2013年4月16日火曜日

井上が10回TKO勝ち 右拳痛め途中から左手1本


 スーパールーキーの井上尚弥(大橋=日本L・フライ級6位)が16日、後楽園ホールで日本同級1位の佐野友樹(松田)と対戦し、10回1分9秒TKOで勝利した。井上はデビューから3勝3KO。
 
佐野を攻める井上(右)

 井上はスピードとパンチ力で大きく上回り、初回からジャブと左フックをコネクトし、アッパーで早くも佐野の右目上を切り裂いた。2回、離れ際に左フックを打ち込みダウンを奪取。ここは仕留められなかったが、KO勝ちは時間の問題と思われた。

 ところが、井上は3回に右拳を痛め、ここから左1本の戦いを強いられた。それでも左をジャブ、フック、アッパーと打ち分け、ダブル、トリプルのコンビネーションも見せて試合を支配。4回には佐野の右を被弾する場面もあったが、左のショートでぐらつかせ、畳み掛けて2度目のダウンをゲットした。
 
後半に入っても井上は佐野にダメージを与え続けたが、佐野も顔面を血で染めながら粘り、さすがに左だけでKOは無理かと思われた。迎えた10回、井上は右も使ってKOを狙い、左を決めたところでレフェリーが試合を止めた。

 井上は「右を痛めてしまったが、左でコントロールできたのはよかった。もし1位になれば田口良一選手(日本L・フライ級王者)に挑戦したい」と日本タイトル挑戦をアピールした。

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