2013年4月8日月曜日

八重樫が大差判定で2階級制覇

 

 WBC世界フライ級タイトルマッチは、6位の八重樫東(大橋)が王者の五十嵐俊幸(帝拳)を3-0(115-110、116-109、117-108)の判定で下し新チャンピオンとなった。八重樫はWBAミニマム級に続く2階級制覇を達成。五十嵐は2度目の防衛に失敗した。

 スタートから八重樫が主導権を握った。変則気味に体を揺らし、歩くようにしながら、姿勢を低くして五十嵐の懐に跳び込む。たまらず五十嵐がクリンチをすると離れ際に細かいパンチの連打。決して有効打ではないのだが、五十嵐をいらだたせるには十分だった。

 しつこく体を密着させてアタックを繰り返す八重樫に対し、五十嵐はジャブを中心に組み立てようとしたが不発。4回を終わっての公開採点は1人が39-37、2人が40-36と完全に八重樫ペースとなった。

 こうなると五十嵐は苦しい。前がかりになって攻め、6回には八重樫の疲労に乗じて左ストレート、右フックを当てて攻勢の場面を作るが、試合が激闘になればなるほど八重樫の土俵だ。
 
11回、八重樫(左)の右で五十嵐の腰が砕ける

 八重樫は9回、コンビネーションを面白いように決め、11回には右カウンターを当てて五十嵐をダウン寸前に追い込む。終わってみれば八重樫の圧勝だった。

 なお、五十嵐の出血により八重樫は5、6回に減点1。同じく五十嵐は6回に減点1。29歳の五十嵐は17勝10KO1敗1分。30歳の八重樫は16勝9KO3敗。

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