2012年9月18日火曜日

アリーナ大興奮 マルティネス、大差でチャベスJr下す


 11ラウンズにわたるボクシングレッスンと最終回の興奮――15日夜ラスベガスのトーマス&マック・センターで行われた注目のWBCミドル級頂上対決、セルヒオ“マラビージャ”マルティネス(アルゼンチン)-フリオ・セサール・チャベスJr(メキシコ)戦はマルティネスが最後ダウンを喫したものの、文句なしの勝利を飾り、念願だった“正規チャンピオン”に返り咲いた。
 体格で一回り小柄なマルティネスが予想通り機動力を発揮。前半からノーガードでチャベスをけん制、スピーディーな右ジャブ、左ボディーストレートをコンスタントに撃ち込んでいく。母国アルゼンチンから大挙して応援に来た同胞に鼓舞されるマルティネスは中盤も攻勢をキープ。エンジンのかかりが遅いチャベスJrは鼻血に見舞われる。ヒーローの劣勢にブーイング、“カネロコール”さえ飛び交ったが、最終12ラウンド、チャベスJrの右でマルティネスがグラリ。追撃で倒すと、会場は地鳴りがする大興奮。カウント後またマルティネスが倒れたが、スリップの判定。チャベスの猛攻をしのいだアルゼンチン人が逃げきった。
 オフィシャルスコアはクリストドルー(南アフリカ)が117-110、バード(米=ネバダ)とモレッティ(米=ネバダ)が118-109の大差でマルティネスの勝利。
 テレビインタビュー後、「アルヘンティーナ、万歳!」と叫び涙したマルティネス(37)は50勝28KO2敗2分。初黒星のチャベスJr(26)は46勝32KO1敗1分1NC。再戦を望んでいる。(三浦勝夫)


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