2010年4月13日火曜日

亀海9回TKO勝ち 小野寺の日本王座攻略


 今季チャンピオンカーニバル最高カードと期待された日本S・ライト級タイトルマッチは12日夜後楽園ホールで行われ、不敗挑戦者(1位)亀海喜寛(かめがいよしひろ=帝拳)が前評判通りの強さを発揮し、王者小野寺洋介山(オサム)を3度倒し、9回2分5秒TKO勝ちで新チャンピオンとなった。小野寺は3度目の防衛に失敗。
 自ら「マエストリート(小さな達人)」と称する亀海は、強打・技術・スピードと三拍子揃った好選手。初回、2回とそれぞれ1度ずつ小野寺からダウンを奪い、その後も時にノーガードでよける余裕すらみせて優勢裡に試合を運んだ。
 オサムジムの“何クソ精神”を体現する王者はこれまで何度も前半のピンチを引っくり返して逆転劇を演じてきたが、この日は亀海に巧みに外されてミス・ブローが多く、ペースを奪い返せない。逆に挑戦者の正確で多彩なブローを受けてダメージを深めた。傷つきながら、チャンピオンは最後まで手を出して勝機をうかがったが、9回に亀海の右ストレートを直撃されると、力尽きたようにダウン。主審はカウントせずに試合をストップした。
 北海道出身の新チャンピオンは、これでアマの全日本王者からプロ転向以来15連勝13KO負けなし。「もっと力の差を見せつけるようでないと……まだダメですね」と、これほどの圧勝にも本人は反省することしきりだった。

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