2010年12月5日日曜日

仲村12連続KOで東洋奪取


 若きKOキングの誕生だ――5日大阪市のIMPホールでOPBF・S・フェザー級王者アラン・タナダ(比)に挑んだ仲村正男(仲里・ATSUMI)は5回46秒TKO勝ちでタイトル奪取に成功した。これで仲村のデビュー以来の連続KO記録は12にまで伸びた。
 両者は初回から激突。タナダは左フック、仲村は右ストレートとたがいの得意パンチを惜しげもなく相手に打ち込んだ。最初にチャンスをつかんだのはタナダ。2回、左フックで仲村を煽ったところに右ストレートを直撃し、たまらずKOホープはダウン。ここで決まってもおかしくはないダメージだったが、よく持ちこたえた仲村は3回から距離を取り、左ジャブから右ストレートにつなげるボクシングを徹底。テンポもいい連続攻撃で、タナダの左フックを空転させ続けた。迎えた5回、仲村は右ストレートでタナダをのけぞらせると一気の連打でダウンをマーク。立ち上がった王者を追撃し、主審のストップを呼び込んだ。
「途中からジャブを突いてチャンスを待った」と勝因を語った仲村は、「勝つことが前提ですが半分は(連続KO記録の)意識もあった」と告白。本人が認めるようにまだ粗い部分もあるが、魅力的な新チャンピオンが誕生した。ジムの先輩で23日にカサレスのWBA・S・フライ級王座に挑む久高寛之もいい刺激を受けた様子だった。
 敗れたタナダは13戦目の初黒星(10勝5KO2分)。気迫十分で臨んだ試合だったがホープの引き立て役に回ってしまった。

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