13日、茨城・古河市体育館で行われたOPBFライト級タイトルマッチは、指名挑戦者・趙喜在(韓国)を迎えたチャンピオン長嶋建吾(18古河)がダウン挽回の僅差判定勝ちで初防衛に成功した。
序盤から長嶋は安定感のあるボクシングを展開した。右サイドへポジションを移しながら、速く、切れのある右リード。タイミングをみて強烈なボディーブローを混ぜる。「相手はパンチを合わせるのがうまいので、ジャブも浅目に打っていた」とベテランらしい分析力をベースにした試合構成だ。しかし一方で、受けに回ったことも事実。趙の前進をコントロールしつつも若い韓国チャンピオンの勢いを削ぐまでにはいかない。中盤は挑戦者にポイントが振られるラウンドも増えていた。
そして迎えた9回だ。コーナーに下がった長嶋が右へ廻り込もうとしたところに挑戦者の右ショートが炸裂して長嶋がダウンを喫する。「見えなかった。気がついたらダウンしていた」と長嶋が振り返った一撃。ダメージを抱える長嶋にとって大ピンチだったが趙の追撃も正確さを欠いてなんとかラウンド終了ゴングに逃げ込んだ。
10回、長嶋は大きなパンチを振って反撃に出た。攻撃を組み立てる余裕などない力いっぱいのパワープレー。単発のビッグパンチのオンパレードだったが、これがよく趙をとらえてダメージを与えた。これを期に両者死力を尽くしたタフファイトになり、王者がポイントを挽回。長嶋は辛くも2-1のスプリット(浅尾115-112.マクタビッシュ114-113.金115-116)で初防衛を果たすとともに世界戦線に踏み留まった。 「ダウンしてからはよく覚えていない。反撃もどうだったかわからない。ただ本能だけだった。それが練習の成果だと思います。生き残れた。残り時間少ないけれど精一杯がんばります」と長嶋。37勝17KO3敗2分。趙(21)は14勝8KO3敗。
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