードがあるし、パンチも強いし、ディフェンスもいい。総合的にレベルが高くて崩しにくい選手。試合前にこれだけ動けるのもすごい」とスーパールーキーを絶賛。その粉川は10日ほど前に田口ともスパーリングをしているというからびっくり。試合予想を問われると「田口選手にも一発で倒すパンチ力がある。お互いに作戦があると思うし、何が起きるか分からない」と語った。