2012年5月15日火曜日

「リングの親善大使」パーキンス死去


 世界を股にかけ、23カ国で戦った元世界J・ウェルター級王者エディ・パーキンス氏が5月10日夜、シカゴの自宅で亡くなった。75歳だった。
 米国ミシシッピ州クラークデールで1937年3月3日生まれたパーキンス氏はアマで26勝10敗の戦績を残し、56年プロ転向。殿堂入りマネジャー、ジョニー・クーロンの指導で技巧派スタイルに磨きをかけ、62年イタリアのドゥイリオ・ロイに判定勝ちでWBA世界J・ウェルター級王座獲得。リマッチで敗れ無冠になったが、翌63年フィリピンでロベルト・クルス(比)を判定で下し、同級王座(WBA&WBC)獲得。初防衛戦で日本の高橋美徳を13回KOで破り、テクニシャンぶりを披露するとともに世界の壁の高さを見せ付けた。
 3度目の防衛戦でカルロス・エルナンデス(ベネズエラ)にこれも敵地で惜敗した後、世界タイトル戦のチャンスは訪れなかったが、「リングの親善大使」と呼ばれたように、世界各国でリングに上がり、実力を誇示した。その中には日本でライオン古山、辻本英守、龍反町を一蹴したファイトも含まれる。ラストファイトは75年5月。その一戦前に辻本章次に判定負けしたのが、日本人相手の唯一の敗北。終身戦績は74勝21KO20敗2分1NC。
 08年に国際ボクシング殿堂入り。家族によると以前から痴呆症と糖尿病を患い、入退院を繰り返していたという。

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