2009年5月27日水曜日

内藤薄氷の防衛 WBC世界フライ級戦


 26日夜日東京・ディファ有明で行われたWBC世界フライ級タイトルマッチは、王者内藤大助(宮田)が6回に挑戦者10位熊朝忠(中国)の右強打を浴びてダウンを喫するなど予想外の大苦戦。それでも要所要所で右ストレート、左ジャブを決めてポイントを稼ぎ、辛くも3-0の判定勝ち。日本のフライ級世界王者の最多タイ記録となる5度目のタイトル防衛に成功した。

 中国上海で行われるはずが直前に開催不能と分かり、急きょ東京に移しての異例のワンマッチ興行は、テレビの番組枠に穴を 開けないための苦肉の策。「迷惑をかけたファンのためにも、最高のパフォーマンスをする」と好試合を約束していた内藤だったが、内容的には小柄ながら大きなパンチを振り回す挑戦者をもて余した感があり、期待外れに終わった。試合後勝者も「自分の試合のためだけにこれだけ集まってくれたのに、しょっぱい試合をして申し訳ない」と不出来をファンに詫びた。

 スコアはノパラット(タイ)113-111、福地勇治(日本)114-110、金在奉(韓国)114-111のユナニマスだったが、WBCの偶然のバッティング・ルールにより熊は2度、内藤も1度減点され、思わぬクロス・ゲームとなった。

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