2010年7月21日水曜日

帝拳に8人目の王者 佐々木、スイコに逆転勝ち

 亀海-塩谷戦と同じリングで行われたOPBFスーパー・ライト級タイトルマッチは、1階級下げて王者ランディ・スイコ(比)に挑戦した佐々木基樹(帝拳)が12回を戦って2-1判定勝ち。昨年世界挑戦が決まって返上するまで保持していたウェルター級に次いで2本目のOPBFベルトをゲットした。
 「負けたら引退」と公言してリングに上がった佐々木は、10回までは決定打こそ受けないものの、王者スイコに追い上げられて苦しい展開。4、8回終了後の公式採点でもやや劣勢だった。顔は腫れ、鼻血を流すなど、疲労の色も濃くなり、このまま判定負けか……というペース。しかし運命を切り開いた10回、打ち合いで左フックを強打すると、これがカウンター気味にスイコの顔面を直撃。大きくフラついたところにすかさず追撃の左フック。王者もたまらずダウン。これは終了ゴングまで時間がなかったが、11回も猛攻してポイントを奪い、逆転に望みを繋いだ。
 スイコもよく踏み留まり、最終回も佐々木に応戦してKO負けを拒否。判定は、日本の浦谷、安部の2人が115-113で佐々木の勝利を支持したのに対し、オラロ副審は逆に114-113の1点差でスイコの勝ち。スプリット・デシジョンで佐々木の手が上がった。 この瞬間、帝拳ジムは世界王者西岡らに佐々木を加えて、現役8人目のチャンピオン誕生となり、自己記録を更新した。
 前座の結果は次の通り--。S・バンタム級8回戦は、石本康隆(帝拳)が小泉雄大(川島)に3-0判定勝ち。S・ライト級8回戦で、外園隼人(帝拳)が韓国S・ライト級3位の朴賛熙(韓国)に4回1分56秒TKO勝ち。ミドル級6回戦では、ホルヘ・リナレスの弟カルロス・リナレス(帝拳)が韓国ミドル級2位・呉必勝を5回1分49秒でTKO。87kg契約の4回戦では、米国でデビューした元格闘家の三浦広光(帝拳)が白坂貴昌(BMB)に2回右強打で2度のダウンを奪いこの回1分50秒TKO勝ちで日本デビュー戦を飾った。同じくバンタム級の4回戦では、昨年度全国高校総体準優勝の喜久里正平(帝拳)が札ノ辻哲(岐阜ヨコゼキ)に判定勝ちでプロ・デビュー戦を飾っている。

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