2010年5月31日月曜日

映画「BOX 袴田事件 命とは」公開中

 袴田事件を扱った映画「BOX 袴田事件 命とは」(監督・高橋伴明、主演・萩原聖人)が現在公開されている(銀座シネパトス他)。
 元プロボクサー、袴田巌は1966年に静岡で起きた一家4人放火殺人事件の犯人とされて死刑判決を受けながら、44年間獄中から冤罪を訴え続けている。袴田死刑囚を犯人とするにはあまりにも疑わしい点が多く、先ごろ超党派の国会議員57名による「袴田巌死刑囚救援議員連盟」(鈴木宗男委員長)が発足。ボクシング界も、東日本ボクシング協会の「袴田支援委員会」(新田渉世委員長)が地道な支援活動を続けている。
 この映画は、一審を担当した判事で、死刑判決を書いたものの後に「彼は無実だと確信していた」と公表した熊本典道判事の目から事件と公判を追ったドキュメント・タッチの異色作。連日長時間にわたり袴田を取り調べる刑事たちの過酷なまでに執拗な尋問シーンは、まるで警察ではなくてやくざがどう喝しているようにすさまじい。業界関係者の1人は「映画が話題になって、関心を持つ人が増えてくれればいいですね」と、密かにヒットを期待している。
 現在この映画を公開中の映画館は東京のみで、銀座シネパトス(☎03-3561-4660)と、渋谷のユーロスペース(☎03-3461-0211)。

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