7月27日、米国テキサス州サンアントニオのAT&TセンターでWBC世界ライト級暫定王座決定戦に挑む同1位の荒川仁人(八王子中屋)が29日、八王子市内のジムで会見。オマール・フィゲロア(米=3位)との暫定王座決定戦に向けて意気込みを語った。
フィゲロアの写真を手に荒川(左)と中屋会長 |
世界1位にランクされながら、昨年11月にメキシコで行われた挑戦者決定戦は不可解な負傷判定負け。紆余曲折をへて巡ってきたチャンスに荒川は「2年以上前から海外で戦うことを想定していた。命をこの一戦にかける気持ちで戦いたい」と言葉に力をこめた。
ランク1位で迎える暫定戦とはいえ、荒川の立場は“チャレンジャー”に違いない。対戦相手のフィゲロアは21勝17KO無敗の23歳。ゴールデンボーイプロモーションズ(GBP)が売り出したいホープの1人だ。荒川とフィゲロアの試合はGBP主催興行に組み込まれ、トリプルヘッダーの一角としてショータイムの「KNOCKOUT KINGS」で放映される。今回の試合はフィゲロアがスターになるための最初のハードルと位置付けられる。
だからといって荒川に悲壮感はない。「パッキャオも最初は噛ませ犬でアメリカで試合(01年IBF・S・バンタム級王者王者レーロホノロ・レドワバ戦)をして、そこから勝ち上がってスーパースターになった。自分とパッキャオは比べものにならないけど、無理と思ったらそこで終わり。必ず勝利をつかみたい」。チャレンジャーという見られ方は、むしろ荒川のモチベーションを高める材料となっている。
正規王者エイドリアン・ブロナー(米)が6月22日、2階級上げてのウェルター級世界戦を予定しており、その結果次第では暫定戦が正規王座決定戦に格上げされる可能性がある。荒川が勝利すれば、ベルトだけでなく、アメリカ進出の大きな足掛かりを得ることになるだろう。
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