前WBAフライ級チャンピオンの坂田健史(協栄)が14日、後楽園ホールで5ヵ月半ぶりのリング。韓国フライ級王者の全鎮萬に10回3-0判定勝ちした。
出だしは全が積極的に打って出た。スロースターターの坂田は全の右で顔を赤くしたが、3回あたりからエンジンがかかる。右クロスと左ボディーの組み合わせで全の体力を削ぎ、7回にはボディー攻勢でKOチャンスも迎えた。しかし坂田の世界ランキングを狙う全の頑張りもすさまじく、顔を腫らしながら応戦。終盤は前世界王者のタイミングのいい右ストレートを食らうシーンが目立ったが、結局ダウンを拒否したまま試合終了のゴングを聞いた。全のバッティングと反抗のあとを示すかのように、坂田の顔も腫れていた。スコアは97-94、99-92、99-91。
昨年大みそかの陥落後、1か月半の間悩んだ末に決心したカムバック。坂田の目標は「世界王座返り咲き」を置いてほかにない。「思うような試合ができなかった」と辛めの自己採点をした坂田だが、金平桂一郎会長は「百点ではないけれど(世界戦を)できない内容ではない。世界戦が決まればやらせたい」と合格点を与えた。今後はS・フライ級との両にらみで年内の世界王座復帰を目ざす。この日久しぶりのS・フライウェイトで戦った坂田の感想は「リングに上がった感覚は変わらなかった」とのことだった。坂田の戦績は34勝15KO5敗2分。
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