1970年代のミドル級シーンを彩った一人ベニー・ブリスコ(米)が28日(現地時間)、故郷の米フィラデルフィアで死去した。67歳だった。
1969年9月プロデビューしたブリスコは著名選手の相手役として存在感ある脇役だった。対戦した選手はエミリー・グリフィス(2度)、マービン・ハグラー、ビト・アンツォフェルモ、カルロス・モンソン(2度)、ロドリゴ・バルデス(3度)、エディ・ムスタファ・ムハメドなど錚々たる顔ぶれが並ぶ。このうちモンソンには敵地ブエノスアイレスで挑戦し、15回判定負け(72年11月)。バルデスには2度挑み、初戦は7回KO負け(74年5月、モンテカルロ)。再戦は15回判定負けだった(77年5月、イタリア)。
実力がありながら、当時のチャンピオンの強さに阻まれ、最後まで無冠の帝王に終わった。そのスキンヘッドの強面の風貌から日本では“海坊主”のニックネームで呼ばれた。ブリスコの試合を45回も興行したラッセル・ペルツ・プロモーターは「彼はフィラデルフィア・ボクシングの黄金時代の最大のスターだった」と死を惜しんでいる。
引退後は市の清掃員として生計を立てていたブリスコの生涯戦績は66勝53KO24敗6分。死因は明らかにされていないが、ここ数年、健康がすぐれず、1週間前に地元の大学病院に入院していたという。
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