2009年6月15日月曜日

デラホーヤの米TV独占にスライマン氏が批判

 プロモーター業を中心にビジネスを展開するオスカー・デラホーヤに、WBCホセ・スライマン会長が苦言を呈した。それは彼のゴールデンボーイ・プロモーションズ(GBP)と米国の代表的テレビ局HBOとの関係に関してである。
 これからのアメリカのリング、スケジュールを見ると、HBOで放映されるほとんどのカードがGBPが主催する興行で占められる。現在のボクシング界は「HBO=ステイタスの高い試合」という風潮が固まりつつある。GBPにすれば「してやったり」というところだろう。
 これに対してスライマン氏は「アメリカではただ事ならぬ事態が発生し、ボクシングを脅している。HBOの放送枠がデラホーヤが所有する会社に独占されているからだ」と声明を発した。同会長はHBOがGBPを優遇しすぎている、と批判。「ボクシングに好ましいことではない。(HBOは)もっと平等に対処するべきだ」と“待った”をかける。
 元スーパースターと権力者の代表スライマン氏との関係は良好とは言いがたい。以前、モズリー戦を前にしたデラホーヤが、WBCの承認料に批判的な発言をし、同氏が感情を害した事実がある。
 アメリカの関係者の間でも、業界に幅を利かせるGBPに風当たりは強い。しかし今回のスライマン発言は、豊富な資金を持つデラホーヤの隆盛を象徴するもの、と受け取られている。

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