18日夜、後楽園ホールの『ゴールデンチャイルド・ボクシング』(金子ジム主催)では、セミ8回戦で日本L・フライ級ランカー同士の好カードが実現。同1位滝澤卓(タキザワ)対同5位黒田雅之(川崎新田)の一戦は黒田の大差3-0判定勝ちに終わった。
試合は立ち上がりから大きく動いた。黒田のリードパンチを外していた滝澤が右ストレートをミスしたところに、黒田の左フックが直撃。モロに食らった滝澤はロープを背にしながらの防戦におわれた。ここを何とかしのいだ滝澤はジャブを突いてまわるボクシングで立てなおしつつあったが、4回あたりから黒田のプレッシャーが明白にまさりだす。常々、力みを課題にあげる黒田だが、この日は抑制の利いたボクシング。力強い左リードを的確に突きさし、左ボディーも効果的だった。一方の滝澤は黒田のパンチをもらうシーンが目立ち、6回には鼻から出血。試合は意外な内容で黒田がポイント差を広げていった。結果、ダウンシーンはなく、79-74、79-73(2者)のスコアで黒田が勝ち名乗りを受けた。
「左ですよ。(滝澤は)ストレート系のパンチが長くて、打ち合いもできるので中途半端な距離で戦えないと考えていました。ならば僕の得意な中間距離で戦うのがいいのではないかと」。勝因を語る黒田の口調はなめらかだった。1位に価値ある勝利をあげ、ランクアップは必至。一時は伸び悩みを感じさせた強打のホープが初のタイトル挑戦に向けて前進した。黒田の戦績は17勝12KO3敗。
またメインで比国ウェルター級王者アーネル・ティナンパイと対戦した金子ジムの山川和風(昨年、中川の日本王座に挑戦)はきわどく2-0判定勝ち。ティナンパイとはちょうど1年ぶりの再戦だった(前戦も判定勝ち)。
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