2009年6月17日水曜日

ライカ、竹原&畑山ジムに移籍-7月米でWBA挑戦!


 日本女子ボクシングのパイオニア、風神ライカが竹原慎二&畑山隆則ボクサフィットネスジムに移籍することになり、17日同ジムで記者会見が行なわれた。また移籍とともにWBA女子世界ライト級タイトル挑戦も発表となった。7月3日米ネバダ州ラスベガスのサウスポイントホテルで王者レイラ・マッカーター(米)に挑む。
 これまで山木ジム所属として日本フェザー級、WIBAフェザー&ライト級そしてIFBA・S・ライト級とタイトルを手にしてきたライカだが、一方でラジオで対談した2001年以来畑山氏とも交流を持ち、折に触れて指導を受けてきた。最近は畑山氏がセコンドにも付き、トレーニングも畑山氏の指導が主となったことからライカが移籍を希望し、山木ジムと話し合った末、今日17日付けで発表となった。
 望んだ環境から世界挑戦となったライカだが、王者とは7年前に対戦して敗れている。「いつか再戦したいと思っていた。それがラスベガスという最高の舞台で実現する。必ずリベンジしてベルトを獲ります」とライカ。さらに「すでに3階級制覇しているが、自分の中ではまだそんな立派なチャンピオンではない。もっと凄いチャンピオンになるんだ、と思ってこれまでやってきた。もうちょっとなんですよ。WBAのベルトを獲って、自分がなりたいチャンピオンになります」とも。
 一方で畑山コーチは冷静だった。「前回負けたあと、もう辞めろと言ったんですよ。本人が決断することは難しい。だから敢えて周囲が辞めろと言わないと…先の人生のほうが長いんだから。僕は衰えたと思うけれど、ライカはそうは思わない。ライカは敗因を自覚して、まだまだなんだと。実際以前はリミットより10㌔もオーバーしていたのに最近は2、3㌔オーバー。時にはアンダーとコンディションを整えています。けれど、まだまだと言うならそれを証明しなければならない」と言う。するとライカは「まだまだですよ。本当の自分の力を見せ付けたい」と師に笑顔で反撃した。
 ターゲットのレイラ(30歳)はIFBA、GBU、WIBF、WBAの4団体でフェザーからS・ライトを制して31勝7KO13敗5分。一度対戦したライカの分析は「脚を使い、キャリアを生かしたうまいボクサー。前回は見合う時間が長くて、ジャブでポイントをー取られました」というもの。
 当初この試合は3分12ラウンドと男子並みの形式で行われる予定だったが、健康面を考慮したWBAとJBCの要請で従来の2分10ラウンドとなった。畑山コーチはあくまで私見と断った上で「2分は短い。限界に到達する前、これからが勝負というところで終わってしまう。スピードのある選手に有利で、ライカのように頑張る選手にはチャンスが少ない」とスロースターターの気があるライカのスタイルに懸念も示した。3分で力を発揮するライカ・スタイルを2分でどう完全燃焼させるかがレイラ攻略のカギになりそう。「今の単発のボクシングでは勝てない。チャベスのイメージで戦いたい。接近して、手数を多く、しつこいボクシングをしたい。見る時間を少なくして、その分中に入ってプレッシャーを掛けたい」とライカ。厳しい要求を突きつける畑山氏も「今回抜群にコンディションがいい。いけるんじゃないか、と思う。7年前負けているといっても、その頃のライカはボクシング知らないんだから。それから一流のトレーナーたちの教え頂戴して以前とは雲泥の差ですよ。最近勝てないけれど欧米選手と戦って課題もやり方も分かっています」。竹原会長も「負けたら終わりの気持ち、でやってほしい」とエールを贈っている。

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