WBA世界S・フェザー級タイトル戦の前に行われたWBC世界S・フライ級王座決定戦では、内山の同僚で世界1位の河野公平(ワタナベ)に期待が集まったが、2位で元暫定王者のトマス・ロハス(メキシコ)に3―0判定負けを喫し、2年ぶり2度目の世界戦チャレンジも失敗に終わった。
スコアは118―109、116―111(2人)と大差がついての敗北だったが、全くチャンスがなかったわけではない。11回まで、サウスポーの試合巧者ロハスにかわされ、リードを許して迎えた最終12回。両者ほぼ同時に放った右フックは河野のほうが一瞬早く届き、ガードの空いたロハスのアゴにカウンターとなって炸裂。たまらずロープに倒れ込むメキシカン。これは耐えたが、河野のラッシュにバランスを崩し倒れ込んだところで、8カウントがとられる。河野には逆転KOの唯一の好機だったが、ロハスも必死に河野の追撃をかわし、終了ゴング。
「ロハスはパンチを当てるのがむずかしい相手だった」と潔く敗北を認めた河野。この試合に引退を懸けて臨んだが、最後の最後にあわやのチャンスがあっただけに、「引退はまだ考えられない……」と決断を急がなかった。
写真は最終回に河野がロハスをダウンさせたシーン。しかし倒し切れず、終了ゴングに持ち込んだメキシカンが判定勝ちでチャンピオンとなる。
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