2010年12月27日月曜日

弟大毅は苦闘の2-1判定で初防衛 WBAフライ級戦


 亀田興毅-アレクサンデル・ムニョス戦と同じリングで行われたWBA世界フライ級タイトルマッチは、チャンピンの亀田大毅(亀田)が挑戦者同級14位のシルビオ・オルティアーヌ(ルーマニア)に苦戦の末2―1の判定勝ちでベルトを死守。2度目の王座防衛に成功した。
 この日の大毅は減量苦の影響から思うように動けず、しかも手が出ない。一方小柄なオルティアーヌは手数で勝ったものの的中率は悪く、しかも非力。坦々と進んだ試合は、そのまま盛り上がることなく12回を終えた。スコアは2―1といっても数字上は接戦ではない。大毅の勝ちとした2人は115-113、116-112と、2~4点差だったが、別なジャッジは118-110と逆に8点差でオルティアーヌの勝ち。まるで別な試合を採点していたかのよう。ジャッジの間で採点規準が違っていたとしかいいようがない。レベルの低い世界戦だったが、不調で手の少なかった大毅が王座を守れたのは幸運というほかない。
 大毅は「(内容は)よくない。でも、こんな状態でも守れたんでよかったです」とホッと一安心。微妙な判定につては「この回を勝ったとか負けたとかは気にしていなかった」と言う。一方敗者オルティアーヌは「結果を受け容れる」と言いつつも、勝ったと思ったかの質問には「そう思う。後半いいボクシングができたからね」
 大毅は試合前から口にしていたように、減量苦から上の階級に転向する可能性が高く、「2階級(バンタム級に)上げたい」とも。まだ結論は先だが、暫定王座を3度守っているルイス・コンセプシオン(パナマ)とのチャンピオン統一戦が実現する見込みはきわめて低くなった。
 ダブル世界戦の前座に出場した亀田家三男、和毅はタイのピチットチャイ・ツインズジムを5度ダウンさせた末3回KO勝ち。デビュー以来の連勝を17(12KO)に伸ばした。サウスポーのタイ選手から2回に2度のダウンを奪い、3回に左ボディーの後の連打でまたもダウン。なおも立ち上がったピチットチャイを追撃して倒すと、再開後すぐフィニッシュした。


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