元日本S・バンタム級王者の福原力也(ワタナベ)が骨折から約1年6ヶ月ぶりの復帰戦。いきなり元日本1位の小林生人(角海老宝石)が相手という厳しい8回戦だったが2回TKO1で圧勝した。
テンションの高い両者、距離を保った偵察戦から打ち合いに突入するまでわずかだった。小林が右を打って出てミスブロー。距離がつまったところで福原の左フックがカウンターで炸裂すると小林が大きくロープへよろめく。福原は連打で小林を追い回して立ち直る隙を与えなかった。
試合は、小林が決定打を許さずなんとかピンチをしのいで2回のゴングが鳴る。しかしここでも打ち合いを制したのは福原。クロス気味の右ストレートで小林を青コーナーへとよろめかすと今度は逃がさなかった。高速回転の連打を雨あられと繰り出し、小林をコーナーに釘づけ。ダメージングブローはほとんどなかったが、小林は、福原の打ち疲れを待つにしても、ガード一辺倒に押し込まれる時間が長すぎた。クリンチも廻り込むこともできずに福原の連打を許すだけ。小林が反撃態勢を取れないと判断したレフェリーが、手の止まらない福原を制して試合終了を宣した。タイムは1分11秒。
「また折れるんじゃないかと最悪も想定していましたか、落ち着いて戦うことがテーマでした。ゴング前、相手が興奮しているのが分かったからより落ち着いたほうが勝つと思った」と久々の実戦にもかかわらずさすがに王者経験者。同時に「今日はタイトルマッチのような気持ちだった。名前のある小林君がやってくれて彼に感謝している。やっぱり本気にならないと意味がないし、お客さんも沸かない。殴り合っている時、笑っているお客さんは一人もいなかったと思います。30歳になりましたが、西岡選手や内藤選手の活躍が刺激になります。また頑張ります」と強い気持ちもほのめかした福原は21勝17KO3敗。
セミは、生田真敬(ワタナベ)がワンパデット・シットジェークン(タイ)を2回に3度倒してKO勝ち。山口憲一(ワタナベ=バンタム級12位)はサウスポー岩崎健二(全日本パブリック)に最終8回TKO勝ち。山口は岩崎と熱闘を演じつつも、守りを意識しながら前進し、タイミングをはかって右ストレートを上下に、またはアウトサイドからの左フックを打ち込む戦法を徹底。手数は少なかったが7回には接戦から完全に抜け出し、8回レフェリーストップを呼び込んだ。 もう一つの8回戦は、佐藤祐太(ワタナベ)が古家充(F・I)に3-0判定勝ち。
6回戦は橋本浩次(国際)が河端智之(ワタナベ)に1回TKO勝ち。4回戦は、高津俊介(全日本パブリック)が中田智(ワタナベ)に3回KO勝ち。武田雄太(ワタナベ)は佐竹憂樹(国際)に3回KO勝ち。
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