2011年12月24日土曜日
向井バッティングで負傷、初回47秒でドロー
12月23日にタイ・バンコクで行われたWBCフライ級タイトルマッチ、王者ポンサックレック・ウォンジョンカム(タイ)VS同級15位向井寛史(六島)は1ラウンド、向井の懐に飛び込もうとしたポンサックレックの頭が向井の顔面にヒット。向井が顔を大きくカットして出血がひどく、ドクターが試合続行不可を進言してレフェリーが試合をストップ。わずか47秒でテクニカルドローによるポンサックレックの王座防衛という消化不良の試合となった。
ポンサックレックは「ボディーを打とうとして突っ込んだところに相手の頭が降りてきた。リマッチは望むところだ。タイでの日本でもいいからやる」。向井は無念そうな表情で「相手は頭から突っ込んできた」と話し、六島ジム枝川会長は「当然リマッチを要求する」と声を大にしていた。ポンサックレックのプロモーター、ウィラット氏は「リマッチすることは問題ないが、すべては今後の交渉次第。」と語っている。
また同じリングで行われたL・フライ級タイトルマッチは、自他共に認めるファイターの王者エイドリアン・エルナンデス(メキシコ)と同級3位のコンパヤック・CPフレッシュマート(タイ)が激しい打ち合いを繰り広げた。左右のフックでボディーを、アッパーで頭を攻める王者に対して挑戦者のコンパヤックのフックはいつもと違って王者の頭をクリーンヒットする場面が多く、まさに一進一退の攻防を繰り広げる好勝負となった。リングジェネラルシップでは挑戦者が若干優位に思えたもの8Rの中間採点でジャッジ2名がドローとする接戦。しかし迎えた10Rにコンパヤックの連打を受けたエルナンデスが真後ろにダウン。立ち上がれないままレフェリーの10カウントを聞き、コンパヤックが10R2分31秒KO勝ちで初戴冠。
コンパヤック「相手のパンチは重かったが慣れてきた5,6Rには勝てると思った。」エルナンデスはノーコメントのまま控え室に姿を消したがトレーナーのセサール・バサンは「コンパヤックはパワーが強かった。エルナンデスが練習してきたメキシコの高地と比べるとタイの気温は暑くボクサーを疲れさせたかもしれない。来年リマッチしたい」とのこと。
コンパヤックのプロモーターのウィラット氏は「コンパヤックの次戦は5位のギルバート・ケブ・バースとの指名戦になるだろう。3月にはやりたい」と話している。
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