2009年7月26日日曜日

嶋田、左太もものアクシデントに泣く

 ナミビア初の世界戦となったWBAライト級タイトルマッチ。現地時間25日夜、ウィントフック・カントリークラブ・リゾート&カジノで行われた一戦で、挑戦者13位嶋田雄大(ヨネクラ)は王者パウルス・モーゼス(ナミビア)に12回0-3判定負けした。嶋田には37歳11か月の日本最高齢チャンピオンと、17年3か月ぶりとなる海外奪取記録がかかっていたが、夢はかなわなかった。
 出だしの嶋田は“高速ヒットマン”相手にも左ジャブで差し勝つなどまずまずだった。だが2回、予期せぬアクシデントに見舞われる。スリップダウンした際に左太もも裏を負傷。じん帯が伸びきった状態で残りのラウンドを戦う羽目となった。にわかに動きが鈍くなった挑戦者はモーゼスの右を浴びるシーンも。9回あたりから意を決したかのように強引に出て、ボディーから顔面へと連打をかけたが、モーゼスもこれといった被弾をしない。結局嶋田は最終ゴングまでヒットマンを捕まえられなかった。
 嶋田は「これが運命。今日の結果は受け入れないと」と潔いコメントをしたが、何より悔やまれるのが左太ももの不運な負傷。試合中に痛みが引くことはなく、2回以降は片足で戦うような感覚だったという。「勝つことがすべてでしたが、力を出しきれていない。自分のボクシングのリズムをとれなかった。本当に悔しいですね。何しに来たのか」。一方でモーゼスとの差が採点ほど開きがないことも実感した様子で「モーゼスはもっと速いと思っていた。僕がこんな状態でも左がよく当たった。勝てると思います」ときっぱり。ひとりで歩くのもままならない状態ながらベテランは早々と続行宣言した。
=PHOTO/ATSUSHI SHIMA=

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